離婚を切り出された！その原因とは？

突然、離婚を切り出された！

突然夫から「もう離婚してほしい」など、言われると頭が真っ白になってしまいますよね。

そのときあなたは「どうして、離婚だなんて夫は言うのだろう？原因は何だろう」と考えてしまいませんか？

確かに、原因を追及していくこともいくらか必要です。しかし、あなたの夫婦関係が今、離婚危機になっているのは、テレビが壊れたのとは訳が違います。テレビが壊れたら、まずはその原因を特定するのが妥当です。原因を特定し、その原因を直すことで元に戻せるからです。

しかし、夫婦関係にもこの考えを適用して効果があるのでしょうか？

例えばあなたが離婚を切り出された時、つい「どうして夫婦関係が悪くなったのか？」「どうして離婚危機に陥ったのか？」など、どうして？なぜ？と原因を考えてしまいますよね。しかし、実は原因を考えることはキリがない上、離婚回避にもあまり役に立たないのです。

あなたが考えるべきことは他にあります。

なぜその行動をとった？

コルゲート大学のドナルド・レアード博士は、ニューヨーク在住の主婦の人達を対象に、ストッキングの品質を評価してもらうという実験を行いました。

4種類のストッキング他を確かめてもらい、その中で一番良いものを選んでもらうというものです。しかし、ストッキングは全て同じ物で、香りをそれぞれ違う物に変えています。

4種類のストッキングに付けた香りは次のものです。「Ａ.スイセンの香り」、「Ｂ.果物の香り」、「Ｃ.匂い袋」、「Ｄ.香り無し」の4つです。すると、自分が一番良いと思ったストッキングは次のようになりました。

Ａ.スイセンの香り→50%
Ｂ.果物の香り→24%
Ｃ.匂い袋→18%
Ｄ.香り無し→8%

そして、自分が一番に選んだ理由を答えてもらったのです。「どうしてこのストッキングを選んだのですか？」と尋ねれば、通常は全て同じ品質のストッキングで、香りだけが異なるのですから「香りが良いから、このＡにしました」のように答えるはずです。

しかし、結果は大きく異なりました。「香りを理由」にして、お気に入りのストッキングを選んだと言う人は1人もおらず、みんな「手触りが良い」とか「スタイリッシュだからだ」などを上げたのです。

つまり、誰も自分の正しい行動（選択）の理由を答えられる人はいなかったのです。

この実験から学べる重要な事は「人の行動は、理由があるようで、ない事も多々ある。そもそも自分自身で特定出来ない」ということです。

離婚の原因・理由は特定出来ない

夫から離婚を切り出された時も同じです。「どうして夫と別居になってしまったのか？」「どうして夫は離婚と言い始めたのか？」。こういった離婚を切り出された理由を考えることは、有効なときもあるのですが、たいていはその理由を特定出来ません。

もしかしたら、「昨日の子供の教育方針で揉めたから」というのもあるかもしれませんし、「3年前に夫の意見を無視して、独断で旅行の行き先を決めたから」ということもあるかもしれません。あるいは「今年のお正月に義理親へかけた自分の言葉が心ないものだったから」ということもあると思いますし、「1週間前、仕事に行く夫を見送れなかったから」などのこともあるかもしれません。

これら1つ1つが原因かも知れませんし、そうじゃないかもしれません。でも、おそらくこういったことの複数のことが重なってと言うことだと思います。

つまり、このような離婚を切り出された理由というのは、特定出来ないことが多いのです。