今回の記事テーマ
夫婦間で離婚問題などに発展すると「両親に相談して、間に入ってもらおう」と思ってしまう人も多いのではないでしょうか?親を交えて話し合いなどをすることも多いのではないかと思います。

しかし、それは少し慎重に検討してください。というのも、親が介入することで、事が大きくなり、状況は一気に悪化するリスクも高いからです。そこで、今回は、夫婦問題で親が間に入ることについてお伝えします。

ご相談者様ご相談者様

確かに私も夫と離婚問題について話をしてもいつも喧嘩ばかり。親に入ってもらおうかな…と思っていますが、実際の所それって正しい判断なんでしょうか?

夫婦喧嘩に親を介入させるとは?

夫婦喧嘩に親を介入させるとは、夫婦間での争いや意見の食い違いに対し、夫または妻が自分の親を巻き込むことです。親の意見や助言を求めることが主な目的ではありますが、場合によっては、感情的になり収拾がつかないなどの理由から仲裁役として親を呼ぶこともあります。

しかし、親の介入は問題の解決を図ることもありますが、親との対立が生じるなどの可能性もあるため、問題が複雑化することもあります。
夫婦で問題の解決が難しい様子

夫婦喧嘩に親が介入するメリット

夫婦喧嘩になり、対立が深まるばかりのとき、親に介入してもらうとことを考えることがあるのではないでしょうか。そこでここでは、夫婦喧嘩に親が介入することのメリットについて整理しておきます。

冷静さを保てる

親に限らずと言う側面もありますが、夫婦喧嘩に介入してもらう主なメリットの1つは、そこで第三者の目があるという点です。今まで、2人で話をしても感情的になっていたのに、第三者の目があると、ある程度冷静さを保ちやすくなります。また、親は感情的に巻き込まれていないため、問題をより客観的に見ることができこともメリットです。
冷静に話し合いをする様子

中立の意見を聞ける

親がどちらかの味方をしてしまうということもありますが、それでも中立的意見が聞ける可能性があります。夫婦間の衝突では、お互い自分の正当性を主張するばかりになります。しかし、親が介入することで、ある程度、それぞれの立場からの意見を伝えてくれることがあります。ただし、このメリットは親が本当に中立的な立場を取ってくれるかどうか?ということにかかっています。

会話が促される

どうしても夫婦2人で話をすると険悪なムードになってしまい、会話がストップすることもあります。一ポアが話し合いを投げ出してしまうということもあるかもしれません。しかし、親が介入することで、会話の再開を促し、感情的な距離を縮める橋渡しの役割を果たすことができます。

夫婦喧嘩に親が介入するデメリット

親に介入してもらうことはメリットばかりではありません。デメリットも存在するため、その両方を兼ね併せて検討する必要があります。

親との対立が高まる可能性

例えば、自分の夫と、自分の親が対立するということも考えられます。こうなってしまうと夫婦関係だけでなく、家族関係・身内全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
親との関係が悪化する姿
親がよかれと思って伝えたことでも、夫婦の片方が不公平感や不満を抱き、緊張や不信感を生む原因になり得ます。

自律性が損なわれる

親が夫婦喧嘩に介入することのデメリットの1つとして、繰り返し親に仲介を依頼してしまうことによる依存が挙げられます。自律性が損なわれると言うことです。夫婦喧嘩は今回限りことではなく、必ずまた別のタイミングで起こります。そして、そのときに親にまた依頼して、問題解決してもらうと言うことに繋がるかも知れません。対立や問題解決に親に頻繁に頼ることになると、自らの問題解決能力を育てる機会がなく、悪循環になっていきがちです。

プライバシーを損なう

夫婦間の話題に親が介入してしまうため、親にもいろいろなことを伝える必要が出てきます。例えば、夫婦生活のことで対立が生じている場合、そのことについて親に伝えなければいけないなどのことも生じます。こういったプライバシーが損なわれるというリスクがあります。

話し合いで本音が出にくい

親の介入があると、複数人で話し合うという形をとることが多いと思います。例えば、夫婦2人と、義理両親4人などの形です。しかし、このような形だと本音が出にくくなりがちです。

例えば、ウェイク・フォレスト大学の心理学者セシリア・ソラノ博士は2人組、3人組、4人組のペアを作って会話をしてもらったところ、会話の参加者が複数人になればなるほど自分の心の内を明かさなくなっていくという傾向が確認されています。本音が出なければで、夫婦問題を解決することは困難です。

参考ページ:Two’s Company: Self-Disclosure and Reciprocity in Triads Versus Dyads

統計『親が夫婦喧嘩に介入後、どう変化したか』

「親に介入してもらうときっと夫婦問題も大きく改善するだろう」。そう考えてしまうことが多いかも知れません。しかし、実際に親が介入することは、非常にリスクを伴います。実際に、夫婦やりなおし相談室の調べでは、親が介入して話し合いをしたケースの直近36件では、実に80.5%が状況が悪化したと答えています。

親が介入後の夫婦関係の変化を表したグラフ
※調査実施:夫婦やりなおし相談室
※調査日:2021年4月5日
※調査対象者:両親が介入したケースの直近36件

夫婦カウンセリングの現場でも、親に入ってもらい話し合いなどを行った結果、家と家との争いに入っていくという事例は、枚挙にいとまがありません。統計的にも、経験的にも、親に間に入ってもらうというのは、良い結果に結びつかないリスクも高いため、慎重に行なってください。

親に上手く介入してもらう方法

ここでは、リスクやデメリットを承知の上で、夫婦喧嘩に親を介入させる場合のポイントをお伝えします。折角介入してもらうのであれば、上手に進めたいところです。

事前の打ち合わせ

時間がとれるかどうか分かりませんが、可能な限り事前にご両親と打ち合わせをしておいてください。ご両親が突然、夫婦喧嘩に介入しても事情がのみ込めないため、適切に対応できません。
打ち合わせをする様子
そのため、夫婦喧嘩になった経緯や相手の様子など、伝えられる情報は先に伝えておくのが懸命です。

どう関わって欲しいかを伝える

ご両親には、どう関わって欲しいかを具体的に伝えておきます。例えば「話し合いをして、直接、相手と話しをしてほしい」という場合もあれば、夫婦で話し合いをするので、側で様子を見ていて欲しい、などです。ご両親もどう関われば良いか?ということを伝えられていた方が、対応がしやすくなります。

事後報告をする

夫婦喧嘩に会にしてもらった後、それっきりにして連絡をしないのは適切ではありません。きちんと、その後の様子を伝えるようにしてください。そうすることによって、また将来、ご両親が介入してもらう必要がある時にも、関わってもらいやすいです。

まとめ

離婚問題などに発展すると「親に相談して間に入ってもらおう。それで上手くまとまるのでは?」と考えてしまうことがあると思います。しかし、今回の調査結果からも、それは大きなリスクを伴う上、よい成果に結びつく可能性も低いということがわかりました。

親に間に入ってもらうと、その後、おおよそ8割の人が夫婦関係が悪化したと答えていますので安易には考えない方が良さそうです。原則、夫婦間で生じた問題は、夫婦間で解決することが望ましいです。

ただ、100%絶対に親に間に入ってもらうとダメか?というと、実は例外もあって、親など介入してもらった方が良いケースというのもあったりはします。こういった「第三者の介入」について詳しい内容は下記のニュースレターを無料購読してください。

よくあるご質問

ここでは『夫婦喧嘩したことを親に言う!介入してもらうのは正解?』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

お互い無視しているなら、介入してもらうのは妥当?

【Question】
夫と私は夫婦喧嘩をしてから、お互いを無視し続けています。最初は冷却期間が必要だと思っていましたが、もう数週間が経ち、全く改善の兆しが見えません。話し合おうとしても、とりあってくれません。こんな状況でも、親に介入してもらうべきでしょうか?

【Answer】
基本的には、できる限り粘り強く夫婦間で話ができるよう対応を続けた方が妥当です。例えば、親が介入し、そこでも夫が無視をすれば、夫と親の対立が生じるということがあります。そのため慎重に検討してください。また、どうしても親を介入してもらうのであれば、ご主人のご両親にするのであれば、妥当かと思います。

参考ページ:夫婦喧嘩をしてお互いに無視!この状況の影響や解決策など解説

喧嘩の度に、親に来てもらうので心苦しい

【Question】
私たちは夫婦喧嘩がある度に、親に来てもらって仲裁してもらっています。親はいつも助けてくれますが、その度に心苦しい気持ちでいっぱいです。夫婦の問題を自分たちで解決できないのは情けないと感じますし、親も高齢なので負担をかけ続けることが申し訳なく思います。どうすれば良いでしょうか?

【Answer】
負担をかけてしまうことは、心苦しいものがありますよね。ただ、急にそれを止められないものもあるとは思います。ですので、少し時間がかかっても良いので、夫婦で問題解決できることは目指していきましょう。また、ご両親には日頃お世話になっていることについて、感謝の気持ちを伝えるなどの対応は必要だと思います。

参考ページ:夫婦喧嘩が繰り返されて困る!頻発する原因や対策など解説

気持ちが限界なので、親に任せたい

【Question】
夫との喧嘩が絶えず、私の気持ちが限界に達しています。何度、話し合いをしても解決には至らず、精神的にも疲れ果てました。そんな状況なので、親に対応を任せたいという気持ちが強いです。親は私たちの関係を理解しており、第三者として冷静な視点から助けてくれればと思っています。

【Answer】
どのような場合でも、親に任せてしまうことは、あまり好ましくありません。夫婦間の問題は、究極、夫婦で意見を出し合わないと解決は難しいです。そのため、今は親に介入してもらうことを考えるのではなく、ご自身の精神的な健康面を回復することを優先してください。そして、そのことで、ご両親に協力をしてもらってはどうでしょうか?

参考ページ:夫婦喧嘩ばかりで、もう限界!対応や注意点、体験談などお伝えします