今も忘れられない夫からの暴言

夫からの暴言によって傷ついてしまった経験はありませんか?

夫婦関係を修復する過程で、ご主人から「結婚しなければ良かった」「もうあなたのことはウンザリだ」といった様々な暴言を受けることがあります。

このような言葉は、簡単に忘れることができません。しかし、嫌な感情を早く克服したいものですう。そこで、今回は「夫からの暴言や文句を忘れるための方法」について詳しくお伝えします。

ご相談者様ご相談者様

私も以前、暴言を言われて今でもそのことを引きずっています。何度思い出しても、嫌な気持ちになって修復していく気力が削がれてしまいます。

夫から言われた暴言を引きずる弊害

まずは、気持ちを引きずってしまうと、どういうことになってしまうのか?と言うことからお伝えします。

ミシガン大学のブッシュマンらの研究によると、被験者の人達を次の2つのグループに分け次のような実験を行いました。

  • Aグループはイライラすることを最大、8時間考えてもらう
  • Bグループは別の関係ないことについて考えてもらう

その後、A、Bグループが集団で作業を行います。すると、Aグループの人は、作業の要領が悪い人などがいたら、嫌味を言ったり、攻撃的な発言をしたり、八つ当たりするような行動がみられた…というのです。

論文
出典:Chewing-on-It-Can-Chew-You-Up

このようにネガティブな気持ちを引きずると、次第に自分が適切な行動をとれなくなり、さらにネガティブな状況を自ら招いてしまいます。

つまり、悪循環を作ってしまうと言うことですね。こう言った点から言っても、気持ちを引きずらないよう対処方法を今の内に学んでおきたいものです。

夫の暴言を忘れる努力は逆効果

気持ちを引きずらないようにするために、多くの人がやっていることは実は適切ではありません。そこでここでは、夫から言われた暴言を引きずってしまうときに逆効果になる方法からお伝えします。

考えないようにする

あなたがご主人から何か暴言を言われ、その発言がいつまでも頭から離れないということはありませんか?そして、そのことについて、考えないようにしようと思えば思うほど、かえってそのことについて考えてしまうこともあるのではないでしょうか?実はそのように「考えないようにしよう」という意識が逆効果になることがあります。

気持ちを引きずることの図解

記憶に関する実験

事実、アメリカのノートルダム大学のランドヴァンスキー博士はそのようなときは「嫌な出来事について忘れようと思うより、何か新しいことをすべきだ」と言うことを主張しています。博士の実験にでは、まず被験者におもちゃのブロックで作業をしてもらいました。そして、Aグループには、作業途中で部屋を移動すると言う、ブロック作業とは全く別の作業を途中に入れたのです。

すると、部屋を移動するという全く別の行動をとったグループは直前にしていたブロック作業について、何を自分はしていたか忘れやすくなったというのです。これは、部屋を移動するという新しい刺激が加わることで、短期記憶が上書きされてしまったために起こった出来事だと考えられています。

この実験から言えることは、新しい行動をとれば、それだけ過去の記憶について忘れやすくなるということです。

つまり、いつまでもネガティブな気持ちを引きずってしまうということがあるなら、「そのことについて考えないようにしよう」などのように、忘れる努力をするのではなく、全く別の新しい行動をとることによって、結果としてとらわれていた感情を払拭することが出来るということです。
行動のポイント

傷ついた気持ちを切りかえる方法

夫から言われた暴言で嫌な思いをして、なかなかそれを忘れることができないということがあります。その場合の効果的な対処方法の1つは「別の事に意識を向ける」という方法です。

これを聞くと「何だそんなことか」と思うかも知れませんが、実際、これを実践できている人は少なく、むしろ多くの人が、ずっと言われた暴言に意識を向けてしまい、なかなか忘れることができません。

このことについて詳しく知ってもらうために次の実験を紹介しておきます。

感情を切りかえる実験

プリスマ大学のブラウン博士らは、被験者が「食べ物をもっと食べたい、お酒をもっとのみたい、タバコを吸いたい、性欲を満たしたい、あるいは遊びに出かけたいなど、あらゆる衝動が起こったときに、スマートフォンでテトリスというゲームをするようにしてもらいました。

すると、テトリスをするという衝動とは全く別の行動をとることによって、これらの衝動を5分の1まで抑えることが出来たというのです。
実験の図解
ノートルダム大学のランドヴァンスキー博士の実験と類似していますが、共通している点としては、ネガティブな気持ちでも、何かをしたいと言う欲求であっても、そのこととは全く関係がない別の新しい行動をとることで、感情を断ち切ることが出来るということです。

そこであなたも、もしいつまでもクヨクヨしてしまうとか、イライラが止まらないとか、あるいは、相手のスマホを調べたいという気持ちがとまらないなどの時には、何でも良いので、新しい別の行動をとってみてください。そうすることで、それらの感情を急速にトーンダウンさせることが出来ます。

体験談「夫の暴言を忘れられない時の対処」

夫の暴言を引きずって辛い思いをしていた「夫婦やりなおし相談室」のご相談者様が、ブログ読者の方にお役に立てればということで、体験談を送ってくれました。

ぜひ参考にしてみてください。

お酒に酔うと頻繁に批判される

家族に対してはお互い甘えがあり、他人との間では許されないようなことでも平気で行われているケースは少なくないと思います。

私の夫も普段は穏やかでしたが、何か気に入らないことがあると途端に不機嫌になるところがありました。気分を害することがあると黙り込み、そのうち私に対する小言が始まります。特にお酒が入っている時は、暴言と言えるようなひどい言葉で私を責めました。

車のことで激昂

こんなことがありました。ある日、転職した私は新しい車を購入することにしました。今までで一番お給料のいい会社に入った私は少し気が大きくなり、自分が本当に欲しい車を購入しようと考えました。

「今まで家計のために我慢を重ねてきたし今度は好きな車を選ぼう」と見た目重視の車に決めました。

夫はそれが許せなかったようです。納車されたその日に喧嘩になり、旦那は出ていきました。そのあとお酒に酔って電話をかけてきた旦那は、電話口で私を激しくののしり始めました。普段から私に対する不満がたまっていたのでしょう。

「母親ならもっと子供を優先させろ」「実家にも頼りすぎだ」「何にもできないくせに」。実際には、車とは関係ないことなのですが様々な暴言を言われました。何を言っても聞く耳を持たないので、私は旦那の暴言を黙って聞きました。

暴言を言われたことを引きずる

酔って激しく私をののしることはこの枢間のことだけではありません。そして暴言を言われると、私もなかなかその事を忘れられないという性格で、私が思っている以上にダメージがあり、憂鬱な気分で数日から数週間過ごすことも多かったです。

感情を上手く切りかえた方法

感情を切り換える方法として「全く違うことをする」ということを学んでからは、そのダメージはかなり緩和されました。今までは夫から怒鳴られたりした後、ショックで何も出来なかったのですが、今度は「怒られる前に、もしこのようなことがあれば、ペットの犬と一緒に散歩しよう」と決めておいたのです。

そして、実際に怒られた直後は、頭も真っ白で動揺も大きいのですが、とりあえず犬のことを思いだし、リードを付けて外を散歩するということをやるようにしました。

そして、数十分から長ければ30分ほど、散歩を続けていると他のお散歩仲間のわんちゃんの飼い主さんと会話が出来たりして、散歩から帰ってくるころには、暴言を言われた直後の動揺はすっかりなくなっていたのです。

これを読んでいるあなたも、暴言を言われたとき「このようなことがあれば、とにかくこれをする」ということを決めてみてください。そうすると、上手く感情を変えていきやすくなると思います。

まとめ

今回は、夫から暴言を言われ、そのことが忘れられないで辛い気持ちを引きずってしまう場合、どう対応すれば良いのか?ということについてお伝えしました。

対処のポイントは「言われた暴言について早く忘れよう」と努力するのではなく、全く違う行動を積極的に取り入れる努力をする、という点です。全く違う行動というのは、例えば「暴言を言われたことが気になりそうなら、早速、近所をウォーキングする」などのように対応するということです。

このように、別の行動を積極的に取り入れて、暴言を言われて引きずってしまう気持ちを浄化させていきましょう。

さて、ここで朗報があります。それはご主人からのストレスを解消し、夫婦関係を改善していくための具体的なノウハウを公開した「夫婦関係修復ニュースレター」を今なら無料でご購読頂けるというものです。下記のフォームより、ご登録頂けますので今の内に手続きを済ませておいてください。

カウンセラーからの提案

ここでは夫婦やりなおし相談室のカウンセリング経験を踏まえ、『夫に言われた暴言が忘れられない』のテーマについて提案をお伝えします。

暴言で傷つけられた気持ちを夫に伝える

カウンセリングの中でよく相談されることの1つが「過去に旦那から酷いことを言われ、そのことについて今も忘れられない」というものです。こういった過去の事を引きずってしまうことはよくあるものです。

当時、夫から言われた場面を繰り返し思い出してしまう事もあるのではないでしょうか?こういうとき「考えないようにしう」というように思い直して、対処をしようにも難しいのは前述したとおりです。思考を思考で制御することは難しいものです。

そこで、こういうときは行動をいれることです。例えば、手に輪ゴムを付けておいて、その当時のことを思い出そうとする度に輪ゴムをパチンとはじきます。それとともに、別のことに意識を向けるようにしまう。単純ですが、何度か繰り返すと意識を切り替えやすくなります。

これは行動療法のアプローチで、ペンシルバニア州ペンデル精神センターMax Mastelloneはこの方法を用いて15歳の抜毛症の女の子に毛を抜くという行為をやめさせたり、男性の性的な空想を改善させることに成功しています。

参考ページ:Aversion therapy: A new use for the old rubber band

よくある質問と回答

Q&A
ここでは『夫に言われた暴言が忘れられない!気持ちを切り替えるには?』の記事に関するQ&Aをご紹介します。

ネガティブ感情に対処できますか?

【Question】
今回の「忘れる努力ではなく、別の事に意識を向ける」という方法が気に入りました。この方法で、ネガティブな感情は全て解消することが出来るでしょうか?

【Answer】
御質問ありがとうございます。ただ、残念ながら答えはNoです。というのも、唯一絶対のネガティブな感情を解消するための方法というのは、存在しないからです。詳細は下記の音声でどうぞ。

どうしても 許せない言葉がある

【Question】
私は以前、夫から言われた言葉で、どうしても許せないものがあります。夫はもう当時のことを忘れているかもしれませんが、私はずっと記憶から離れません。この気持ちを夫に伝えてもいいものでしょうか?

【Answer】
自分が傷ついた気持ちを相手に伝えるというのも1つの方法だと思います。そのため、おっしゃるように自分の気持ちを思い切ってご主人に伝えてみてください。ただ、ご主人にそれを伝えて、どういう反応するのか?ということは一概に言えません。場合によってはまた心ない発言を言われるという可能性もあると思います。

そのため、ご主人には事前に「過去に言われた言葉で今もつらい思いをしているけれど、そのことについて話してもいいか?」と承諾を得るようにしてはどうでしょうか。その方が、ご主人も心の準備ができるので、比較的、落ち着いて話を聞いてくれる可能性が高くなると思います。

暴言を吐く夫の心理

【Question】
夫が毎日、些細なことで暴言を吐きます。どのような心理からこのような行動に出るのでしょうか。何かヒントが得られればと思うのですが。

【Answer】
旦那さんが毎日のように暴言を吐くと言うことだと、精神的にもしんどいですよね。。このような心理としては、いくつかあると思います。

1つは、夫婦関係とは関係のないことでストレスをためているという場合です。例えば、仕事のことでイライラが溜まっていて、それを自宅で発散しているということがあります。それ以外には相手が自分のことを軽んじられていると実感しているような場合も、その反動として怒りをぶつけてくるということがあります。

それ以外にもいろいろな心理が考えられますが、これまでの結婚生活を振り返ってみることで、何か心当たりが見つかるかも知れません。一度、時間をとって整理してみてください。

旦那の一言で冷めた

【Question】
ある日旦那が「あなたのことは生理的に抱くことができない」ということを伝えてきて、私の方が冷めてしまいました。しかし、離婚するわけにもいかないので、ここからどうすれば良いでしょうか。

【Answer】
そのような一言があると、気持ちも冷めてしまうことがありますよね。ただ、離婚するわけにもいかないということなので、しばらくはまだ気持ちを落ち着ける時間をとってみてください。

また、一時的に気持ちが冷めてしまったとしても、またそこからお互いの愛情や信頼を育てていくことはできます。人の感情は、自分のとった行動によってかわっていくからです。なので、離婚ではなく、修復していくということを選択することは十分可能です。

傷ついた言葉を別れる方法は?

【Question】
夫から言われた言葉で、今も忘れられないことがあります。その事を思い出す度に酷く落ち込んでしまいます。このような傷ついた言葉を忘れる方法はありますか?

【Answer】
自分の事を傷つけた言葉を克服するには、複数の方法があります。ただ、どの方法が一番良いというのは、なかなかいえません。人によって、どれが適切かということは異なるためです。そのため、色々試すことをしてみてください。

例えば、1つの方法としては、下がってしまった自己肯定感を高めることです。自己肯定感を高めることによって、言われた発言がたいしたことではない、もしくは的外れだというように認識が変わってくるからです。

自己肯定感を高める方法というのも、複数ありますが、もっともシンプルなものとしてはアファメーションが挙げられます。アファメーションは、自分に対して肯定的な言葉を書いたり、声に出したりして、自分にかけることです。

例えばもっと優しい人間になりたいと思ったら「自分はもっと他人に優しくなれる」などのことばを毎日、繰り返し声に出すなどのことに取り組みます。非常に単純ですが、続けることによって、セルフイメージが変わっていきやすいです。

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