別居中、子供と夫との面会時間をとることがありますよね。
「面会時間をとりたい」と言えば、すぐにご主人がOKをくれるのならともかく、それを渋られることもあると思います。
たとえば「月に1回は子供との遊ぶ時間をとって上げて欲しい」のように伝えても、「離婚が決まるまでは子供と会わない」とか「子供は親がいなくても育つから、会わなくても良い」のようなことを言われることがあります。
こういったとき、どうご主人の事を説得して、実際に子供との面会時間をとってもらうようにすれば良いのでしょうか?今回は、子供との面会時間をとってもらう為の具体的に提案方法についてお伝えします。
ウチも夫が面会時間をとってくれないので困っています。どうすれば良いですか?
面会を拒否する夫の心理
別居して、面会を拒否する夫はどのような心理なのでしょうか。ここでは、その具体的なものを取り上げ解説します。
家族との関わりを断ちたい
別居後、夫婦関係に対して強い嫌悪感を感じている場合、家族との関係を断ちたいと考えることが多くなります。面会をしてしまったら、いくらかでも交流をするため、それを避けるために面会を拒否します。この場合、近い将来に離婚するということを想定している場合が多いです。
子供が余計に寂しがる
一度、子供と会ってしまうと、その後、余計に子供が寂しがるのではないか?ということを心配して、面会を拒否してくることがあります。特に子供が幼い場合、面会後、夫と別れるとのが辛くて子供が泣き叫ぶなどのことがあるとき、それが辛いので「もう面会はしない」と拒否することにつながります。
修復できると思って欲しくない
別居して、その後、子供との面会をしてしまうと妻が「夫婦関係を修復できるのではないか」と思ってしまう…と夫が考えます。そうすると、安易に面会を承諾したくないという気持ちになり、なかなか実施することが困難になります。
面会を拒否する夫への説得ポイント
ここでは、別居している夫に対して、子供との面会をどう承諾してもらうのかについて、ポイントをお伝えします。
ポイントを知ってもらある実験を紹介しておきます。
社会学者のゲルと・ボーナーが行った実験では、あるレストランの宣伝文句を3タイプつくって評価をしてもらうと言うことをしました。各3つの宣伝文句は次の通り。
- タイプ1.当店はくつろいだ雰囲気です
- タイプ2.当店はくつろいだ雰囲気ですが、駐車場はありません
- タイプ3.当店は狭いですが、その分、くつろいだ雰囲気です
このように宣伝文句を3タイプつくって評価してもらったのです。
タイプ1については、ただレストランの長所を述べただけです。タイプ2は、長所と短所を1つずつ述べていますが、それぞれに関連性はありません。くつろいだ雰囲気と、駐車場がないことは無関係です。
タイプ3は、長所と短所を1つずつ伝えているのはタイプ2と同じでずか、長所と短所が関連しています。狭いというの短所ですが、その短所のおかけで長所が生まれています。
では、この3つのタイプ中で、もっともレストランに来てもら上で役立ったのはどれか?というと、タイプ3になりました。
つまり、短所について説明しつつも、その短所を補う長所を同時に伝えるメッセージです。
これは、別居中の子供との面会時間を提案すると時にも役立ちます。次に具体的にどうご主人に面会時間をとってもらう提案をするのか?例を挙げて説明します。
面会を拒否する夫への提案方法
では、先ほどの実験を踏まえ、ご主人に子供との面会時間をとってもらうための3つのメッセージを考えてみましょう。
長所のみを伝える
まず最初はタイプ1です。タイプ1はメリットだけを伝えるのでたとえば「子供との面会時間をとってくれると子供が喜ぶから、毎月1回は自宅に来て欲しい」のように伝える事になります。単純に「月1回の面会時間をとって欲しい」よりは、効果は高いと思いますが、ご主人が面会を渋っている場合は、さらに表現を磨く必要があります。
両面を伝える
また、あまりタイプ2のような形でメッセージを伝える人はいないと思いますが、あえてタイプ2で伝えるのであれば「自宅のテレビは壊れているけど、子供との面会時間をとってくれると子供は喜ぶ」という感じでしょうか。ちょっと会話として不自然ですが。
テレビが壊れているので、自宅で過ごすのはあまり良くない…ということを伝えたいのかも知れませんが、直接的には関係がないですよね。これがタイプ2ということになります。
効果的な伝え方
では、タイプ3で伝える場合はどうでしょうか?たとえば「最近、子供は元気がないけれど、あなたと会えれば喜ぶので、毎月1回は会いに来て欲しい」などは、マイナス面とプラス面を両方伝えており、かつ関連性があります。
ただし、マイナス面もプラス面も、子供のことなので、若干説得力は落ちます。元気がないのは、子供のマイナス面。あえて喜ぶと言うプラス面も子供にとってのプラス面ですね。
そこで、もう少し工夫するのであれば、夫にとってのマイナス面と、プラス面を伝えるようにしていきます。たとえば「別居先からここまで来るのは時間もかかって大変だと思う。だけど、子供はあなたが労力をかけてここまで来てくれたことをきっと喜んで、お父さんはやっぱり僕のことを大事に思ってくれていると実感するだろうから、大変だけど月1回は自宅に子供との時間を取りに来て欲しい」などです。
別居先からここまで来るのに時間も労力もかかるというのは、ご主人にとってのマイナス面。そして、子供から自分(夫)がどう思われるのか?というのは、ご主人にとってのプラス面です。ちょっと説明のために上記は表現がくどくなっていますが、要点としてはこのように、ご主人にとってのマイナス面とプラス面を関連付けて提案する、ということですね。
まとめ
別居後、夫がなかなか面会を承諾してくれないという場合、今回の内容を踏まえて、実施に向けて話しを進めてみてください。その他、別居から夫婦関係を修復したいとお考えのあなたのために、ただ今、夫婦関係修復ニュースレターを無料でお届けしています。今の内に下記より無料登録しておいてください。
よくあるご質問
ここでは『別居中の面会を拒否する夫』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
夫が子どもには離婚するまで会わないという
【Question】
夫が離婚が成立するまでは子どもに会わないといいます。どのよわうにして面会時間をとってもらえば良いでしょうか。
【Answer】
もちろん、面会時間をとってもらうと言うことは大切ですが、そこは焦ったり、無理に時間をとってもらう必要はないです。例えば、相手が嫌な気持ちになのに、無理に子どもとの面会時間をとっても、相手は嫌々な態度で子どもに接するということも考えられます。そのようなことがあれば、子どもも嫌な気持ちになってしまいますよね。それは本末転倒ということにもなるので、一応、本人がいくらかでも「会って良い」という気持ちになることを待つのが基本です。
離婚したら面会しても良いという夫
【Question】
夫と別居中で、小学生の子供が1人います。別居後、子供との面会について夫に提案をしましたが、頑なに承諾しません。「離婚が成立したら面会を考える」と言うだけです。子供は父親に会いたがっていますし、私としても、子供にとって父親の存在は大切だと思っています。私は、話し合いをしたいと伝えましたが、それも拒否です。どうすれば良いでしょうか。
【Answer】
基本的には、交換条件のような形では承諾しないようにしていきましょう。あくまでも夫婦問題と、親子関係は別の問題です。なので、面会は子供のために実施することを促してみてください。直接の話し合いが難しくても、メールやLineが通じるのであれば、そのように促すことができないか検討してみてください。