夫婦どちらかの親が介護が必要になり、結果として家族崩壊の危機を招くことがあります。負担が大きくて、精神的にもしんどくなってしまうこともあります。そこで、今回は家族崩壊の危機を避けるためにできる事などお伝えします。
- 親の介護で夫婦関係に亀裂が生まれた
- 離婚問題に発展している
- どう両立すれば良いか分からない
介護で家族崩壊の危機を招く理由
介護の負担が大きくなると、家族崩壊の危機を招くこともあります。そこで、介護がもたらす経済的負担や精神的ストレス、家族間の摩擦といった問題を解説し、その原因を明らかにします。
ぐヒントを得られます。
精神的な負担
介護が始まれば、精神的な負担が大なり小なり増えることになります。これまでの親の様子が変わったり、介護する方も慣れていないので戸惑いを感じることがあるからです。親も自分の身体が思い通りにならないことに苛立ちを感じて、その怒りをぶつけてくることもあります。こういった精神的負担から、ストレスをため込み、それをパートナーや子供などにぶつけてくるということもあります。
経済的負担
場合によっては、介護がはじまると経済的負担が大きくなることがあります。介護保険適用範囲内であれば、そこまで問題にならないことも多いですが、それを超えるものはそれなりの金額になります。そういった経済的負担が大きくなると、次第に余裕がなくなり、家族に対して怒りやストレスをぶつけることがあります。
家族で過ごす時間の現象
介護が始まり、そのことで時間をとられるようになり、結果として家族で過ごすことが減ってしまうことがあります。仕事に、介護に…となると、とても家族と過ごす時間も残っていないということも。こうなってしまうと、次第に家族崩壊の危機を招くことがあります。
同居によるパートナーへの負担
独居は危ないなどの理由で、親と同居をするということがあります。この場合、家族に負担もかかるようになるため、それが発端となり夫婦関係が悪化したり、家族崩壊の危機を招くことがあります。考えや年代が大きく異なる人と一緒に住むというのは簡単なことではなく、時にストレスの原因となります。
介護負担による家族崩壊を避ける方法
家族崩壊を防ぐための具体的な方法を解説。負担を分散する工夫や外部サービスの活用、夫婦関係を築くコツなど、実践的な対策を紹介します。
早めの手を打つ
介護の負担から、家族崩壊の危機を招かないようにするためには、できる限り早めの手を打つということが肝心です。親の身体は日に日に衰えていきます。そのため、できる限り早い段階で介護のためにできる事をした方が、よりスムーズです。また、このような準備期間をかけることが、自分の家族に対しても心の準備を促すことにつながり、家族崩壊の危機を防ぐことに役立ちます。
外部サービスの活用
介護を身内だけでどうにかする…というのはあまり現実的ではありません。包括支援センターなどに早めに連絡を取り、どういった支援を受けられるのかを確認しておきます。このように連携をとるということが、家族の負担を緩和し、崩壊の危機を避けることにもつながります。
夫婦で過ごす時間を決める
親の介護は大事ですが、そればかりに気をとられてしまうことはよくありません。積極的に、夫婦や家族で過ごす時間をとれるようにしていきましょう。親の介護のために使う時間と、夫婦や家族のために使う時間とをきちんと区別することが重要です。また、介護の負担で身体的な疲れが大きいときは、夫婦でレクレーションの時間をとるというよりは、一緒に休息をとるなどのように時間をとるようにしてもよいです。
体験談『介護で夫婦関係が険悪』
ここでは、介護が夫婦関係に深刻な影響をもたらした体験談を紹介します。ブログ読者さんの為にお役に立てればという趣旨なので、ぜひさんこうにしてください。
夫の負担が思ったより大きい
義父が要介護状態になったとき、正直、私はそれほど深刻には考えていませんでした。「家族みんなで協力すればどうにかなるはず」と楽観的に思っていたのです。ところが現実は甘くありませんでした。夫は仕事をしながら介護をすることになり、家族で過ごす時間は激減。疲れ切った顔で帰宅する夫を見て、何もできない自分に苛立ちを感じるようになりました。
手伝いを申し出るが断られる
「私も手伝おうか?」と夫に聞いてみたのですが、「大丈夫」と断られてしまいました。夫の様子から、私に手伝わせることで、かえって私がストレスを抱えてしまい、夫婦関係が悪化するのを恐れているのではないかと感じました。
夫婦のすれ違い
介護が始まってから、私たち夫婦の時間はほとんどなくなりました。夫が仕事や介護に追われる中、私は家庭で一人で過ごす時間が増え、その孤独感が日に日に大きくなりました。夫はストレスを抱え込み、些細なことでイライラするようになり、私に対しても冷たく当たることが増えていきました。一緒にいられる時間があっても会話はほとんどなく、家の中の雰囲気はピリピリしていました。「このままでは夫婦関係が壊れてしまうかもしれない」と不安になり、心が押しつぶされそうでした。
夫婦関係を見直す
そんな状況をどうにかしたくて、私は夫婦関係の相談を受けることにしました。そこでアドバイスされたのは、「介護を直接手伝うことが難しいなら、それ以外の方法で支えればいい」ということでした。それを聞いてから私は、家の家事をすべて引き受けることにしました。子どもの学校行事や日常の世話も、私が中心となって進めるようにしました。夫が家庭のことで悩む時間を少しでも減らしたいと思ったのです。
また、夫とのコミュニケーションも工夫しました。子どもの成長の様子を写真付きでLineに送ったり、何気ない相談事をメッセージで伝えたりすることで、直接会話する時間が少なくてもつながりを感じられるようにしました。
共有時間は減ったけど、質は向上
最初は冷たかった夫のLineの返信も、次第に柔らかくなっていきました。「ありがとう。助かるよ」といった言葉が増えるたびに、夫の心が少しずつほぐれているのを感じました。以前のようにたくさんの時間を共有することは難しくなりましたが、その分、短い時間でも深い話ができるようになりました。「夫婦の危機だ」と思っていたときもありましたが、今ではお互いの存在を尊重し、支え合う関係を築けています。義父の介護という試練を通じて、夫婦の絆が以前より強くなったように感じます。
まとめ
今回は親の介護が発端となり、夫婦関係が悪化してしまったということをテーマにお伝えしました。介護の負担は時に大きなものとなります。このような時こそ、夫婦関係が試されます。今からできる事をしっかり取り組んでいきましょう。その他、具体的なノウハウについては下記のフォームより無料ニュースレターをご登録ください。
よくあるご質問
ここでは『親の介護で家族崩壊の危機』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
介護で実家に帰ることが増えた
【Question】
私の親が要介護になり、最近は実家に帰ることが増えました。夫も理解してくれているようですが、気づけば夫婦で過ごす時間がほとんどなくなり、少しずつ距離を感じています。夫がどんな生活をしているのか、何を考えているのかも、以前ほど分からなくなってきました。
以前は一緒に過ごす時間が自然とありましたが、今はLINEのやりとりも必要最低限で、会話も減りました。このままでは夫婦の絆が薄れてしまうのではないかと不安でたまりません。ですが、実家に戻る頻度などは、簡単に減らせるわけでもありません。どうすれば良いでしょうか?
【Answer】
1つ簡単にできる事は、思い切ってご主人に介護のことを手伝ってもらうことです。何か依頼して負担をかけるのは良くないのではないか?と思ってしまいますが、意外に頼んで、何かをしてもらった方が関係性が深まることが多くなります。もちろん、あまり仕事の負担になるまでのことだと、難しいかも知れません。
ですが、休日にちょっとしたこみとを手伝ってもらうくらいのことであれば、思い切って頼んでみてください。人は何か役割を与えられたときの方が、かえって気力が増したり、関係性を大切に思えたりします。
義母とは折り合いが悪い
【Question】
夫の母(義母)が体が自由にならなくなり、私たち夫婦と同居することになりました。介護自体は避けられないことと理解していますが、正直なところ、義母との関係がうまくいっていないことが大きなストレスになっています。
もともと義母とは性格や価値観が合わず、過去にも意見の衝突がありました。同居が始まってからは、日常の些細なことでも口論になりがちで、家の中に居場所がないように感じることもあります。正直、この先、何年一緒に居るんだろうか…と思うと、気持ちが暗くなってしまいます。
【Answer】
義母さんの介護も含めて一緒にいるということは、不安も大きいですよね。特に以前からあまり性格が合わなかったということだと、戸惑いもあると思います。ここはご主人にうまく間にはいってもらうなどして、フォローしてもらう事は欠かせないと思います。
そして、フォローしてもらうには、事前に夫婦間でしっかり今後の介護について話し合いをして、不安な点を解消しておくようにしてください。何事も問題が大きくならないよう、予防をしておくことが大切です。