家庭内別居は、家族にとって深刻な問題です。しかし、そのようなときに男性心理がいくらかでも掴めれば解決のヒントになるのではないでしょうか。

そこでここでは、家庭内別居をしている男性の心理について詳しく解説し、彼らが抱える問題と対処法について考察します。

男性は家庭内別居中にどのような心理なのか?

家庭内別居になると、男性がどのような心理を持っているのか気に掛かるということがあると思います。相手の心理次第では、こちらの対応も変わってくるからです。そこでここでは、家庭内別居中の男性心理について解説します。

心理についての図解

孤独感や寂しさ

もし家庭内別居になれば、男性も孤独や寂しさを感じてしまいます。日常会話などが不足して、慢性的な孤独感はもちろん、休日などにおいても1人で過ごすことが多くなり「このままだと家族とも疎遠になるのではないか」と不安を感じてしまいます。

無力感

男性の場合、自分が一家の大黒柱だという思いもあります。しかし、現状、家庭内が不和になっていることで自分の無力感を感じています。自分の能力不足だったのではないかなどの思いで自分を責めてしまうということがあります。これは、大きく言えば自己否定感といえます。
無力感についての図

怒り

怒りで一杯で、このように無視をしたり、家庭内別居にしてしまうことでその怒りを表現しているということがあります。家庭内別居が、いわゆる報復のような意味づけになっています。この場合、常にイライラしている様子が見られます。

将来への不安

家庭内別居の期間が長くなると、次第に将来の結婚生活について不安を感じるようになります。「このまま関係が希薄のまま、結婚生活を送るのはしんどい」のような気持ちです。そもそも家庭内別居は男性にとってもけっして楽なものではなく、できればこのような環境は早く終わらせたいと考えます。
不安についての図

離婚したい

どうしても家庭内別居が我慢ならないという思いが強かったり、相手に対して怒りが強い場合などは「このまま離婚になってしまえば良い」のようにさじを投げている気持ちになることもあります。実際に離婚に向けての行動をとっているということも可能性としてはあります。

家を出たい

まだ、離婚するかどうかまでは決めていなくても、家を出たい、別居したいという気持ちが生じていることはあります。別居後は、どうするということを明確に決めていなくても、家庭内別居という雰囲気が耐えられなくて家を出て行くということもあります。
家を出ることの図

家庭内別居中の男性心理を探る方法

前述したのはあくまでも、一般的な男性心理です。大まかにはこのような心理になるとはいえ、パートナーである男性がどのように感じているのかは個々に検討しなければいけません。しかし、家庭内別居をしているため、なかなか本人の心理が分からないということもあると思います。そこで、ここでは、このような環境下で、どのように相手の心理を確認すれば良いのかについて解説します。

リサーチの図解

記録帳をつける

相手の様子を観察して、どのような行動があったのかを記録帳に付けるようにします。そうすることによって、自然に自分の意識が相手の様子を観察するというところに向かいやすいという利点があります。また、このように観察をすることで、相手の小さな変化にも気づきやすくなります。

友人・義理両親と連絡をとる

夫の友人と連絡をとることで、夫の気持ちについて間接的に聞くことが出来る可能性があります。また、友人ではなく、夫が義理両親と連絡をとっていることもあります。この場合は、義理両親に連絡を取ることで、夫の心理をいくらか理解する手がかりをえることができます。自分に対しては気持ちを打ち明けなくても、第三者には打ち明けているという可能性があるため、検討してみてください。
連絡を取る様子

相手から話しを聴く

家庭内別居をしているので、なかなか話してくれない可能性もありますが、直接、本人に尋ねるというのは、一番確実な方法の1つです。また、口頭では答えてくれないかも知れませんが、手紙やラインであれば、いくらかの返答がえられる可能性があります。

心理学的解説

相手の気持ちを知ることにおいて、もっとも重要な対応の1つは「聴く」ことです。もちろん、家庭内別居中は率直に話しをしてくれないということも多々あります。しかし、いずれはこの「相手の話しを聴く」ということにフォーカスする必要があります。
参考:HOW TO VALIDATE YOUR SPOUSE’S FEELINGS

家庭内別居を解消するための心理的アプローチ

ここでは、家庭内別居になっている場合、どうアプローチしていけば良いのか心理的な側面からお伝えします。

相手の立場になる

家庭内別居になった状況をもう一度、相手の立場になって捉え直すことは役立つ方法の1つです。相手のおかれていた環境を想定し、どのように問題を見ていたかを考えられる限り想像します。これには、時間もかかります。一度や二度、想像するだけでは、十分ではないかもしれません。

声をかけるタイミングを検討

自分だけでなく、夫もけっして家庭内別居を望んでいるわけではありません。少なくとも「家庭内別居が居心地良い」とは、なかなか思えないものです。そのため、どこかの時点でこの状況を終わりにしたいと思っています。ですので、声をかけるタイミングを検討してみてください。それがきっかけで、家庭内別居を終わらせることはができる可能性があります。

謝罪

家庭内別居に至る経緯によっては、こちらが謝罪を伝える必要があるかも知れません。こちらからの素直な謝罪を伝えることで、相手が許してくれるということも起こりえるからです。ただ、相手があまりにも怒りで一杯の時には、謝罪を伝えてもその場で簡単に許してもらえるとは限りません。

心理学的解説

謝罪をすることは、関係性を再構築したり、信頼を取り戻す上でとても重要な方法の1つです。ただ、謝罪を素直にするというのは意外にハードルが高いものです。その理由として気まずく感じたり、プライドが邪魔したり、自分が悪いと感じたくないなどのことがあります。
参考:Importance of Saying Sorry in a Relationship

体験談『家庭内別居中の男性心理を知り、問題解決した』

ここでは、家庭内別居中に男性心理を知り、解決に役立ったという方が体験談を送ってくれました。ブログ読者さんお役に立てればということなので、ここで紹介させていただきます。ぜひ参考にしてください。

半年、口を利いていない

私たち夫婦は、ほぼ半年間、家庭内別居の状態にありました。この期間、用件以外で口を利くことはありませんでした。ただずっと、このままでは離婚になるのではないかと心配でした。それになにより家庭内の空気が悪く、自分の気持ちも落ち込みがちです。どこかで夫婦関係を元に戻したいという望みも持ち続けていました。
口を利かない様子

行動の背後にある心理

そんな時、私は夫婦やりなおし相談室の存在を知り相談しました。私は自分達夫婦の状況を詳細に説明しました。そこでは、夫の心情や行動の背後にある理由を丁寧にしてもらい、少しずつ夫のことを理解できてきました。そして、最終的に大切なのは、旦那の気持ちを聞くことだと教えてくれました。ただし、過去の出来事に焦点を当てるのではなく、未来のことについて話しを聴いてくださいと言われ、私も半信半疑でしたがそのことについて話しを進めていきました。

会話が戻り始める

私は最初Lineなどで連絡を取り、この家庭内別居のことについて率直に取り上げ、未来のことについて話しをするこようにしました。はじめは戸惑いもありましたが、夫も徐々に自分の事を話してくれるようになりました。夫が話しやすいことから話を始めるというルールを守り、そこから徐々に他の話題へと広げていきました。もちろん、簡単なプロセスではありませんでしたが、この間、粘り強く取り組めたと思います。
会話している様子

相手の理解が深まる

夫への理解が深まるにつれて、私は自分自身も心の平穏を取り戻し始めました。まだ会話が完全に自然に流れるわけではありませんが、家庭内別居は解消されつつあり、食事なども一緒にとれることも増えてきました。今回のことを通じて、相手のことを理解することがどれほど重要かと言うことがよく分かりました。

男性心理を考えると逆効果になる対応

ここでは、男性心理を考えるとNGとなる行動や、場合によっては逆効果になると思える方法についてお伝えします。

非難する

仮に相手が無視するなどの鯛とを捕っていたとしても、その言動に対して非難という形で応酬してしまうと、夫婦関係は更に後退してしまいます。そのため、非難するというのは避けるようにしてください。不満は当然あると思いますが、それを伝えることからコミュニケーションを再開しようとしてもうまくいきません。

心理学的解説

批判や非難は、相手に「攻撃された」あるいは「拒絶された」と感じさせてしまうため、夫婦関係においても大きな悪影響になります。特に「いつもあなたは私を無視する」あるいは「けっしてあなたは口を利かない」のように、「いつも、けっして」などの言葉は表現が強いため相手のことを傷つけることにもつながります。
参考:The Four Horsemen: Criticism -The Gottman Institute

無関心な態度

家庭内別居をしているといっても、完全に無関心な態度をとってしまうと相手も余計、頑なな態度をとるようになります。常に声をかければよいということではありませんが、時には相手の様子を確認したり、声をかけるなどの行動もとることも心がけます。

話しを広げる

家庭内別居になっているという状況を身内や友人にどんどん広めてしまうと言うことは避けましょう。それをして、夫の耳に入れば余計頑なな態度をとる可能性が高いからです。ご主人からすれば、「家庭内のことをどうしてそんなにペラペラ口外するのだ」と思う可能性があります。

まとめ

今回は家庭内別居をしている男性心理について解説してきました。その他、夫婦問題の解決方法については夫婦関係修復ニュースレターで公開しています。今なら無料購読できますので、下記フォームよりご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『家庭内別居をしている男性心理について解説』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

どのような感情を抱える?

【Question】
家庭内別居をしている男性は、どのような感情を抱える傾向があるのでしょうか?

【Answer】
家庭内別居をしている男性の場合、孤独感や不安、怒りなどの感情抱えることが多くなりますが、これはタイミングによってコロコロ変わったりもします。また、家庭内別居に至った経緯などによっても異なります。

心理は変化しますか?

【Question】
家庭内別居をしている男性の心理は変わっていくものなのでしょうか。

【Answer】
通常、家庭内別居をしていて、相手の態度が頑なであったとしても次期によって変わっていきます。もちろん、良い方向に変わるということもあれば、意図しない方向に変わってしまうなどのこともあります。

詳細は下記のページを参考にしてください

参考ペーシ:家庭内別居で夫の気持ちはどう変化?

無視を続ける男性心理は?

【Question】
夫がずっと家庭内別居になってから無視を続けています。そのようなときの心理というのは何かあるのでしょうか。私としては相手が何を考えているのか分からないので非常に辛いものがあります。

【Answer】
無視を続ける男性心理としては一般的に「こうすることによって、相手に嫌な思いをさせる」という反発心であったり、「しゃべる気にならないので、しばらく会話はシャットダウンしよう」などのことが多いです。どちらにしても、無視されている期間は、無理にアプローチしない方が妥当なことが多いです。そのタイミングで何かをしても、相手の機嫌を余計に損ねてしまうと言う結果にもなりやすいからです。

夫との家庭内別居がしんどい

【Question】
夫との家庭内別居がしんどく感じています。最近、夫との関係が悪化しており、一緒に生活することが苦しくなってきました。日常のコミュニケーションが取れず、意見の食い違いや衝突が頻発し、精神的に疲れてしまっています。

家庭内別居を続けることで夫とのコミュニケーションがますます難しくなり、寂しさや不安を感じることがあります。また、子供たちにも影響が出る可能性があり心配です。

【Answer】
ご相談いただきありがとうございます。夫との家庭内別居がしんどく感じている状況についてお察しします。

家庭内別居をする事によって、一時的に冷静な気持ちを取り戻すことができるということもあるのですが、心理的距離が離れてしまうなどの問題も存在します。(続きは音声でどうぞ)

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休日の過ごし方についての記事
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参考ページ:家庭内別居中の休日はどう過ごす?

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参考ページ:家庭内別居が続き気持ちも限界!

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居心地が悪いことについての記事
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参考ページ:家庭内の居心地が悪いなら、これを見直そう

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参考ページ:家庭内別居で会話なし

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解消のキッカケに関する記事
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参考ページ:家庭内別居を解消するきっかけについて解説