別居回避に逆効果?

別居は避けられるものであれば、何とかそうしたものです。しかし実は、別居を回避するためにどんな手段を使っても言い訳ではありませんし、しない方が良いというものも多々あります。

単純に「これをしたら、別居回避に逆効果」というNGの行動もありますし、「これをしてしまったら、別居が仮に回避出来たとしても、夫婦関係の先がない」という行動もあります。そこで、「別居回避のためにししてはいけないこと」について解説したいと思います。

ご相談者様ご相談者様

私も今、別居する、しないということでもめています。回避するためにしてはいけないことがあるのなら、それをしっかり守りたいと思います。

別居回避の為に、してはいけないことの種類

別居回避のために、してはいけないことというのがいくつか種類があります。それをしてしまうと、逆効果になったり、一時しのぎにしかならず、あとで夫婦関係をさらに悪くしてしまうと言うような行動です。

してはいけないことの概要

1.好き放題を認める

時々、別居回避するために、こちらが無理な条件を相手に伝えることがあります。例えば、浮気を黙認する、お金を好きに使って良いなど、相手が何でも好き放題してよいので、別居をやめて欲しいなどのことを伝えてしまいます。

過剰な譲歩についての図解

このようなことを伝えてしまうと、仮にそれで別居が回避出来たとしても、その後の結婚生活が非常に困難なものになってしまいます。また一度、認めてしまうと、それを撤回してもらうのも大変なので注意してください。

2.強制して別居をやめさせる

別居をしたくないからという理由で、相手をコンロートルしてしまうような言動を取ってしまうことも避けたいところです。例えば「家を出て行ってはいけない。そんなことをしたら、会社にも電話するし、実家にも連絡をする」という感じで、相手を脅すような形をとってしまいます。

強制する事についての図解

これをしてしまうと、仮に別居回避できたとしても、夫婦関係は大幅に後退していきます。事実、心理学者Jack R. Gibb氏は「他人をコントロールしようとする」性質は、かなり嫌われる確率が高いという事を指摘しています。


出典:Wiley-online-library

3.暴言を使う

2と似ていますが、別居をやめさせるためにやたら暴言を吐いてしまうという人が時々います。これも、やはり相手が怯えて別居を一時的にしのげるかも知れませんが、結果として夫婦関係は後退していきますので、適切な方法ではありません。

4.義理親に知らせる

「夫が別居をすると言っている」ということを、義理実家にすぐに知らせてしまうという人もいます。この場合も注意してください。義理のご両親が仮にあなたの味方になってくれたとしても、ご主人からすれば、四面楚歌のような状態になってしまい、結局、夫婦関係が大きく後退します。

また、義理のご両親に告げ口したと相手が判断したりすることで、夫婦仲の後退を招きます。

5.嘘をつく

嘘をついて、別居を回避使用とすることは、後々夫婦関係を著しく悪くしてしまう可能性があります。例えば「もう一度タバコを吸ったら、別居する」と言われて、嘘をついてタバコを吸ったことを隠すということがあります。

このように、嘘をついて別居を回避する行動は、短期的には問題を解決したように見えるかもしれませんが、長期的には夫婦関係に悪い影響を及ぼします。嘘をついて一番困るのは、信頼喪失です。信頼が失われると、その後のコミュニケーションも不信感で満ちてしまうため、夫婦関係の修復が困難になります。

6.態度を急に変える

別居をして欲しくない、あるいは結婚生活をまた拒絶されたくないという気持ちが強いあまり、相手のことをお客様のように扱い、過剰に自分の態度を変えてしまうと言うことがあります。これだと、相手が「ご機嫌取りをすれば、別居を回避出来ると思っているのだろう」のように判断され、余計、夫婦関係が悪くなります。

参考ページ:When the Fear of Rejection Leads to Appeasing Patterns

実際、過去のご相談者様の中には、夫のご機嫌取りをして別居危機を招いてしまったという人がいます。今回、その方がブログ読者の方のために体験談を紹介してくれることになったので、ここでお伝えしておきます。

体験談『別居回避のためにしてはいけないご機嫌取り』

別居回避のためにしてはいけない行動の典型は「ご機嫌取り」です。実際にご機嫌取りをしてしまったというあるご相談者さんが、ブログ読者さんのために、このことを知って欲しいとのことでここで失敗事例として紹介しておきます。参考にしてください。

夫に機嫌よくしてもらう

私は夫の機嫌を損ねてしまったので、ついご機嫌取りのような行動をとって失敗してしまいました。ご機嫌を取る方法は夫婦それぞれあると思いますが、我が家は「夫を王様のように扱う」です。好物の夕食を並べ、肩こりのひどい夫にいつもしているマッサージをスペシャルコースに格上げします。

怒りが収まる前は近づくことも許されないのですが、次第に態度に変化が現れ、あれこれと要求してきます。「お茶」「爪(を切って)」「耳かき(で耳掃除して)」などなど。

わがままから批判に

ようやく口をきいてもらえたことが嬉しくてたまらない私は、ホイホイと言われるとおりにします。つかの間の王様はさらに我がままに振舞い、そのうち私を批判するという反撃に出ます。

次第にストレスを感じ始めます。「コノヤロー、調子に乗ってんじゃないよ」とマッサージする手に力を込めます。調子に乗らせたのはこの私なのですが、再び腹が立ってきます。そんな感情が言葉や態度の端々に出て、またお互い怒りが再燃。

結局「やはり別居する!」と言われ、私のご機嫌取り作戦はあえなく失敗しました。

既に「してはいけない」行動をとった場合の対応

ここまで、別居回避のためにとってはいけない行動の種類についてお伝えしてきました。次に「既にそのNG行動をとってしまった場合」どうすれば良いのか?ということについてお伝えします。

謝罪

暴言や周囲の人に別居のことを勝手に告知するなど、既に、別居回避のためにしてはいけない行動を取ってしまった場合は、謝罪が必要になるということもあります。

また、謝罪については、原則、できる限り早めに伝えるということを心がけてみてください。「1週間ぐらい機嫌が直らなければ、謝罪すればいいか」というような判断だと、あまり適切ではないことが多いです。

もちろん、謝罪のタイミングは個々に考えなければいけませんが、事情的に許される限り、できる限り早くというのが基本になります。

謝罪について意の図解

同じ行動をとらない

態度を急に変える、暴言を言ってしまうなどNG行動をとってしまっている場合、それを今後、繰り返さないということも大切です。繰り返すほど、別居に向けて事が進んでしまいやすいからです。

また、NG行動が与える悪影響というのは、1回目よりも、2回目。2回目よりも3回目というように、繰り返すほど悪影響が大きくなっていきがちです。というのも、繰り返すことで「また、同じ事をして!」と相手の怒りが過去の怒りとリンクしやすくなっているからです。ですので、同じ間違いは繰り返さない要注意しておきましょう。
同じ行動をとらない事についての図解

マイナス行動をなくしたあとの行動

謝罪や同じNG行動をとらないなど、マイナスの行動をとることが何より先決です。しかし、マイナス行動をなくしていっただけでは、通常、夫婦関係の修復というのは現実的に難しいことが多いです。

つまり、プラスの行動を増やしていくというアプローチも考えるようにしてください。ここで具体的にどのようなプラス行動があるのか?というのは挙げるときりがないですし、人によって何がプラス行動に該当するか異なるので控えておきますが、端的に言うと「今までしていなかった新しい行動で、かつ信頼関係を築くのに役立つこと」ということになります。

以上、「別居回避のためにしてはいけない行動」を既にとった場合の対応についてお伝えしました。

まとめ

別居を回避したいからということで、どんな行動をとっても良い訳ではありません。そこにはしてはいけないこともたくさんあります。上記はその一例です。暴言、暴力はもちろん、周囲の人に安易に別居問題になっていることを知らせるなども適切ではありません。

今回の記事を参考に、間違った行動をとらないよう注意してください。さて、別居を回避するための具体的なノウハウを紹介している『夫婦関係修復ニュースレター』というものがあります。こちらを下記のフォームから無料登録していただけますので、もし良ければ登録してみてください。

ブログではお伝えできなかったつっこんだ内容まで公開しています。

よくあるご質問

ここでは『別居回避のために、してはいけないこと』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

別居回避のために、してはいけない事に手紙は含まれますか?

【Question】
別居を回避するために、してはいけないこととして「手紙」というのは含まれますでしょうか?

【Answer】
手紙自体が、良い悪いということではありません。あくまでも、その書かれているメッセージ内容によって結果は変わります。

例えば、相手のことを非難するような手紙を書けば、当然、夫婦関係は後退する可能性がありますよね。一方、相手の気持ちをしっかり捉えた丁寧なものであれば、前進する可能性があります。

なので、その内容次第ということになります。

離婚したくないので、別居に応じてしまった

【Question】
私は離婚したくないのですが、夫が毎日要求してきます。仕方がないので、別居には応じるということを伝えてしまいました。それで良かったでしょうか?

【Answer】
状況にはよりますが、やむを得ず、別居を避けることができないと言うこともあると思います。その場合は、一旦、別居にしてから、その後、同居に戻せるように気持ちを切り換えていきましょう。

妻が出て行った。離婚は避けたい

【Question】
別居回避しようと頑張っていたのですが、妻が遂に出て行ってしまいました。今後は何とか離婚は避けたいと思っています。どんなことに注意すれば良いでしょうか?

【Answer】
突然出て行ってしまったという事であれば、まずは連絡がしっかり取れることを目指していきましょう。このあと、メール/Lineなどをブロックされるということがあると状況をさらに悪くしてしまいますよね。なのでまずは連絡手段の確保が大事です。

連倉がとれるのであれば、そこからまた夫婦関係を修復する方向に向けて進める事が出来ます。

離婚をしたくない気持ちの伝え方

【Question】
夫が別居するか、離婚するか決めろと言ってきます。どちらもしたくありません。どのように気持ちを伝えれば良いでしょうか。

【Answer】
別居も、離婚も応じたくない気持ちも強いですよね。ただ、とりあえずどういう経緯で別居や離婚問題になったのか?ということを確認することが大切です。それによってできる対応も異なってきますよね。例えば、何か自分の過失によって、相手が別居するなどのことを伝えてきているのであれば、その事について謝罪が必要かも知れません。あるいは、夫婦喧嘩が頻発しているということであれば、具体的な改善策を伝えるなどの時もあります。このあたりは、経緯やどのような問題になっているのかということによって対応が異なります。

関連記事

ここでは、別居回避についての関連記事をご紹介します。併せて読んで頂くことで、別居問題への対処について知識を深めて頂くことが出来ます。

別居回避のために出来ること

別居を回避するための記事
別居を回避したいと思ったら、具体的にどんな行動をとればいいのでしょうか?ここでは、別居の兆候を掴む方法から、回避するための基本的な行動まで一通り解説しています。基本事項がしっかりまとまっているので、最初に目を通しておくと良いと思います。

参考ページ:別居を回避する5つの方法

別居回避にLineを活用

Lineを別居回避に役立てる記事
別居を回避するためには、口頭でのコミュニションだけではなく、Lineを活用することも大切です。それをすることによってよりスムーズに事を進められるようになると思います。詳細は下記より。

参考ページ:別居回避のためのLineやメールの活用法

離婚回避のための話し合い

話し合い方法についての記事
離婚を回避したいと思ったら、できることの1つは話し合いです。しかし、闇雲に勧めても、上手くはいきません、下記の記事で方法をしっかり確認してから進めてください。

参考ページ:離婚回避したい!話し合いで結果を出す

離婚回避のためにやってはいけないこと

離婚回避のためにやってはいけない事についての記事
「別居になってしまったので、今後は離婚回避をしたい」ということもあると思います。そこで、やってはいけないことをこちらに整理しました。確認してみて下さい。

参考ページ:離婚回避のためにやってはいけないこと

別居を思いとどまってほしい

別居を留まらせるための記事
別居を引き留めたいと思ったとき、どのようなメッセージを具体的に伝えれば良いのでしょうか?ここではいくつかの具体例を挙げて解説していきます。詳細は下記よりどうぞ。

参考ページ:別居を引き留めるには?メッセージの効果的な伝え方

別居すると言われた

別居と言われたときの対応について
「話しがある」と言われ、その後、別居要求が告げられるということがあります。このような場合、気が動転してしまいますが、どのように対応すれば良いのでしょうか。具体的な対策や注意点などは、下記よりどうぞ。

参考ページ:別居したいと言われた!相手の心理や適切な対応、注意点など解説