パートナーから突然、別居したいと言われたとき、混乱してしまうこともあるのではないでしょうか。どちらにしても、夫婦関係の修復をしたいのであれば、できる限り別居を拒否して、同居を続けたいとものです。そこでここでは、別居を拒否する場合のメリットや断り方、注意点などを挙げて解説します。

別居の拒否とは?

別居の拒否とは、結婚している夫婦の一方から別居提案をされたときに、その要求を断ることを指します。一方が何らかの理由により別居をしたいと思っているものの、経済的な問題、子供の環境、将来の夫婦関係などのことを考慮して、物理的に離れることを望まない場合に生じます。別居を拒否することには、デメリットも、メリットも両方が生じます。それらを両方考慮した上で、どうするかを検討してください。

別居を拒否するメリット

将来、夫婦関係を修復したいと思っている場合、別居を拒否することには、複数のメリットがあります。そこでここでは、それらの利点を取りあげ1つずつ解説します。

メリットについての図解

同居の方が接する機会が多い

同居により接する機会が多くなることは、別居を拒否するメリットの1つです。同居生活を続けることで、必然的に相手と接する機会が生まれます。そして、その機会を活かすことができれば、夫婦仲を改善することに繋がります。

経済的な安心感

別居することは、通常、住宅費やそれに伴う生活費が増加することになります。そのため、お互いの生活がある程度、制限されるなどのことが生じます。一方、夫婦が同居を続ければこれらの追加費用を避け、経済面では余分な負担がかかりません。また、夫婦の一方がもう一方に経済的に頼っている場合、この経済的な安心感は大きなメリットとなります。

子供の安心

子供の立場から別居について考えたとき、別居を拒否して同居を続けることにはメリットがあります。別居になれば大なり小なり環境の変化が生じます。しかし、同居を続けることになれば、そういった変化がないので、心理的な負担が少なくて済むことがあります。仮に、子供が一方の親と一緒に自宅を出ていくと言うことになれば、学校や友人関係、日常生活に至るまで、生活のあらゆる側面に影響が及ぶことになります。

上手な別居の断り方

上手な別居の断り方には、いくつかポイントがあります。そこでここでは、そのポイントをとりあげ詳しく解説します。

断り方についての図解

率直な感情表現

別居を断る場合、自分の感情を率直に伝えてるようにしてください。例えば、パートナーに「別居したい」と言われた際、その提案を受けた自分の内面の動揺や心配、不安、そして恐怖を正直に共有することが肝心です。このように感情をオープンにすることで、パートナーも同様に自分の気持ちをオープンにしてくれやすいです。それは、相手が別居をしたいと思っている真意を聴くという上で土台になることです。

理由を加える

断る場合、別居をしたくない理由を伝えるようにしてください。理由を明確にすることで、説得力を高めることにつながり、相手もそれだけ同意してくれやすくなるからです。理由として考えられる点としては例えば、経済的な安定性の維持、子供たちの精神的健康、夫婦関係の修復へのしやすさなどが考えられます。

代替案を伝える

場合によっては、別居以外の代替案を伝えるようにしてください。ただ単に別居を拒否するのでは説得力がありません。なぜなら、別居をしたいと言ってきた相手は、同居を続けることができない何かの事情や理由があるからです。別居をただ拒否するだけでは、その事情や理由を解決する事ができません。例えば、相手か「一緒に同居することで、ストレスが溜まるのだ」という事情があるとします。そして、別居に対して自分が拒否しただけでは、相手のストレスは今のままになってしまいます。そのため、別居を拒否する場合、同時に相手のストレスを解消するための何かの代替案を伝える必要があります。

体験談『別居を拒否して夫婦仲を改善』

夫婦やりなおし相談室にご相談いただいた方が、ブログ読者さんのために少しでも参考になればと言うことで、体験談を送っていただきました。ここで紹介させていただきます。何かのヒントになれば幸いです。

突然の別居要求

夫がある日、仕事から家に帰って「別居したい」ということを伝えてきました。私の頭は真っ白になり、何をどう答えたらいいのか一切分からず、「どうして?」と伝えるのが精一杯でした。どこかで冷静さを保とうとして、「考えさせて」とだけ返事しました。その夜は、今後の事を考え不安で、夫の言葉が頭から離れず、ほとんど寝ることもできなかったです。

理由を伝える重要性

翌日、私はふらふらになりながらも夫婦やりなおし相談室へ相談しました。そのとき「自分の気持ちを正直に伝えること」や「別居を断る理由をきちんと明確にして伝える」などのアドバイスを受けました。また、それに基づいて私の気持ちを整理していただきました。そして、これを伝えようと言うのが明確になり、私は夫との話し合いに臨むことにしました。

丁寧に断る

数日後私は夫に対して、別居では何も解決にならないことや、私の中で溢れていた不安や悲しみを言葉にし、丁寧に別居を断るようにしました。夫はあまり納得した感じではないようでしたが、それでも「直ぐに別居する」というのは現実的ではないことも理解してくれ、しばらく同居を続けて様子を見ることに。

関係性も徐々に回復

その後、同居を続け、日々の生活の中で接する機会は何とかキープすることができました。話し合いをしたときに夫の不満な点などを聴いていたので、そういった点を相談しながら対応を決め、私たちの関係は少しずつ改善していきました。まだまだ、完全回復とはいえませんが、それでも別居の可能性はほぼなくなったのではないか?と思っています。

別居を拒否する際の注意点

別居を拒否する際には、いくつかの注意点があります。これらの注意点を守って行動に移しようにしてください。

注意点についての図解

相手の話しをしっかり聴く

相手の気持ちや考えをしっかり聴くことは、別居を拒否する際に注意すべき点です。パートナーが別居を提案するに至った根本的な理由や背景を深く理解することが、今後の問題解決の鍵を握っているからです。相手の言葉に耳を傾け、感情や考えを真摯に受けとめるようにしてください。こうすることで、問題の本質が把握でき今後、それに基づいた効果的な解決策をとることができます。

返答を保留にしてもよい

パートナーから別居を提案されたとき、返答を保留にしてもかまいません。即答しなければいけないと思っている人も多いのですが、その必要はありません。通常、別居したいと言われれば、自分が大なり小なり動揺するものです。冷静な判断が困難です。返答を保留にすることで、自分自身の感情を立て直し、その後、提案された別居についてじっくりと検討し返答してください。

まとめ

今回は別居を拒否することについてお伝えしました。相手の考えや気持ちを理解しようと努力し、その上できちんと理由を伝えて断るようにしてください。その他、別居に課する具体的なノウハウは専用ニュースレターでお伝えしています。下記よりご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『別居を拒否したい』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

反対する理由が見つからない

【Question】
夫から突然、別居を提案され心が乱れています。結婚生活は決して平穏無事とは言えないもので夫婦喧嘩も多かったです。それでも私は彼との生活を諦めたくありません。しかし、夫が提案する別居に対してどう反対すべきか、その勇気が私にはありません。

同居を続けるように説得するだけの理由も思いつかないのです。これまでの結婚生活を顧みると、別居と言われても仕方がないかなと思ってしまうのです。どうすれば良いでしょうか?

【Answer】
ご相談いただき、ありがとうございます。ご主人との別居についての提案に対し、反対する勇気が見つからないとのことですが、まず大切なのは、自分の本心を素直に、そして正直に伝えることです。確かに、説得するための「根拠」が必ずしも明確でなくても、あなたの感情や願いは非常に重要です。そして、それは大きな価値を持っています。喧嘩や衝突は、夫婦にとって大変な試練です。しかし、それらを通じてお互いを深く理解し、結束を強めることも可能です。困難を乗り越えた時、関係は以前よりも強固なものになることが多いのです。この点をご主人に伝えるようにしてみてはどうでしょうか?

結婚生活がデメリットだけで成り立っているわけではありません。共に笑い、喜びを分かち合い、支え合ってきた瞬間もあったはずです。これらのポジティブな側面に焦点を当て、それをご主人に思い出させることも重要です。

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