なぜか夫婦問題が解決できない

お金の問題、教育方針、義理両親との関わり方など、夫婦間で意見が異なる話題というのは多いですよね?

こう言った対立している話題が起こる度に、夫婦喧嘩に発展してしまうこともあるのではないかと思います。また、対立が年単位で続いている場合などは、既に夫婦関係が大きく後退しているかもしれません。長年、対立する問題が夫婦間にあると、ゆっくりとではありますが、確実に夫婦関係を蝕んでいきます。

そこで、今回はお金の問題や教育方針、コミュニケーションのとり方などの夫婦問題が、いつまでも解決できない原因を明らかにし、そのための対策をお伝えします。

ご相談者様ご相談者様

ウチは共働きなので、家事の分担でずっと揉めています、もっと夫には積極的に家事をして欲しいのですが、なんやかんやと言い訳を言われて、結局私の方が負担が多くて辛いです

未解決になりやすい夫婦問題の種類

夫婦問題が解決出来ない原因についてお伝えする前に、まずはどのような夫婦問題がよく起こるのか?その種類をいくつか整理しておきたいと思います。

1.教育方針の違い

子供がいて、その進学先や躾の方法など、夫婦間で意見が異なることも多いものです。それぞれの育ってきた環境が異なるので、これはある程度避けられません。そして、この教育方針の違いが夫婦問題の1つになっていきます。
子育ての価値観の相違

2.身内との関わり方

それぞれの両親や親戚づきあいなど、こう言ったものは大きな夫婦問題に発展しやすいです。パターンは様々で義理の両親が夫婦関係に色々口出しをしてくるとか、酷い発言があったなどです。こういったことも、将来、大きな問題になっていきます。

3.夫の不倫・浮気

夫が女性関係で問題を起こしているというのも、夫婦問題の典型的なものの1つです。この場合、感情的な問題に発展していきやすいです。また、過去に不倫があり、今はしていないということがあっても、それが尾を引いてしまうということも多々あります。
不倫発覚で夫婦問題

4.仕事の多忙ですれ違い

夫婦どちらか、あるいは両方の仕事が忙しすぎて生活がすれ違うというのも、よく起こる問題の1つです。仕事が忙しすぎて、普段、ほとんど相手と顔を合わせることもないということになれば、夫婦のどちらかが「こんな結婚生活に意味があるのか?」と思ってしまいます。

それが起こると離婚問題に発展したりしていきます。

5.金銭感覚の違い

夫婦どちらかが倹約家。もう一方が浪費家であるなどの場合は、金銭感覚の違いが夫婦問題として浮上しやすくなります。

ただ、例えば、夫が倹約家であっても、妻が浪費家とも限りません。夫が極端な倹約家である場合、妻が浪費家と言えなくても、夫婦問題になることがあります。もちろん、妻と夫が立場が逆と言うこともあります。

いろいろなパターンはありますがどちらにしても、金銭感覚がすれ違っているということは事実です。

以上、夫婦問題は上記の様なものがあり、どこの家庭でも日々、こう言った問題解決に取り組んでいると思います。しかし、こう言った問題はなかなか解決出来ない上、何か行動を起こしたとしても、一向に変化がないと言うこともあります。

そこで、次はここで上げたような夫婦問題が解決できない原因についてお伝えします。

夫婦問題が解決できない原因

結婚生活を送っていれば、日々、問題の繰り返しです。

「夫の子供への接し方に不満がある」とか「お金の使い方や金銭感覚に違いがあるが、いくら話し合っても溝が埋まらない」など挙げればキリがありませんよね?

こういった日々生じる夫婦問題を解決しようと、奮闘することも多いのですが、なかなか解決に至らないのではないでしょうか?典型的なパターンをいくつか挙げてみます。

1.自分の意見ばかり主張

とにかく相手を自分の意見に従わせたいと言う思いが強く、自分の意見を主張する事ばかりに注意が向いている場合、夫婦問題を解決することができません。表面的な発言内容は違っていても、結局は「とにかく自分の意見通りにして欲しい」という内容のものになります。

2.相手の意見を批判

相手の話を聞くのですが「でも」「しかし」など、間違っている点、受け入れられない点などを取り上げて、否定ばかりしてしまいます。相手の意見について、肯定的な点を認めるよりも、まずは否定的な面を取り上げて拒絶してしまいます。

3.聞いている振り

表面的に相手の話を聞いているように思えても、心の中では完全に拒絶していて、無視してしまいます。表面的には話しを聞いているように見せかけていても、それは「振り」であって、心から聞いているわけではありません。

夫婦問題が解決できない人に共通すること

表面的には夫婦問題が解決できない原因は様々です。しかし、こういった原因には全て共通点があります。それは「相手の話をきちんと聴いていない」ということです。

「いやいや、私はきちんと相手の話を聴いていますよ」という人でも、客観的に見ると、実際には聴けていないことも多いものです。

たいていは相手の話を聴いている途中で「あーその言い訳は聴かないでも分かる!私の言う事の方が正しいのだから、まずは私の話を聴きなさい」のような気持ちが起こり、相手の話を遮ってしまいます。

あるいは単純に「相手の言う事は間違っている。私が正しい意見を言って、相手のことを正さなければ」という気持ちが大きいかもしれません。

どちらにしても、相手の話を遮ってしまうということは、相手の考えや気持ちを正しく理解する機会を失うことになるので、結果としていつまでも夫婦問題は解決しない。お互いわかり合えないと言うことになります。

解説の図解

実験による証明

相手の話を遮るなどして「相手の話を聴かない」ことは、夫婦問題がいつまでも解決できない状態にしてしまいます。

事実、オハイヨ州立大学Theodore F Robles博士らの研究では、話しの遮りが夫婦関係を悪化させていることを指摘しています。

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出典:SAGE Journals

博士は夫婦90組を調査して、夫婦間で葛藤が生じている問題を2つから3つ取り上げ、30分間そのことについて話しをしてもらうようにしました。そして、話し合い前・中・後で採血を行い、ストレスレベルを測定しています。

すると、話しの遮りが多くなるほど、関係が上手くいかなくなっていることを突きとめています。つまり話しを中途半端にしか聞いていないのです。

このように、相手の話を遮ってしまうことは、問題解決の足を引っ張るだけでなく、夫婦関係に深刻な対立を起こすことになります。

そして「相手の話を最後まで聴く」というのは、簡単なようで、意外に多くの人が守れません。逆に言えば、相手の話を最後までしっかり聴く。自分が正しく理解出来るまで聴く。これをするだけでも、夫婦問題を解決に向けて前進させる大きなキッカケになるはずです。

いきづまった夫婦問題を解決するための方法

夫婦問題がなかなか解決できずに手を焼いているということがあると思います。このように平行線が続いてしまう場合、どのような事をすれば良いのでしょうか?

まずは、解決ができないで行き詰まっている原因を特定することが重要です。そのため、まずは下記の事を実行に移してみてください。

1.自己分析をする

最も手軽に出来る方法の1つは、自分で分析することです。例えば、夫婦間のやりとりを毎日、記録帳に付けていきます。記録帳とは日記のようなものですが、より客観的に出来事を記述していきます。

こういた記録帳を付けていくことで、自分達夫婦のことをより客観的にみることが出来ます。ただ、記録帳を付けるときには注意も必要です。それは、あまりにも主観的に書きすぎないという点です。

あまりにも相手のことに腹を立ててしまって、相手の悪いところばかりを記述するという形だと、自分達夫婦の事を客観視することが出来ません。なので、できる限り「あった出来事」をありのまま書いていくようにします。

2.第三者に見てもらう

自分達夫婦が、どのようなやりとりで夫婦問題を解決しようとしているのか?それを第三者に直接見てもらうというのは、最も正確に原因を突き止めることができる方法の1つです。
自分達のことは、意外に客観視することは難しいですよね。特に夫婦問題の話しをしている時は、お互いヒートアップしていますから、余計、客観視することを難しくしてしまいます。

ですので、第三者に観察してもらい「何が悪いと思う?」ということを聞いてみるのは良い方法です。

3.夫婦カウンセラーに相談

自分達夫婦のやりとりを直接、誰かに見てもらうというのは、理想的解決方法の1つですが、なかなかそれを引き受けてくれる人が見つからない場合もあると思います。

そのような場合は、夫婦問題の専門家であるカウンセラーに相談してみてください。カウンセラーは、既に数多くの案件を見ているため、話しをある程度聴くことで、夫婦問題が解決できない原因を特定できる可能性が高いです。

以上、夫婦問題を解決できない原因の特定方法についてお伝えしてきました。しっかり分析を行っていくことが、問題解決に向けての重要な細書の一歩になります。

まとめ

今回は、夫婦問題を解決できない原因について解説してきました。その根本の原因は「相手の話に十分に耳を傾けていないこと」です。しかし、多くの場合、「自分はしっかり相手の話を聴いている」と思い込んでしまっています。

聴いているとは言っても、実際は「頭の中で、ハイハイそのことはもう知っているよ」とか「そんなのは言い訳でしょう。聴くに値しない」など、いろいろな批判をしながら聞いていることが多いものです。そして、「相手の考えが間違っているから正さなければいけない」という反応が起こり、バッサリと相手の話を遮ってしまいます。

これをしている以上、夫婦問題はいつまでも解決できません。問題を解決させたければ、最大限、正しく理解する必要があります。ぜひ、今回の内容を実践してみて下さい。

よくあるご質問

ここでは『夫婦問題がいつまでも解決できない』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

3年間、夫婦問題が未解決

【Question】
夫との間に3年近く続いている女性関係の問題について相談させていただきたいと思います。この問題はさまざまな原因が絡み合っており、解決できずにいます。

女性関係の問題についてずっと話し合いなどを続けていますが、解決せず、関係が続いています。たいていはこの話題になるとお互いに感情的になりがちで、冷静な対話が難しいです。不貞が続くことで、私はストレスが溜まり、家庭内での雰囲気も悪化しています。

【Answer】
ご相談いただきありがとうございます。夫との間で長期にわたって続いている女性関係の問題について、心身ともに大変なストレスを抱えておられることと思います。

具体的にできるアクションはいくつもありますが、典型的なものをいくつか取り上げ解説します。

第三者の介入
夫婦間の問題が長期化しており、自力での解決が難しい場合は、誰かに仲介してもらうことで、話し合いを進めることを検討してみてはいかがでしょうか。感情的にならずに双方の意見を聞き、中立的な立場から問題の解決策を探るのに役立ちます。

話し合いの進め方を変える
話し合いの進め方を大きく変えてみることも重要なアプローチの1つです。例えば、今までお互いが好きにしゃべっていたということがあるのであれば、どちらか一方だけが話をして、その間はもう一方は聴くだけにする。そして、それが完了したら次はその役割を交代するなどの進め方です。

夫婦問題の解決には時間がかかることも多いですが、適切なアプローチとサポートがあれば、解決に向かうことは可能です。無理をせず進めてみてください。

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