「あなたとは性格が合わないから離婚」、「根本的に、考え方も違うんだよ」などと言われ、夫婦間の性格不一致で頭を悩ませていませんか?

夫からこのように言われてしまうと、根本的なところを否定された気持ちにもなり「もう離婚ではないか」と思ってしまいがちですよね。

しかし、諦めるのはまだ時期尚早です。というのも、性格不一致の本当の意味は実は「性格が合わない」という事ではないからです。

そこで、今回は、性格不一致が原因で、夫から離婚を言われた時どう対処するのか?について解説します。

ご相談者様ご相談者様

私も夫から性格が合わないから離婚してと先日言われました。何か根本的なことを否定されたようでもう離婚しかないのかと思ってしまいます。どう対処すればいいでしょうか?

性格不一致からの離婚とは?

性格不一致からの離婚とは、夫婦間で性格が合わないことを主な理由とした離婚のことです。どのような性格の相違があるのかというと、具体的には下記のようなものです。

  • 思ったことを口に出す
  • デリカシーの有無
  • 行動的かどうか
  • アウトドアかインドア
  • 実利重視か情緒性重視
  • 乱暴とやさしさ

端的に言うと価値観の違い、コミュニケーションの問題、相互理解の欠如などです。こういったさまざまな性格的要因によって、離婚危機を招くことになります。ただし、性格が異なるからといって必ずしも離婚になるわけではありません。その相違を乗り越えて仲の良い夫婦関係を築いていくことも十分可能です。

性格不一致の具体的な種類

あなたは離婚になるのは何か決定的な1つの問題が起こるかと思っていませんか?実は、真実は正反対です。たいていの場合、夫婦関係は些細なことの積み重ねで悪化します。

人はそれを「性格の不一致」と呼びます。

性格不一致についての図解
性格の不一致というのは、つまり「ハッキリ言えないけれど、日々のちょっとした不満の積み重ね」です。

ただ、あえて性格不一致の詳細の例を挙げると下記のようなものがあります。

1.意見の伝え方が違う

性格不一致の理由として、意見の伝え方が違うというものがあります。

例えば、夫は明確にハッキリ言う。しかし、妻はある程度オブラートに包むなどの伝え方をするなどのようなことです。この場合、妻は夫のことを「何て露骨な人なのだ」とか「デリカシーがない」などのように言うことがあります。

意見の伝え方が相違

2.両親への関わり方が違う

両親への関わり方、依存度が異なることを性格不一致と言ってくることがあります。例えば、夫はいつも親の意見ばかり優先していて、妻の言うことよりも尊重しているなどの場合です。

子供の事を相談するのは、妻ではなく親。お金の使い方について相談するのも親。そのような感じで、まずは親への報告・相談を基本としているというような場合です。

3.スピード感覚が違う

これは、生活リズムが異なるということです。例えば、夫は何でもテキパキと早くやってしまう。しかし、妻はいつもマイペースでゆっくりしていると言うようなことがあります。この場合、いつもテンポが合わないので、どちらかがストレスを溜めることになります。そして、こういったことが性格の不一致と認識されることがあります。

生活リズムの違い

4.子供への教育方針

子供への教育方針の違いなどについて、苛立ちがあり、結果として性格不一致と認識されることがあります。例えば、妻は幼い頃から勉強を大切にしている。一方で夫はどちらかというと放任主義で勉強など、無理にしなくてもかまわないと考えているかも知れません。

躾や教育方針
このような違いが次第に大きくなり、喧嘩の元になったりしていきます。

5.金銭感覚の違い

金銭感覚の違いもやはり性格の不一致と見なされることが多々あります。例えば、夫は過度の倹約家。一方、妻はある程度好きなものを好きないように買う。このような形でお互いにお金の使い方が異なると、不公平感があったり、将来への心配などが生じて離婚問題に発展することもあります。どちらかが浪費家(あるいは相手から見てそのように映る)、どちらかが倹約家(あるいは相手から見てそう見える)で夫婦喧嘩も増えてしまいます。

金銭感覚の相違
以上、こう言った違いが次第に相手の不満に変わり「もう離婚する!」という考えになっていきます。

離婚危機を招くか、招かないかの違いは何?

しかし、そもそもこう言った時間感覚の違いや意見の伝え方など、違いがない夫婦などいるのでしょうか?結論から言えば、そういったことが全く同じ夫婦は皆無に近いものです。

ただ、それが一方で、離婚問題に発展する夫婦もいれば、ずっと仲良くやっていける夫婦もいる。と言うことになります。これはどういった違いによるのでしょうか?

実はその違いを生む大きな理由の1つは「相手の弱点・欠点に対しての見方」です。相手の欠点を問題点と見てしまうのか、それとも個性の1つとしてみるのか?そういった認識の違いが、その後の夫婦関係の善し悪しを決めることになります。

ですので、必ずしも欠点や問題点、あるいは性格の不一致があることが問題なのではありません。そのことについて、どう認識しているのか?ということが肝心です。

逆に言えば、お互いの欠点や問題点に対しての見方を変えることができれば、性格不一致を乗り越えることができるということです。

心理学的解説

人には良いところも悪いとこもあります。そのため夫婦関係に置いても楽しいと思える瞬間もあれば、苛立ちを感じてしまうような場面もあります。その両方の側面があるのが結婚生活です。しかし、人は相手の欠点や問題点にどうしても注目してしまいます。その性質は仕方がないことです。そこで、そのようなことが浮かんだときには相手の良いところを意識的に見る習慣をつけるようにする事が肝心です。
参考:The Real Reason Couples Decide They’re Incompatible

性格の不一致を解消する方法

性格不一致があるからといっても、それを変えていくことはできます。相手の性格も、自分の性格も変えることはできないけれど、その関係性を変えることはできるということです。

そこでここでは、性格不一致を乗り越えて夫婦関係を変えるための方法についてお伝えします。

お互いの弱点について話し合う

誰でも欠点や弱点というものを持っています。そして、その相手の欠点や弱点について、お互い相手のことを非難することもできます。しかし、それを補い合うことで絆を深めることもできます。そこで、それぞれの欠点について率直に話し合い、それを補い合えないかを話し合うことは、夫婦関係を変える上で有用です。

例えば「自分の欠点としては、気が短いところがある。もし自分がイライラしていたら、それはあなたが悪いわけではなく自分の性格の制だから気にしないようにして欲しい」などのように伝えておくだけでも、夫婦間の葛藤を避けることができます。

一声かけけることの違い

性格が不一致でも仲良くやっていける方法の1つは「ちょっとした声かけ」です。もちろん、他にも色々方法はあると思いますが、「声かけ」は性格の不一致から生じる不満を解消してくれます。

例えば、時間感覚が違う夫婦がいたとします。夫はいつもテキパキしていて、なんでも行動が早いです。一方で妻はのんびり屋です。一緒に外出しようと言うことがあっても、いつも妻が準備に時間がかかります。
そして、仮に妻が準備に時間がかかったことに、一切気にもとめず、声をかけなければ、結果として夫には不満が溜まっていきます。次第に、違和感を感じて、離婚問題に発展するということも起こり得ます。

一方、仮に妻が準備に時間がかかり、そのことについて「いつも遅くなってゴメンね」と小まめに声をかけると、実際に毎回、準備に時間がかかったとしても、夫の不満は溜まりにくいと考えられます。

離婚原因になるか?の図解
このように、「声かけ」をすることで、普段、性格の不一致で生じている「小さな不満」を減らすことが可能なのです。

このことは実験でも証明されています。ペンシルバニア大学Grant, Adam M.氏は、次のような実験を行っています。

論文『A Little Thanks』
出典:AmericanPsychologicalAssociation

ある調査に協力してくれた人を対象に「ありがとう」という一言を入れる場合と、入れない場合で反応の違いを調べました。質問に答えてもらうという調査に協力してもらったAグループには、「もう1つ別の調査もあるのですが、そちらもお願いできますか?」と伝えました。

そして、Bグループには「本当にありがとうございます。もう一つ別の調査があるので、そちらもお願いできますか?」と尋ねました。違いは「ありがとう」の一言があるかどうか。すると、Aグループは32%しか応じてくれないにもかかわらず、「ありがとう」の一言を加えて、再度、調査依頼をしたBグループは66%が協力してくれたのです。

「ありがとう」というこの一声があるかどうか?それだけで相手の反応は変わってくるのです。

まとめ

結婚生活を送る上で、日に日に不満が募って離婚危機を招く夫婦と、そうでない夫婦。その違いの1つは今回お伝えしたように「ちょっとした声かけがあるかどうか」で決まってきます。

この声かけが、夫婦間の潤滑油になるということです。

さて、実は夫婦間の性格不一致を解消するために、できることは「声かけ」だけではありません。他にもいくつかの要素が必要なのですが、詳細は下記のニュースレターでお伝えしています。

今なら無料登録できますので、ぜひ参考にしてください。

よくあるご質問

ここでは『性格不一致で夫から離婚だと言われる!どう対処すれば良い?』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

性格不一致で離婚と言われるが、これは相手のワガママ?

【Question】
夫が性格不一致を理由に離婚を言ってきます。例えば「掃除に時間がかかりすぎる」とか「食事のレパートリーが少ない」とかで、性格の不一致というよりはも、ただの相手のワガママなのではないか?と思ってしまいます。もちろん、改善すべき事はしますが、これで離婚を言われるのは理不尽に思ってしまいます。

【Answer】
実際にこのようなことを理由に離婚だといわれると、理不尽な思いをしてしまいますよね。ただ、もしかしたらこれらの理由は、本当の離婚したい原因ではないかも知れません。

というのも、たいていとってつけたような理由を言う場合は、真意をまだ話していないことが多々あります。ですので、もう少し相手の考えや気持ちを繰り返し聞くことを目指してみても良いかなとは思います。

建前上の理由ということだと、それをいくら改善したところで、離婚回避にも結びつかないですよね。なので可能な限り相手の真意を掴むことを目指してみてください。

性格不一致を解決するコミュニケーションは?

【Question】
夫婦間で性格が合わないで困っています。好みや考え方がことなり、コミュニケーションをとることが難しいです。うまくそれを解決することは可能でしょうか?

【Answer】
コミュニケーションの取り方はさまざまなので、そのやり方を変えるというのは1つの方法だと思います。ただ、まずは現在、どうしてコミュニケーションをとることが困難になっているのか、その状況を整理する事から始めてみてください。

当てずっぽうにやり方を変えても、効率が悪いですよね。それよりは、いくらかこれまでの関わり方を見直してみて、どの辺りをどう変えていけば適切なのかを分析してみましょう。自分1人で対応するのが難しい場合は、友人や親、あるいは夫婦カウンセラーに相談することが妥当です。

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性格不一致を辛く感じる

Information
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参考ページ:夫と性格不一致で辛い!

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