「もう家を出て行くからな!」、「来月までに別居するか決めてくれ」。このように一方的な別居の要求を突きつけられてしまうことがあります。突然のことで動揺してしまいますよね。

そこで、今回は、「一方的に別居を言い渡された、あるいは別居を勝手に進められそう」。そのような場合に出来る対処方法についてお伝えします。

ご相談者様ご相談者様

私も昨日夫婦喧嘩になってしまい、夫がその時「もう出て行くからな」とチラっと言っていたのが気になります。突然、家を出て行ったらどうしましょうか。

別居を一方的に進めようとする原因

別居を一方的に進めようとする原因は人によって様々です。ただ、典型的なパターンもいくつかありますので、ここではその代表的なものを取り上げ解説します。

慢性的な不満

一方的に別居をしようとする、というのは本人からすれば突然思い立ったことではなく、以前から不満を持っていたという可能性があります。ただ、それを周囲に見せてこなかったので、今この時点でそれが爆発し、一方的に別居すると言う形になります。

会話を避ける

本人が一方的に別居するのは、これ以上、別居する/しないということで、相手と揉めたくないという思いがあるかもしれません。この場合、話し合い等をせず別居に進んでしまうので妻や家族からすれば「一方的な別居だ」と思えてしまいます。

精神的な負担が大きい

別居を一方的に進めようとするのは、相手の感情があまりにも衝動的になっている可能性が高いです。本人からすれば「自分は精一杯やってきた」とか「長期間、我慢してきた」という思いはあるものの、同時に突発的な出来事によって「もう別居する」という衝動が大きくなっています。

一方的に別居された場合の問題点

もし相手から一方的に別居された場合、どのような問題点があるのでしょうか。ここでは、その点を整理してお伝えします。

感情的な落ち込み

一方的に別居されると、自分獅子の失望感があります。相手から拒絶されたと感じることで、気持ちも落ち込みがちです。一方的な別居は、予期していない事柄でもあるので、心の準備ができていないため、メンタルに与える影響も大きいです。

コミュニケーションがとりにくい

別居後、コミュニケーションが難しいという側面も問題点として上げられます。別居を一方的に進められていると言うことは、相手がそれだけ拒絶的と言うことです。そのため、会話などが成立しにくく、相手がの紺要求などを伝えてくると言うことも多々あります。離婚に同意しない限り会話をしない、などの無理な要求を言われることもあります。

子供への影響

子供がいる場合、子供が寂しさを感じるという点が問題です。子供たちは家族の変化に敏感であり、特に親の一方が突然いなくなることは、やはり精神的な安定に影響を及ぼします。別居によって、子供は日常生活の変化が生じるため、不安のもとになります。

一方的な別居がもたらす精神的ストレスの軽減法

ここでは、別居が一方的に進められそうになっている時のストレスを軽減する方法について解説します。ストレスフルな状態では、適切な対応ができないからです。

動揺に対応する

別居を一方的にされそうという場合、動揺も大きいと思います。そこで、動揺を落ち着かせるため、軽い運動や周囲の人との会話をするなどのことを心がけます。体を動かすことは、気持ちを落ち着かせる上で有効ですし、周囲の人に今の状況について話しをすることは、不安を軽減させることに役立ちます。

状況を整理する

今、起こっていることが受け入れられないと混乱をしてしまいます。そこで、他人に手伝ってもらうか、あるいは自分1人で大勝するかはケースバイケースですが、状況を整理していきます。気持ちがついていかないかもしれませんが、まずは頭で整理することを心がけます。1人で状況を整理する場合は、ノートなどを利用して紙に今おこっていることを記述するなどしていきます。

別居を一方的に進められそうな場合の対処

ここでは、別居を一方的に進められそうな場合のぐたいてきにできる対応について解説します。

別居後の話をする

夫の意思が固くて、「俺はもう家を出るから」と宣言してきた場合、こちらが反対しても一方的に別居の事を進められてしまいますよね?

このような場面ではたいてい「別居する/しない」ということで押し問答が続いてしまいます。しかし、押し問答を続けても別居を止められないばかりか、夫婦関係もどんどん悪くなってしまいます。

そこでもし、別居のことは伝えられたものの、まだ別居前ですという場合は、これ以上、別居するか?しないか?ということを揉めてしまうという状態を解消することから考えてください。

つまり、あまりにも相手が一方的に進める兆候があるのなら、この時点で別居する、しないの話題は終わりにします。そして、それを承諾した上で話しを進めてみてください。

つまり、別居した「後の話」をするということです。

というのも、一番避けたいのは、押し問答が続いた挙げ句「ある日突然、いなくなってしまう」ということです。それをすると今後の展開がしんどくなります。これ以上揉めると、そうなってしまう可能性があるため、一旦、別居を承諾していきます。

一方的な別居に至るプロセス

生活費などのことについて話す

では、別居することを承諾した後は、何を話す必要があるのでしょうか?

それは「別居後、婚姻費などをどうするのか?」という話題に切り替えます。

図解「話題を切り替える」
例えば、別居をしたとしても、そのままお互い音信不通にするわけにはいかないですよね?それはお互いにとって全くメリットのないことです。あるいは、生活費(婚姻費)はどうするのか?子供との面会などの問題もあると思いますし、細かい点で言えば、普段の連絡方法などについても決めておく必要があります。

ですので、別居後どうするのか?ということを話しておくことはとても大切なことなのです。

これを別居後に「生活費(婚姻費)をどうする?」などのことについて話しをしようと思ったら、大変面倒です。相手は自分1人の生活が始まってしまうので、お金も自分の生活優先で決まってしまうからです。そういった様々な事情から、こういった話しは、別居前にした方が得策です。

既に一方的な別居が始まっている場合の対応

相手が既に一方的に出て行ってしまったという場合は、どうすれば良いでしょうか?その場合の対処方法について解説します。

連絡手段の確認

もし一方的に既に別居を始められてしまったと言う場合、現在の連絡手段として何が残っているのかを確認しましょう。例えば「メール/Lineは出来る」と言うことがあるかも知れませんし、「住所を知っているので、手紙なら書く事が出来る」などのことです。

このように、現在、既に別居した相手とどういう連絡方法があるのかを確認してください。今後はその連絡手段を使って、相手とコミュニケーションを取り始める必要があるからです。

コンタクトをとる

現在、使える連絡手段を確認したら、いよいよ相手にコンタクトをとっていきます。
連絡手段を確認
ここで何を伝えるのか?ということですが、それはケースバイケースです。

しばらく連絡を取っていなかったということであれば、相手の様子から尋ねるのが妥当かもしれません。あるいは、最初は事務連絡をすると言うことでも良いと思います。

どちらにしても、これは別居になった経緯や夫婦関係の状態によって内容は変わります。

ただ、共通している点としては、いきなり夫婦問題を取り上げることは避けてください。例えば「教育方針の違いで別居になった」という場合、「さて太郎の教育方針についてですが」などのように、再び問題を取り上げるのようなことです。

こうなってしまうと、ブロックされるなどして残っている連絡手段さえも使えなくなってしまうこともあるので注意しましょう。

まとめ

相手が一方的に別居を進めようとすると、こちらとしては動揺してしまいますよね。しかし、こういうときこそ、冷静になり、的確に対応する必要があります。今回お伝えしたように、是が非でも別居を認めないとなってしまうと、ある日突然出て行ってしまう…などのことも考えられます。こういう事態は何としても避けたいところです。

また、別居についての対応は、ここで記載した以上に、色々検討すべき事があります。なので、詳しいことは下記のニュースレターを無料購読して確認してみてください。

よくあるご質問

ここでは『一方的に別居されそう!もしそうなったときの対処法を解説』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

一方的な別居で子供が困惑

【Question】
一方的な別居で子供が困惑しています。子供に対してどのようなケアーを考えれば良いでしょうか。母親ができる事を教えて下さい。

【Answer】
お子さんの心の安定を最優先したいところですよね。日常を変わらず過ごせるというのは、お子さんにとっても安心につながります。なので、普段決まっていることをできる限り変わらず続けていくことを考えてみてください。また、母親である自分が子供と一対一で過ごす時間を可能な限り増やしてみてください。そうすることで、お子さんの子供は安心感にもつながります。その時間でゲームをしたり、話をしたり、読書をしたりするなど、アクティビティをいれていく気持ちも落ち着かせやすいと思います。

参考ページ:Separation or divorce: helping children and pre-teens adjust

同意ない別居で、婚姻費用を払わない

【Question】
夫が妻に同意を得ないまま、別居しました。そして、婚姻費を払ってくれません。調停等で婚姻費の請求をすることは避けたいです。どうにか本人と穏便に話しを進めたいのですがどうすれば良いでしょぅか?

【Answer】
一方的に別居に進められると、困ってしまいますよね。ただ、それでも本人と連絡を取ることができるのであれば、直接話し合いを通して、ご主人と婚姻費のことについて話しをする事ができるかもしれません。

なので、LINEやメールなどで、まずはご主人に連絡を取ってみてはどうでしょうか。その連絡が取れてから、今後の事について対応を検討することになると思います。

関連記事

どんどん勝手に別居を進められそうになると不安にもなってしまいますよね。ただ、別居すれば全ておしまいと言うことでもないので、今回の記事を参考に冷静に対処していきましょう。また、一方的な別居をされそうなときに役立つ記事が他にもあります。ぜひ下記の内容を参考にしてください。

婚姻費用をどうする?

生活費について
万が一、別居を避けられない場合、重要なことの1つは生活費(婚姻費)です。このことについてきちんと対処しておかないと、後で生活費のことで自分が苦労することになります。下記の記事を参考にしてください。

参考ページ:別居の時に、生活費で困らないようにするために

別居中の子供への対応

子供への対応
別居になってしまった場合、子供への対応も気になりますよね。別居後、ずっと子供と会うこともなくなった…ということだと、夫婦関係の修復にも良い影響はありません。そこで、別居中の子供との面会時間をとってもらうために、下記の記事を参考にしてください。

参考ページ:夫に子供との面会時間をとってもらう方法

話し合いに応じてくれない

話し合いに応じてくれないときの対処
別居する、しないということで、話し合いになることも多いと思います。しかし、中には「話し合いに応じてくれない」という人もいるのではないでしょうか?そこで、そのような場合、どう対処すれば良いのか?具体的に下記の記事で解説しています。話し合いを拒絶されたときに参考にしてください。

参考ページ:夫が話し合いを拒絶。どう対応すれば良い?

別居を回避したいが何をすれば良い?

別居回避の全体像についての記事
別居を回避したいと思っているけれど、一体何から始めれば良いのか?その兆候から、別居回避するための方法までしっかり解説します。詳細は下記よりどうぞ。

参考ページ:別居を回避する5つの方法

別居回避を目的にしたLine

Lineを活用した別居回避についての記事
別居を回避するためには、Lineやメールを上手く活用することも1つのポイントです。そこで、どうやって活用すれば良いのか?詳細をお伝えします。

参考ページ:別居回避のためのLineやメールの活用法