今回の記事テーマ
夫の自己肯定感が低いと、夫婦関係にさまざまな課題をもたらします。自己肯定感は一朝一夕に変えることができないので、妻としては夫がそのような性質をもっているということを前提に、こちらの関わり方を変えなければいけません。

そこで、夫の自己肯定感が低い理由やそれが夫婦関係に与える影響、そして妻としてどのように関わるべきかについて詳しく解説します。

こんな人にお勧め
  1. 夫の自己肯定感が低いと感じている
  2. 悲観的な言動が目立つので関わり方が難しいと思う
  3. なぜ旦那の自己肯定感が低いのか理由を知りたい

自己肯定感が低い夫とは?

自己肯定感が低い夫とは、自分自身に対する信頼や価値を感じることが難しい男性のことです。自己評価が低いと、自分の能力や価値を過小評価する傾向があります。

内面では自己批判をしていることが多く、心の内で「自分にできるはずがない」とか「どうせ俺は何をしてもダメだ」などのようなつぶやきが多いです。結果として、日常生活や夫婦関係においても不安やストレスを感じやすくなります。
夫が悲観的になっている姿

夫の自己肯定感が低い理由

ここでは、夫の自己肯定感が低い理由について解説します。具体例としては、批判的な育成環境や学校での適応不全、異性関係の失敗などがありますが、1つひとつ詳しく整理してお伝えします。

心理学的解説

自己肯定感が低くなる原因にはいくつか代表的なものがあります。例えば、親や養育者など子供の頃に身近にいた大人が極端に批判的だったり、学校の学業などで上手くいかなかったなどのことが挙げられます。自己肯定感を高めるには、内的な対話(セルフトーク)を変えることに取り組むことなどが望ましいです。
参考:Self esteem – Better Health Channel

親が否定的な発言ばかりする

両親が極端に否定的または批判的だった場合、夫の自己肯定感が低い理由の1つになります。夫が子供時代、どんな努力や成果を上げても親に認めてもらえず、逆に問題点ばかりが指摘される環境で育つなどのことがあります。

学校の成績やスポーツの結果、さらには交友関係などまで、常に否定的な評価を受けることで、自分の価値を見出すことが難しくなってしまいます。結果として、成人してからも自分に対する肯定感を持ちにくくなります。
否定する親の姿

学校生活に適合できなかった

学校生活に適合できなかったことも、夫の自己肯定感が低い理由になります。これは、学校の環境にうまくなじめず、集団生活で常に緊張を感じたり、友人を作るのが難しかったり、学業についていけず苦痛を感じるなどの体験が背景にあります。

こうした経験は、子供時代の夫とって非常にストレスフルであり、自己評価を著しく低下させる要因となります。学校での失敗や孤立感は、自分は他人と比べて劣っているという感覚を強め、大人になり自己肯定感の低さとなって現れます。

女性関係で苦い経験がある

女性関係で大きな失敗や苦い経験をしていると、夫の自己肯定感が低い理由になります。例えば、付き合っていた女性に浮気をされる、嫌悪感を持たれる、酷いふられ方をするなどの経験が挙げられます。

こうした出来事は、自己評価を下げるキッカケになり、「自分は愛される価値がない」「自分は魅力がない」といったネガティブな自己イメージを形成することになります。

いじめられた経験がある

いじめにあった経験は、夫の自己肯定感が低い理由の1つになります。これは学生時代に限らず、社会人になってからの経験も影響することがあります。

例えば、友人や同僚から無視されたり、暴言を受けたりするなどのことです。特に半年とか1年以上など、中長期間にわたってこのような扱いを受け続けると、「自分は価値がない」「自分は誰にも必要とされていない」といったネガティブな気持ちを抱きやすくなります。

低い自己肯定感が夫婦関係に与える影響

低い自己肯定感は夫婦関係に様々な影響を与えることがあります。時には離婚危機など、深刻なダメージを与えることもあるので、事前に一通りどのような影響があるのかを確認しておいてください。

褒め言葉を受け取ってくれない

褒め言葉を受け取ってくれないことは、低い自己肯定感が夫婦関係に与える影響の1つです。例えば、妻が「あなたは子供の面倒を見るのが上手ね」のように夫を褒めても、夫がその言葉を素直に受け取ることができません。そして「自分が褒められるはずがない」「どうせお世辞だろう」と疑ったりします。

妻からの好意的な言葉を素直に受け取らず、コミュニケーションがうまくいかなくなります。このような状況は、夫婦関係が交代する要因になります。

妻に嫉妬する

妻に嫉妬するのも、低い自己肯定感が夫婦関係に与える影響として挙げられます。自己肯定感の低い夫は、自分と妻を常に比較し、自分が劣っていると感じがちです。例えば、妻が成功したり称賛を受けたりするたびに、夫は妻に対して嫉妬心を抱きます。

結果として、夫は妻に対して嫌味な発言をしたり、意気消沈したりすることが増えます。こうした態度は、夫婦関係の質を後退させる可能性があります。
嫉妬する夫の姿
参考ページ:夫が嫉妬する!理由や対応方法などについて詳しくお伝えします

打たれ弱いのでサポートが大変

打たれ弱いのでサポートが必要になることもしばしばあります。自己肯定感が低い夫は、些細なことでも心が折れてしまいやすく、そのたびに妻はサポートをしなければいけません。

たまにであれば、妻も夫を支えることができますが、これが繰り返されると大きな負担となり、妻は自分の時間やエネルギーを吸い取られた気分になります。

参考ページ:夫が打たれ弱い!よくとる行動や原因、対処法など解説

引きこもるので会話ができない

引きこもるので会話ができないというのも、低い自己肯定感が夫婦関係に与える影響です。具体的には、夫が落ち込むと自室にこもり、家族や夫婦とのコミュニケーションを断絶してしまう状況のことです。

夫が自らを孤立させることで、妻はどのように関わって良いのか分からなくなり、夫婦間の会話が難しくなります。このようなコミュニケーションの断絶は、妻や家族にとってストレスとなり、絆を弱める原因になります。
会話ができない様子
参考ページ:引きこもり夫の対応。夫婦や家族との交流を増やすためにできること

自己肯定感が低い夫との関わり方

自己肯定感が低い夫は、自分に対する信頼や価値を見出すことが難しいので、日常生活や夫婦関係においてさまざまなトラブルを生じさせることがあります。しかし、この自己肯定感の低さは一朝一夕で変えられることではありません。そのため、妻は夫に対しての関わりかたを変える必要があります。ここでは、その際の重要ポイントを取り上げ解説します。

話しを聴く機会を増やす

話を聴く機会を増やすことは、自己肯定感が低い夫との関わり方として重要なポイントの1つです。これは、夫が感じている悲観的な気持ちや悩みをしっかりと聴き、その感情に共感を示すということです。

夫の辛さや苦しみを一緒に共有することで、夫は自分の弱さを認めやすくなり、自己肯定感の低さを受け入れることができるようになります。そして、夫が安心して自分の気持ちを表現できる環境だと実感し、それが心の変化を促す助けとなります。

夫婦で共通の目標に取り組む

夫婦で共通の目標に取り組むというのも、できる方法の1つです。これは、夫婦で一緒に何かに取り組み、目標を達成する機会を作るということです。

例えば、共通の趣味や仕事、ダイエット、貯金などに取り組み、夫と一緒に物事を達成する経験を積み、自信をつけることができます。夫一人では目標の達成ができないかもしれませんが、2人ならそれを実現しやすく、成功体験を積みやすいです。

夫がとった行動を肯定する

最初の内はけっして素直に受け取ってくれませんが、それでも夫がとった行動を褒めることは有効です。ただし、肯定するのは、夫の行動の結果ではなく、あくまでもプロセスだったり、実際にとった行動内容に焦点を当てます。

なぜなら、結果に対して肯定しても、「それは運が良かっただけだ」などのように成功した原因を自分以外のことに求めることが多いからです。しかし、夫本人が実際にとった行動は、事実としてあるので、肯定すれば、相手も否定できないので、受け入れてくれる可能性があります。

まとめ

自己肯定感が低い夫との関わり方は、夫婦関係の質に大きく影響します。夫の過去の経験や環境を踏まえ、適切な対応を心がけていきましょう。その他、具体的なノウハウについては、下記の専用ニュースレターで公開しています。今なら無料登録できるので、下記のフォームよりメールアドレスをご入力ください。

よくあるご質問

ここでは『自己肯定感が低い夫』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

頻繁にネガティブ発言をする夫

【Question】
最近、夫ま自己肯定感が低いことが気になります。日常の会話でネガティブな発言が多く、何か問題が起きるたびに自分を責めたり、「人生終わった」みたいなことを良い、過剰に悲観的になります。

例えば、仕事で小さなミスをしただけでも「自分はダメな人間だ」と言い出し、何度励ましてもその思い込みから抜け出せないようです。また、私が褒めても「そんなことはない」と否定します。このような状況が続くと、私自身もどう関われば良いのか分からなくなります。

【Answer】
過剰に悲観的になられると、関わり方が難しいと感じてしまいますよね。ネガティブ発言が多い場合、まずはその気持ちを聴いて、共感する事が肝心です。しかし、これはほぼエンドレスで続ける必要があるので、大変負担の大きい事です。そのため、自分の気分転換の時間を定期的に入れるようにはしてみてください。

参考ページ:ネガティブ発言ばかりする旦那!弊害や理由、対処法など解説

嫌なことがあると自宅に戻らない

【Question】
夫は嫌なことがあると、帰宅拒否症になり帰らないことが多いです。例えば、仕事でトラブルがあった日や、前日、家庭内で嫌なことがあったなどの場合です。そんな日は、夫は夜遅くまで帰宅せず、連絡も取れないです。

心配で何度も連絡を試みますが、返事がないことがほとんどです。その時に話を聞こうとしても、感情的になってしまい、結局うまく話し合いができません。どうアプローチすればいいのか分かりません。

【Answer】
帰宅拒否症のようになり、家に帰ることを避けられると、どうにも対応出来ないので困ってしまいますよね。本人がストレスを抱え、それをどう発散すれば良いのか分からないなどのことがあるのだと思います。そのため、本人が落ち着いている時、少しずつストレスの発散方法のレパートリーを増やせないか一緒に取り組んでみてください。

例えば「ストレスがあるときは、ウォーキングする」などのことがをレパートリーとして取り入れれば、帰宅拒否しなくても、別の方法で本人がストレスを解消することができるかもしれません。また、レパートリーは多いほど良いので、1つずつ増やすことを検討してみてください。

参考ページ:帰宅拒否症の夫。やってはいけない事など対処法を解説