細かいことを言われ、気が休まらない
「家庭内の居心地が悪い」とか「全然気が休まらないし、癒やされない!」とか言われることがあります。
実は、家庭をどんどん居心地悪くしてしまう性格特性があることを知っていますか?
「こういう性格特性があると、家庭にいても気が休まらず、夫婦仲は悪くなりますよ」というものです。実は、家庭内を居心地悪くしてしまう特性は複数ありますが、その代表的なものの1つは「神経質」です。
細かいことを口うるさく言ってしまう…というようなことですね。そこで、今回は、この神経質さが夫婦関係に及ぼす悪影響と対策についてお伝えします。

家にいても癒やされないとか言われたので、私もショックです。どう対処すれば良いのでしょうか?
細かい点をイチイチいう状態とは?
神経質な性格特性というのは、実は家庭内の居心地を悪くさせる最大の要因の1つです。
例えば、自分が相手に向かって「電気のスイッチを切ってないよ!脱いだものも、放りっぱなしだし。それと使ったはさみはきちんと元の場所に戻して!」というような感じで、毎日、様々なことを指摘しているとします。
もちろん、一つ一つの注意はもっともで、相手に反論の余地はないかも知れません。スイッチを切らず、脱いだものを放置し、はさみを出しっぱなしにしておく方が悪いに決まっています。
ただ、このように「相手にとって」細かすぎると感じることを、毎日毎日言われると家庭内の居心地は次第に悪くなり、離婚に向かう可能性も高くなります。
逆に、相手が神経質すぎると言うこともありますよね?
例えば、相手から「先月の家計簿を1円単位で細かく付けて欲しい。今月からは毎月そうして欲しい」とか言われてしまうと、えー!!ってなってしまうこともありますよね、
夫婦共に同じくらい神経質なら問題ないかも知れませんが、その程度差に夫婦間で大きな差がある場合は、どちらかが家庭内での居心地を悪く感じてしまい、夫婦仲の悪化や離婚問題などに結びついていきます。
神経質が居心地の悪さの原因
事実、モンクトン大学Bouchard博士らは、次のような調査を行っています。
出典:AmericanPsychologicalAssociation
調査では、17-70歳までの446組の夫婦を対象に、様々な性格特性と、結婚生活が上手くいっているかどうかと言うことについて調べました。すると、神経質さが強ければ、上手くいかないことが判明したのです。神経質だと、将来、高い確率で夫婦関係が行き詰まってしまいます。
このように、神経質さは夫婦関係を台無しにしてしまう特性の1つなのです。
細かい点を指摘し、居心地が悪くなったときの対策
では、この神経質さにどう対処すれば良いのでしょうか?
結論から言えば「もっと様々なことに関心を持つようにする」ようにしてみてください。人が注意を向けられる度合いには、限度があるからです。
例えば、景色を見ていたら向こうに橋を渡っている少年がいました。少年に注目すれば、必然的に橋は背景になってしまい、その橋がどんな橋だったか?後から思い出そうと思っても、よく思い出せません。
逆に、その橋が珍しい橋で、橋の方に注目してしまえば、必然的に少年が背景になってしまい、後で「どんな少年だったかな?」と思い出そうとしても、よく思い出せないですよね。
このように、何かに注目すれば、他の何かへの注意力は散漫になってしまいます。どちらにも注意を向けることは出来ません。
ここで、仮に、注意を向けられる量を数字で表し、その量が10だとします。この10全てを家庭内の環境だけに向けてしまえば、当然、細かいことが気になって仕方がないですよね。
しかし、例えば「地域のボランティア活動に参加する」、「新しいスポーツを始める」など、何でも良いですが注意を他に向けられるようにしていきます。
そうすると、10全てが家庭内の環境に向けられていたのに、別の事にも注意を向けることで10が9になり、8になりと、どんどん減っていきます。
注意を向けるべき事が複数出てくると、家庭内の環境のことばかり言ってられなくなってきます。
このように注意を分散させることを考えてみてください。
自分が神経質になってしまうだけでなく、相手がそうだ…と言う場合も、この点を考えてみてください。
まとめ
今回は夫婦関係を悪化させる性格特性の1つ「神経質さ」についてお伝えしました。神経質さを克服することは、夫婦関係を将来良くすることになります。放置しておくと、次第に家庭内は居心地の悪いものになっていくので注意してください。その他、夫婦関係に役立つ情報は専用ニュースレターで公開しています。下記のフォームよりご登録ください。
よくあるご質問
ここでは『神経質に細かい事をイチイチ言わないでと怒られる』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
注意したくなる
【Question】
先日、夫に「神経質に細かい事をイチイチ言わないで」と怒られてしまったのですが、昨日も同じことで口論になってしまいました。
夫は仕事から帰ってきてソファに座っていると、コップをテーブルの上に置いたままにしていることなどを注意すると、イライラした様子で前回同様の発言をしてきます。
私としては些細なことではあるけれど、ちゃんと整頓整とんしている方が快適だと思うので、つい注意してしまうのですが、夫にとってはうるさいと感じられているのでしょうか。
夫の気持ちも分からないわけではないのですが、このまま我慢していてもストレスが溜まる一方です。どのように夫に伝えれば、折り合いがつけられるのでしょうか。
【Answer】
このような夫婦間のご意見の相違はよくあることですね。
お互いの立場を理解し合うことが大切だと思います。
まずは、夫からの「神経質だ」という指摘に対し、自分はどのようにお感じになっているかを伝えてみてはいかがでしょうか。自分の行動の理由を丁寧に説明することで、夫にも妻さんの気持ちが伝わると思います。
一方で、夫も仕事から疲れて帰ってきているのだろうと察し、その立場に立って考えることも大切です。夫の気分を尊重する余裕を持つことを意識してみてください。
例えば今は「整頓整とんをしていないと快適ではない」と捉え、それに基づく「注意する」という行動で、ご主人をイライラさせていますよね。
それを「完全に整頓整とんされていなくても快適だと感じることができる」「注意しなくてもいいんだ」といった新しい意識に変えられないか試みるなどのことが考えられます。さらに注意する衝動が起きたときに、場所を変える、深呼吸する等の新しい行動パターンを体得する訓練が必要だと思います。
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