別居中の夫に、家族皆で離婚しないよう説得

家族全員で夫を説得

「夫が離婚したいというので、夫の親にも相談して、皆で夫を説得しました」

別居の問題や離婚の問題が起こると、こういった対応をする人も多いと思います。あなたとしても、身内の協力があればきっと、夫も別居を解消したり、離婚を思い留まるのではないか？という気持ちもあると思います。

しかし、このような形で夫を説得し、別居・離婚などの夫婦問題を解決しようとすることは、極めてリスクが高いということを自覚しておかなければいけれません。リスクというのは「離婚の危機を高める」という事です。

なぜ、リスクが高いのか？

答えは簡単で、上記のような対処方法は夫を説得できるどころか「孤立」を生む危険があるからです。

ご相談者様

私も夫の姉や妹、そして両親にも夫の悪事を伝えてました。そして、皆で夫のことを責めたり説得したりしたのですが、それはマズい対応だったのでしょうか？

別居カウンセラー

もし既にそのように一度してしまったのであれば、今後はもっと慎重に対応した方がベターだと思いますし、出来ればもうそのような対応は控えてもらった方が良いです。理由は下記に書いた通りです。

夫の孤立は離婚危機を高める

「別居中の夫が離婚したいというのですが、お母さん達からも夫を説得してくれませんか？」

このように、義理両親や様々な身内にお願いをすることもあると思いますが、これは非常にリスクの高い行動で、離婚に向けて状況を悪化させてしまうこともあるので注意してください。主観になりますが、この行動の危険度は5段階中4～5に該当します。

ご主人からすれば、自分の親からも苦言を言われ、自分の家族からも同様のことを言われ、結果として「孤立」を生むことになってしまいます。

皆で夫を説得するリスク

孤立させることは非常に危険で、孤立したご主人は、例えば、浮気相手や離婚を支持してくれる友人、弁護士などと連合して、離婚を進めようとしてきます。事実、以前このような事態に陥った夫が、弁護団を組んで離婚を強引に進めようとしてきた…などのこともあります。

ともかく、このような状態を「連合理論」と言います。

皆で説得は「家と家の対立」にも

こちらが連合して夫のことを説得しようとすると、一時的に相手が孤立してしまい、その後、相手も同様に連合を組んで次第に周囲の人をどんどん巻き込んで大きな対立に発展していく。

このことを「連合理論」と言います。

これまでは夫婦同士の一対一の問題だったのに、「家と家の対立」になってしまったり、口を挟む人が不特定多数になり、こちらも誰に何をすれば良いのか分からなくなっていくのです。

家と家の対立に発展する

しかも、自分の預かり知らないところで物事が進んでいくので、対応がとにかく難しくなります。自分のあずかり知らないところで事が進むというのは、例えば「自分の親と夫が勝手に電話でやりとりして、事態を悪化させていく」あるいは「相手の親と自分の親が勝手に離婚で話しを進めてしまう」をなどのようなことです。

こういったことも頻繁に起こるようになり、状況がいつの間にか変わったり、「あなたの親からこんな酷いことを言われたぞ！」と夫が次第にこちらの身内のことなどを憎むようになったりします。

別居をなかなか解消してくれない、浮気されたなど、たとえ腹立たしい事があったとしても、相手を孤立させるような状況に追い込んでしまうことは、結果として自分に跳ね返ってきてしまいます。

あくまでも夫婦問題は一対一で対応する、ということを基本にしていきましょう。その他、「事が大きくなってしまい収拾がつかなくなった」「夫が私だけではなく、私の親のことも嫌うようになった」など、困難な状況に陥っているのであれば、早めに下記のニュースレターを無料登録しておいてください。「最困難な案件に非常に強い」力を発揮してくれます。

さて、今回の『別居中の夫に、家族皆で離婚しないよう説得』についての記事はどうでしたか？

話し合いは、基本、一対一で行う必要があります。家族みんなで説得しようとし過ぎると、逆にご主人の孤立感を生んでしまい、意地を張らせることにもなりかねません。慎重に行いたいものです。

その他、夫婦問題に身内が絡むことについて関連記事をご紹介します。併せて読んで頂くことで、周囲の人の介入について知識を深めて頂くことが出来ます。