夫婦で会話をしていても、夫が「俺が正しい」と言わんばかりにマウントしてくることがありますよね?こちらが意見を言おうとしても途中で遮られてしまったり、是が非でも自分の意見を通そうとしたり…。
そういった威圧的な態度をとってくる夫にどう対応すれば良いのでしょうか?そこで、今回は「自分が正しいと思っている夫への対応方法」について解説します。
確かに私の夫もマウントしてくるので困っています!
自分が正しい思う夫とは?
自分が正しいと思う夫とは、「自分の考え」が唯一の間違いのないものだと信じる夫このとです。このタイプの夫は、他人の意見や考えを軽視し、自分の意見や考え方に固執する傾向があります。このような態度は、夫婦や家族、友人などとのコミュニケーションを交代させ、摩擦が生じる原因になります。夫婦間において、たいていマウントをとるという態度で表面化します。このような過剰に自分が正しいと思う夫への対応は、適切なアプローチが必要です。
マウントしてくる夫の特徴
マウントしてくると一言で言っても、人によってその表面的な行動は異なってきます。そこで、まずはマウントしてくるというのは、具体的にどのような行動パターンがあるのか?いくつか取り上げて解説していきたいと思います。
1.モラハラ気味
自分が優位に立とうとしても、その優位性が保てないということがあると、モラハラ気味に暴言などが出てくることがあります。これは、自分のことをあなたより上にすることができないのであれば、あなたを下にする事によって、自分の優位性を保つという事です。
あなたのことを下にするためには、あなたのことを「アホ・馬鹿扱い」して、見下すという行為に出てきます。
2.自分が正しい
自分のことは絶対に正しいと思っているので、間違っていてもそれを正当化してきます。「俺の言うことに間違いはない」的な発言が多くなります。間違いや失敗を認めない上、それを指摘されると、激昂する場合があります。客観的なデータや事実を突きつけても、余計、自分の正しさを主張してきて、最後は本題とは関係のないことで責めてきます。
3.価値観を押しつけてくる
自分の考えは立派であるという考えに基づいて、自分が良いと思ったことを他人に押しつけてきます。そして、周囲の人の考え方はたいしたことがない、つまらない考えだと侮辱します。自分の考えを受け入れないというのは、愚かなことだと判断します。とことん自分基準を貫きます。あたかも世界は自分中心で回っているかのようです。
4.自分に甘い
自分には甘く、他人には厳しいという特徴があることもあります。「自分はこれくらい甘い対応をされても許される。なぜなら自分はいつも優れているから」という独自の考えに基づきます。しかし、他人は自分よりたいしたことがないのだから、厳しくされて当たり前という考えになります。自分は優遇、他人は差別するという二重基準になっています。
自分が正しいと思う理由
では次は、このようなマウントが起こる理由についてお伝えします。なぜ夫は「自分が正しい」と思って威圧的な態度をとってくるのか?対策を考える前に、まずはその理由を確認してみましょう。それを知ることによって対策にも役立てることができます。
理由は大きく分けると次の3つです。
1.自分が上と思いたい
夫婦関係は、見方を変えれば、権力闘争という側面があったりします。「自分が上か下か?」そいういうことを意識してしまいます。
そして、夫が強く「自分が上にいたい」と意識していると、自分の伝えている意見が正しいか、間違っているか?それはどちらでも良く、とにかく過剰に「俺が正しいのだ」と伝えてくるようなことがあります。
2.特別視されて当然
「自分はたくさんお金を稼いでいる。だから自分の意見は尊重されて当然」などのような特権意識が強いということもあります。
実際、台湾の中山大学Wen-Bin Chiou博士が次のような実験を行っています。
出典:PubMed
飛行機の乗客3600名を対象に「理不尽なことでも自分にはクレームを付ける権利があるのかどうか?」ということを尋ねた調査を行っています。
すると、座席料金が高い順、ファーストクラス>ビジネ>スエコノミーの順番で理不尽なことをいっっても許されるという意識が強いことが分かりました。
3.自尊心が低い
普段、会社などで自分の意見が全く相手にされていないとか、上司から理不尽なことばかり言われるなど、自分が人として尊重されていないという経験が多いと、自尊心低くなります。
そして、自尊心が低いと、その反動として「もっと自分の意見を尊重しろ」という思いが家庭内で爆発することがあります。怒りっぽかったり、明らかに間違った意見でも、自分の意見を是が非でも押し通そうとしてしまいます。
尊大な相手にしてはいけないこと
「自分のことが正しい」と過剰に思い込み、尊大な態度をとってくる相手に、してはいけな対応があります。それは、過剰にこちらがペコペコするという対応です。謙虚であることは大切ですが、過剰にへり下るというのは、状況を悪くします。
といのうも、自分が過剰にペコペコしていたら、夫は「俺が偉そうにしていたら、妻は、ペコペコする。ならば、偉そうにすることは効果があるぞ」と学んでしまいますよね?それを学べば、ますます「俺のいう子とは正しいのだ」と思い込み、尊大な態度が続くことになります。
マウントにはこう対処する
自分のことが正しいと過剰に思い込んでいる相手に適切に対応するには、いくつかの方法があります。その1つを紹介しておくと、「かち合わないようにする」というものがあります。「かち合わないようにする」というのは、とにかく議論を避けるということです。
例えば、イワナとヤマメは、水温が13度付近を境にして、イワナが上流に棲み、ヤマメが下流に棲み分けをして上手く共存しています。同じ領域で生息すれば、敵対してしまいますが、別々のところで棲み分けることでお互いが平和に暮らしていきます。
これと同じように夫婦間でも、カテゴリ毎における棲み分けを行うということができます。例えば「子育ての分野では夫には口出しをしないで貰う。しかし、親戚づきあいについては夫の意見を最大限、尊重する」などのように、あらかじめ、どちらの意見を尊重するのか?ということを決めておきます。
こうすることで、夫は「自分の意見が尊重されている」という感覚を持ってくれやすいですし、「どうしてもここは夫に口出しして欲しくない」という分野は、意識して話題を避けることが出来ます。
まとめ
今回は「自分が正しいと思っている夫への対応方法」についてお伝えしました。過剰に自分が正しいと思っている相手には、自分が上と思いたいなど、いくつかの原因があります。
各原因によって、とるべき対策は異なりますが、今回、挙げた1つは棲み分けをするという対処方法です。全てがこれで解決できる訳ではありませんが、有効な手段の1つになる事も多いです。その他、「自分が正しいと思っている夫への対応方法」については、下記の夫婦関係修復ニュースレターも参考にしてみてください。(今なら無料登録して頂けます)
よくあるご質問
ここでは『自分が正しいと思っている夫。マウントしてくる原因と対策』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
自分の価値観を押しつける夫
【Question】
夫は自分の価値観ばかり押しつけて、私の意見を一切聞きません。完全に夫が間違っているときでさえも、自分の価値観を押し通します。どうすれば良いですか?
【Answer】
自分の価値観だけを押しつけてこられると、対応も困ってしまいますよね。
ご主人が今までそうやって生きてきたと思いますので、一朝一夕にどう対応するということは難しいと思います。ただ、何も出来ないという事ではありませんし、何があっても変わらないと言うことでも全くありません。
少しずつかも知れませんが、変わるよう促していくことは可能だと思います。具体的に出来る対応は、簡潔に言えば相手が間違っていると思っても、一通り話しを聴いていく事をします。ご主人としても、自分の意見や考えをあなたに理解してもらったという気持ちが生まれないと、ご主人自身が自分の考えを変える準備が出来ないからです。
ご主人も自分が意見しているときは、自分の意見が何より正しいと思っています。だからこそ、まずこちらがその意見の中身を理解しようと努めない限りは、周囲の人の話が耳に入ってきません。なので最初のステップはそうしてみることを考えてみてください。
自分の都合ばかり優先する旦那
【Question】
旦那が自分の仕事や気分などばかり優先して、家族のスケジュールも都合も一切無視します。家族はそれに振り回されてばかりです。どうすれば良いですか?
【Answer】
もしかしたら、これまで何度か強く意見すれば、周囲が自分の言うとおりにしてくれた、という経験があったのかもしれません。それを経験すると、同じようにやれば、自分の都合良く進めることが出来るだろうのように学習してしまいますよね。
この場合は、対応方法が複数あります。ただ、まずは率直に「あなたの都合ばかりを優先することは、家族も迷惑するんだけど」ということを一度、伝えてみてはどうでしょうか?方法論を考えなくても「率直に伝える」ということだけで解決することもあると思いますので。
それで状況を変えられないと言うことになれば、次のステップとしてもう少し手の込んだ対応を考えることになると思います。
自分を正当化する旦那
【Question】
旦那が間違ったことをしても、すぐに自分のことを正当化します。間違っているという事を認めません。どうすれば良いですか?
【Answer】
正当化されると、こちらも唖然としてしまいますよね。ただ、人というのは、実は自分の非をすぐに認められないという面は誰にも大なり小なりあります。その程度は個人差がありますが。
そして相手が「非を認められない」という段階で、周囲の人が「早く非を認めなさいよ」という対応をすると、頑なに相手は自分の非を認めないという言動を取ってしまいます。もちろん、あまりにも責められると、表面的には謝罪するということはありますが。ですが、それは表面的にそうしたということであって、心からそうしたという事ではありません。
なので実は、非を認めない相手に責めるということをすると、多くの場合、逆効果になってしまいますので注意してください。
うまくいくのは自分のおかげ。失敗するのは他人か環境、運のせい。このように考えてしまうことは人間の一般的な性質の1つで自己奉仕バイアスといいます。これが過度に働いていると正当化ばかりする人だなと周囲の人に思われることがあります。
参考:Self-Serving Bias – Ethics Unwrapped
夫が自分にばかり甘い
【Question】
「自分は仕事で頑張っているのだから、家では家事をしないでも許される」とか「自分は疲れているので、子供の対応は出来ないのは仕方がない」など、自分にばかり甘いです。
仕事は共働きだから、もっと家事を手伝って欲しいのですが、どうして私ばかり厳しく言われるのかと理不尽です。
【Answer】
「自分に甘い」というのも、一種の「自分を正当化している」という面がありますよね。屁理屈を言って、自分を甘やかすのは控えて欲しい所です。
さて、具体的どう対処するのか?ということですが1つは「既に出来ていることに上乗せする」という方法があります。これだと、ご主人が行う家事の負担を少し増やしてもらいやすいですし、ご主人も文句を言わずやってくれる可能性があります。
例えば、既に何か1つで良いので、家事関連のことで、やってくれていることがあるとします。その行動をとる際に、もう1つついでに出来ることを増やすことを考えてみてください。これだと、本人の負担も少ない上、習慣化しやすいので、家事の負担を比較的スムーズに増やしていくことが出来ます。
暴言を吐いても謝罪しない
【Question】
夫が子供に暴言を言ってしまいました。その一部始終を見ていたのですが、明らかに夫が悪いです。しかし、自分の非を認めず、絶対に謝罪ません。どうすれば謝罪してもらえるでしょうか。
【Answer】
本人に問題があるのに、それを謝罪してもらえないと言うことだと、非常に理不尽な思いもしてしまいますよね。しかも、それが子供に対してということだと、親として心が痛むものがあるのではないでしょうか。この続きは下記の音声です。
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