何らかの原因で家族崩壊に至ることがあります。家族崩壊は、メンタル的にも深刻な悪影響を及ぼします。しかし、一度崩壊してしまったからといって、必ずしも修復が不可能というわけではありません。そこでここでは、家族崩壊からの修復に必要なポイント、注意点などについて解説していきます。

家族崩壊から修復の可能性はある?

家族崩壊から修復する可能性は十分あります。一度、壊れてしまったからそれでおしまいと言うことでは全くありません。修復していくためには、それまでに起こった状況の整理と問題点を洗い出すこと、そして、その解決のためには何が必要なのかを考えることが必要です。

ただし、一人で考えていても悲観的にしか物事を捉えられないことが多いので、誰かと一緒に検討することが望ましいです。

修復の可能性についての図解

時間はどれだけ必要か

よく出てくる疑問点の1つが家族崩壊から修復に向けてどれくらいの時間がかかるのか?という点です。しかし、通常、関係性を時間で計測することは不可能です。というのも、家族の崩壊から修復までのプロセスにおいては、無数の要因が絡むため、予想が困難なためです。想定していたよりもずっと早く解決する事もあれば、逆のパターンもあります。ですので、時間軸で修復までの道のりを考えることはあまり適切ではありません。

不可能なケース

また、家族崩壊から修復が不可能なケースがあるのかということもよく聞かれます。そのようなケースは確かに存在します。この場合、ほとんどは「連絡が取れるかどうか」ということによります。連絡が取れないと言うことは、現実的に修復する機会がないということだからです。ただし、現状、連絡が取れないでも、そこから連絡を復活させられるケースもあるので、完全に諦める必要はないです。

家族崩壊から修復するために必要なこと

もし家族が崩壊してしまっても、そこから修復していく意思があるのなら十分それは可能です。ただし、次のような重要ポイントを抑えて進めてください。

必要なことについての図解

コミュニケーションの改善

率直に夫婦で意見を出し合い話し合いをする必要があります。家族崩壊した直後にそれができるかどうかは別としても、いずれ機会ができたら、そのように話をする事が大切ということを覚えておいてください。

これからのことを考える

過度に過去の事にこだわることは適切ではありません。例えば、家族崩壊の原因が相手の問題行動によるものだとしても、それを追求すれば修復できるということには結びつかないからです。そのため、視点を極力、家族崩壊した今の状況からどうすればこれから修復していくことができるかということに視点をシフトしてください。過去の事よりも、未来のことに目を向ける必要があります。

休息時間を軸にする

修復していくというプロセスは精神的な負担も大きくなります。そのため、休息時間を確実にとれるように対応してください。むしろ、休息時間を軸にして修復を進めるという位の姿勢でかまいません。メンタルが著しく悪い状況で、修復のための行動をとると逆効果になることも多々あるので注意してください。

家族崩壊から修復するためのステップ

ここでは、家族崩壊の状態からどう修復のステップを進めれば良いのかについて解説します。もちろん、個々の状況によってどう進めるかはケースバイケースですが、大枠としては次のようになります。

ステップについての図解

1.現状整理

家族崩壊といっても状況は人によって異なります。例えば、夫が家を出てしまったと言うこともあれば、離婚問題になっているなどのこともあると思います。そこで、まずはこれまでの経緯を整理しておくようにしてください。これはきちんと紙に書き出すことがポイントです。誰か第三子屋にこの状況を説明できるような形で整理してみてください。

2.最終的に目指すことを考える

今の家族が崩壊寸前の状態からどうなれば良いのかを考えます。例えば「再び会話ができるようになれば良い」という事もあれば、「離婚回避できれば良い」ということを考えている人もいると思います。どこを目指すのかは人それぞれですが、自分がそれを決めるようしてください。その方向性が定かでなければ、今後、修復のプロセスを経ているときに迷走する事にもなりかねないからです。

3.最初の一歩を決める

最終的なゴールを決めたとして、次に決めるべき事はつい書にどこから手を付けるのか?という点です。例えば「会話ができるようになる」ということを最初に進めるのか、それとも「自分の気持ちを落ち着かせる」ということが先なのか。こういった、どこから始めれば良いのかを決めるようにしてください。

体験談『家族崩壊から修復に向けて前進』

夫婦やりなおし相談室にご相談を頂いている方から、ブログ読者さんのために役立てばということで体験談を預かっています。ここで紹介させていただきます。少しでもご参考になれば幸いです。

不貞で家族崩壊

私が夫の裏切りを知った時、私たちの家族が崩壊したように思いました。夫は別の女性と同棲し、私はただただ茫然としていました。この痛みと混乱の中で、何をすべきかもわからなくなっていました。夫には連絡をしても、返答があったりなかったりです。それに連絡があったとしても離婚して欲しいという話で、それを拒絶するするだけで精一杯でした。

状況を整理して小目標を決める

そんな時、私は夫婦やりなおし相談室に相談しました。話の中で、私は自分の感情と状況を整理し、何を望んでいるのかをはっきりさせました。私が本当に必要としていたのは、安心できる関係の再構築でした。そして、その第一歩として、夫に連絡を取り、話し合う約束をするという小目標を決めました。整理していく中で、少しずつ気持ちが落ち着いてきたのが不思議です。きっと一人で立ち向かう必要はなく、きちんと専門家にフォローしてもらっているという安心感も大きかったと思います。

話し合いの機会を持つ

夫との最初の話し合いは、予想通り平行線でした。でも、私は少なくとも会話の場を持ったことに達成感を覚えました。この小さな一歩が、私たちの関係を再建するための始まりだと感じました。話し合いは元々も「最初は厳しいものになるのが普通」と聴いていたので、動じることもなかったですし。

次の目標を立てる

その後、話し合いを何度か重ねる中、私は夫を家に招き、一緒に食事をするという新たな目標を立てました。話し合いで「離婚回避を達成する」という目標を立てて進めるよりも「食事をする」という目標の方が実現しやすいからです。このような現実的な小目標を立てることで、自分は着実に前進しているという気持ちも持つことができます。

現実を一歩ずつ変えていく

別居になり3ヶ月ほど経過しましたが、私自身は落ち着きをとり戻しました。以前は不安ばかりでしたが、今は希望を持っています。それもそれぞれの時期で立てた、小目標が何とか達成できているので前進できているという実感が持てるからです。修復までの道のりはまだありますが、一緒に過ごす時間も長くなっていますし、もう少しで最終的に目指す目標に手が届くところにきてるのかなと思います。

家族崩壊後の修復を進める際の注意点

ここでは家族崩壊から修復に向けて進める際に、注意しておいて欲しい事柄をお伝えします。

焦らないこと

夫婦関係の状態によっては、修復まで時間がかかることもあります。焦ってしまうと、さらに時間が余分にかかることが多いです。そのため、焦りは禁物です。十分自分のメンタルをと整えながら進めるようにしてください。

責任を全部押しつけない

家族崩壊したのは全て相手のせいだと思ってしまうと、修復はかなり困難になります。もちろん、相手に責任はありますが、それでも100%相手のせいだと思ってしまうとその考えが修復の足を引っ張ることになります。それぞれに責任があると捉えて進めるようにしてください。

状況を客観視する機会

現状を客観的に見ることができるというのは、家族崩壊から修復に進める上で大切な要因です。状況を定期的に俯瞰してみるようにしてください。第三者から状況について分析してもらうのは良い方法ですが、それが難しい場合は、日記や記録帳を付けるようにしても良いと思います。

まとめ

今回は家族崩壊から修復に向けての重要ポイントや注意点についてお伝えしました。その他、具体的なノウハウについては夫婦関係修復ニュースレターに記述しています。今なら無料購読できますので、下記のフォームよりご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『家族崩壊からどう修復すれば?』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

自分が悪いと思ってしまう

【Question】
家族が崩壊したことについて自分だけが悪いと思ってしまいます。どうすれば良いでしょうか。

【Answer】
何か1つの要因だけで家族が崩壊すると言うよりは、通常、複数の要因が絡んでいます。そのため、自分1人が悪いと思う必要は全くありません。夫婦のお互いがそれなりに問題をもっていると思って取り組むようにしてください。どちらか一方だけが悪いということにはなりません。

信頼を取り戻すのに役立つのは?

【Question】
今後、信頼を取り戻すためにどのようなことが大切でしょうか?

【Answer】
相手の気持ちに真摯に耳を傾け、まずは相手の考えを理解することが先決です。それは結果としてこちらの姿勢が伝わることになるため、信頼をつくるためには非常に大切です。

相手が修復を拒む

【Question】
家族関係が大幅に悪くなってしまい崩壊の危機にあります。しかし、夫は修復を拒んでいます。理由としては「もう何度も繰り返し夫婦喧嘩をしてきたため、もうやり直す気力もない」という事のようです。どうすればいいでしょうか。

【Answer】
相手が繰り返しの喧嘩で疲弊してしまっているということであれば、修復のための行動をとるようりも、一旦休息を入れた方が妥当なときがあります。休息をとり、もう一度考えたとき、やりは修復のための行動をとってこうか…というように考えが変わることもあるからです。そのため、いますぐ行動をとっていことするよりも、時間をおくことも含めて検討してみてくださいね。

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