夫婦カウンセリングをしていると、時々、コントロールしたがる夫について相談を受けることがあります。言動が支配的で、何でも管理したがったり、自分がすべて把握し、自分の指示通りに周囲が動かないと機嫌が悪くなってしまいます。
そこで、ここではコントロールしたがる夫について具体的な特徴や対処方法、注意点などをお伝えし、夫婦関係改善や自分の精神的な健康を回復するためにできることをお伝えします。
- 夫が何でもコントロールしてくる
- 支配的な言動が目立つ
- どう対処すれば良いか分からない
コントロールしたがる夫とは?
コントロールしたがる夫とは、何かと家庭内で自分が主導権をとろうとして、妻や子供の行動や選択を自分の意向にに沿わせようとする傾向がある人のことです。
自分の考えや価値観が絶対的に正しいのように思い込んでおり、他人を自分の手足のように使う特徴があります。結果として、周囲の人の意見を軽視して、自分勝手な主張を押し通すことが多いです。
コントロールしたがる夫の特徴
コントロールしたがる夫には、いくつかの特徴的な言動や考えがあります。そこで、ここではその特徴を取り上げ解説します。相手のことをよく理解することが、適切な対処をするための第一歩です。そのためにも、特徴を捉えることが肝心です。
思い通りにならないと不機嫌
日頃から支配的な言動が多く、周囲がそれに従わなければ不機嫌になってしまいます。自分の意見や考えが常に正しいと思っており、周囲がそれに従わないのは、その人達が悪いと思っています。また、自分の意見や考えに沿わない人のことを脅威だと感じる一面もあり、結果として、従わない人に対して不機嫌になったり、攻撃的になったりします。
指示・命令が多い
言動の特徴として、指示・命令が多いです。「あれをして」「これをして」と命令を伝えて、周囲を自分の手足のように使うところがあります。家族に対して、トップダウン方式の管理方法をとっている印象です。周囲の人は、自分の意見や考え、好みなどが物事の決定に反映されないため、非常に不満を抱えることになります。
離婚や別居で脅す
夫が自分の意見や考えを押し通すために、時には別居や離婚で脅す言動をとることがあります。例えば「自分の指示に従えないのであれは、もう結婚生活は終わりにしよう。離婚する」などのようにです。このように、別居や離婚を盾にとり、不合理な自分の意見を意地でも押しとおそうとします。妻としては、最終的に折れるしかないので、理不尽な気持ちだけが残ってしまいます。
自分の意見に従わない人を見下す
自分の意見が絶対的で、かつ正しいものだと思っているので、自分に従わない人を見下すことが多いです。例えば、自分の意に反した妻の行動をみて「あんなやり方では上手くいくはずがない」とか「くだらないことをしている」などのようにです。このような言動は周囲の人が聞いていても不快になりますし、あたかも夫が「裸の王様」的な人物として映ってしまいます。
コントロールしたがる夫への対処法
ここでは、コントロールしたがる夫についての対処方法をお伝えします。具体的な対応方法は、その場の状況によって異なるため、ケースバイケースですが、次の3点は共通して必要な点です。適切な対応をするためにも、しっかりお読みください。
自分にも意見があることを知らせる
夫が指示的・命令的になっているとき、妻としては「自分にも意見があるんだよ」ということをソフトに伝えることが重要です。ここで、注意すべき事は「私にだって意見がある!」とあまり感情任せな言い方になってしまうと、夫は怒りを感じて、感情的にエスカレートしていきます。そのため、「あなたの意見や考えも分かるけれど、私にも好みや考えがあるので、自分のしたいように今回はさせて欲しい。それで失敗したとしても、自分で決めて来たことであれば納得できるから」のように伝えてみてください。
肯定できる点は伝える
仮に夫の意見が、指示的・命令的であったとしても、一応本人としては「良かれ」と思って伝えてきている面があります。そのため、本人の意見の中で、少しでも肯定できる点があるのであれば、そのことを伝えるようにしてください。例えば「確かにあなたの意見の、この点においては、とても納得できるものだよ」という具合です。
このように相手の意見や考えが少しでも肯定できる点を見つけて、伝えることで、夫は「自分の意見をスルーされた、無視された」のようには受け取らないです。
夫がコントロールしようとする点は良くない癖ですが、だからといって夫の意見がすべてダメという訳ではありません。なので、肯定できるところは、それを伝えることも大切です。
従えないときは理由を伝える
もし夫の意見があり、そのことに従えないという場合は、理由をきちんと伝えるようにしてください。ただし、これが言い訳のように映ってしまうと、夫の怒りを買うことになります。なので、伝え方は非常に慎重に選ぶ必要があります。
支配的な態度が目立つ場合の注意点
コントロールしようとする夫に接するときには、注意点があります。これらの点を守って接するようにしてください。離婚や別居の危機を招かないようにするためにも重要です。
安易な言葉を使わない
コントロールしようという気持ちが強い段階では、夫に対して伝える言葉を慎重に選ばなければいけません。あまり軽率な言葉などを選択すると、無駄な反発を招くからです。たとえば「そんな意見は馬鹿げている」とか「あなたの言っていることは意味が分からない」などの発言は、夫の怒りに火を付け、夫婦関係を悪くしてしまいます。
感情的にならない
感情的にならないようにすることも注意してください。夫に対して、イライラしてしまったり、不満が溜まることもあると思います。しかし、感情的になれば、夫はさらにそれを上回る感情的な状態になりやすいです。こうなると、離婚問題などを招くリスクが高まるので、注意してください。
まとめ
今回は、コントロールしたがる夫について具体的な話をお伝えしました。どちらかというと、コントロールしたがる夫は、怒りっぽいことが多いので対応は慎重に進めるようにしてください。また、具体的なノウハウについては、専用ニュースレターをお読みください。下記のフォームより無料登録していただけます。
よくあるご質問
ここでは『コントロールしたがる夫』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
子供の事に対して支配的な言動をとる夫
【Question】
現在、小学生の子供を2人育てています。夫は子供の生活の細部まで口を出し、何でも自分の思い通りにしようとします。例えば、子供が帰宅後の時間の過ごし方や、習いごとを始めるときのこと、友達のこと。とにかく何でもです。そして、自分が気に入らなければ、それを否定し、やり方を全部、夫の思ったものにしてしまいます。このままでは、子供たちの主体性が育たないのではないかと心配です。
【Answer】
確かに、このようなことがあると心配ですよね。お子さん達が自分の達のことを自分で決められないということが常態化する事は、決して良い事ではありません。できる事としては、夫と子育ての仕方について話し合い、その中で「主体性のある子供に育てたい」などの価値観を共有してはどうでしょうか?自分の価値観が変わることで、人は変わっていくことができるからです。
頑固で、自分の意見を押し通す夫
【Question】
結婚して15年になります。夫は昔から非常に頑固で自分の意見を押し通します。周囲の意見や考えを無視するところがあり、ウンザリしています。自分が正しいと信じており、一度言い出すと意見をひっこめたり、変えたりすることがありません。どうすれば良いでしょうか?
【Answer】
頑固で、最終的に自分の意見で事が進まないと納得しないのですね。このようなことがあると、対応に困ってしまうと思います。できる事の1つは、本人の意見を肯定することです。ご主人からすると、自分の意見が肯定されない限り、他人の意見に耳を傾けることもないからです。なので「あなたの言っていることには一理あるよ」など、警戒心を解くためのメッセージを伝えてみてください。
参考ページ:頑固な夫にウンザリ!関わり方や心のケアなど解説