別居から復縁に向けて

別居から復縁をしようと思ったら、いつかどこかの場面で「話し合い」の必要があります。話し合いを通して、相手の怒りが解消されたり、対立の元になっていた問題が解決されると、一気に復縁に進めていけることになります。

そこで、今回は別居から復縁をするための話し合いについて、ポイントと注意点を挙げていきます。

ご相談者様ご相談者様

私も早く別居を解消したいですが、話し合いが難航していて…

復縁を目指す話し合いでのポイント

話し合いでのポイントはいくつかありますが、別居から復縁に向けての話し合いをする場合、下記の2つのポイントを抑えてください。

1.結論を焦りすぎない

ポイントの1つは結論を焦りすぎないことがです。悪い例としてはたえば…

  • 別居しているけれど、この話し合い1回で一気に同居に戻す
  • 離婚だと言われているが、この話し合いで修復に同意してもらう
  • 別居や離婚問題に至った怒りの原因を完全に理解する

これらは、多くの場合、飛躍しすぎです。これは、車で北に進んでいるた状況を、一気に南に方向転換するようなもので、無理があります。別居から復縁できるまでには、一気に進めるわけではなく、ある程度、段階を踏む必要があるということです。また、相手が離婚を考えるに至った理由なども、すぐに全てを理解できる訳ではなく、それなりの時間がかかりますよね。

例えば下記の図を見てください。

一足飛びの解決について図解
このように、別居している状態から復縁まで一足飛びに進めるのであれば、良いのですが、現実的にこのようなことはほとんど起こりません。むしろ、下記のような形で徐々に復縁に向けて話が進んでいきます。

段階を追った解決の図解
別居から復縁に向けての話し合いでは、このようなイメージを持って進めるようにしてください、「一足飛びに解決出来るのだ」と思っていると、足をすくわれることになります。

2.相手の意見を全否定しない

話し合いの場では、当然、相手が意見してくる場面があります。その場合、その意見が自分にとって都合が悪かったり、受け入れられないということもあります。

そのような場合、つい相手の意見を全否定しがちになってしまいますが、それをすることは適切ではありません。相手の意見を全否定してしまうことで、相手はさらに「自分の意見を何としても押し通そう」という気持ちが強くなるからです。

例えば相手の意見を聴いた途端「そんなことは受け入れられない」とか「でも、それは正しくないと思う」という感じで返答してしまうと、話しの方向性がどんどん悪い方向に進むことになります。

話し合い中によくある難局

段階を追って、復縁に進めていくとしても、話し合いをするときには、いくつかの緊迫した場面が出てきます。例えば下記のようなことです。

  • 夫が突然切れて暴言を言う
  • 夫が黙りこむ
  • 態度が投げやりになる

など、どれも対応に困ってしまいますよね。

しかし、こういった緊迫した場面で、いかに上手く舵取りをして行くのか?これが修復できるかどうかを決めることになります。

例えば、夫から暴言が飛んでくれば、こちらもカッとなって反撃したくなりますし、黙り込まれると何とも居心地が悪い…と感じてしまいます。しかし、そのまま手をこまねいていたら、どんどん離婚に向けて話しが進んでも良くありません。

イメージしやすいように図解してみます。まず、最初、話し合いをしても、何もトラブルがなければ①のように別居から復縁に向けて一気に話が進みます。
説明図解その1
しかし、現実的にこのようなことはまずないので、暴言や投げやりな態度など、さまざまな問題が途中勃発します。そして、何もそれを軌道修正できないと、そのまま話し合いが失敗に終わります。
その2
暴言や投げやりな態度など、そういった緊迫した場面が生じたとき、軌道修正出来れば、再び復縁に向けては話しを進めることが出来ます。
その3
そこで、緊迫した場面で、何とか復縁に向けての話しいに軌道修正するための3つの秘訣をお伝えします。

復縁を諦めず、話し合いの難局を乗り越える方法

緊迫した場面を上手く乗り越え、復縁に向けて話しを進めるのに有効な方法は3つあります。1つずつテクニックを紹介しますので、参考にしてください。

真意を正確に伝える方法

復縁のための話し合いが暗礁に乗り上げてしまう原因の1つは「自分の伝えたメッセージが思ったほど相手に正しく伝わっていない」という点です。
話し合いが行き詰まることの図解
自分は「言いたいことを伝えたから大丈夫」と思ってませんか?実は、自分の伝えたメッセージの真意し、せいぜい6-7割も伝わっていてたら御の字と思っていた方が妥当です。

というのも、結局、人は他人の言葉を「ありのまま」理解できる訳ではなく、遠藤(1996,p23)が伝えているように、結局の所、相手のことを理解しようと思っても、それは「他者を自分なりに解釈しているに過ぎない」からです。

そして、夫婦仲の悪い場合は、多くの場合、こちらの発言内容を「良い意味で解釈してくれる」わけではなく「悪く解釈」されてしまいます。

そこでこういった自分の真意を正しく受け取ってくれない、あるいは誤解されているという場面で役に立つ方法の1つがコントラスト化です。

例えば…

「私が先ほど、あなたが仕事のしすぎだと伝えたのは、けっしてあなたの仕事について敬意を払っていないからとか、大事に思っていないから…という事ではない。そうではなく、あなたが最近酷く疲れているようなので身体を心配しているのだ」

という具合です。

このように、コントラスト化では相手から誤解されているであろう自分の発言の真意を伝えていきます。パターンとしては「私はの真意はAではない。私の真意はBだ」という形です。自分の発言を夫に悪く解釈されてしまったのではないか?などの時には、大いに活用することが出来ます。

話し合いは、自分の発言1つで急に流れが悪くなることもあります。特に自分の伝えたかった真意が誤解されたという場合、この方法を試してみてください。別居の解消や復縁を目指すためにも、覚えておいて損はありません。

目的を確認する

復縁のための話し合いを相手が放棄しそうになったり、態度が悪くなって暗礁に乗り上げてしまう2つ目の原因は「話し合いの目的を忘れる」という点です。

話しがもつれてくると、次第に「本来、解決すべき問題」の話題は棚上げになり、「相手を攻撃し、自分を正当化する」ということが目的になっていきます。

そこで、2つ目に出来ることは、目的の確認です。これは、話し合い自体の目的を再度確認していくという方法です。

目的の確認についての図解
話し合いというのはつい「相手を攻撃して、自分を守る」ということになりがちです。

例えば「あなたが浮気をしたのがいけないんでしょう?どうしてそれを私のせいにするのよ」「いいや、そもそもあなたのせいで、自宅に居場所がなくなったから浮気になってしまったのだ」のような形です。このようにどちらが悪いか?という責任追及だったり、「悪い方を断罪する」というようなことが、話し合いでの目的になると本末転倒です。

話し合いは「問題解決をしてより良い未来を築く」ことが大切ですよね。なので、緊迫した場面では、話し合いの目的を確認化するようにします。

どのようにするか?

例えば、

「今回の話し合いは、どちらが悪いか?とか悪い方の責任を追及したいとかが目的ではない。それよりも、今後お互いが不快にならないようにするにはどうすれば良いかをあなたと話し合いたいだけなの」

という具合です。

このように、話し合いでは何かと非難合戦になりがちですが、本来の目的を確認することで、相手も「確かにそうだった」と思い出してくれやすくなり、警戒心も下がり、復縁に向けての話し合いを進めることが出来ます。相手の安心感を満たすためにもこの方法を実践してみてください。

話し合いではどう対応?

話し合いが平行線になってしまい、復縁するという目標が実現出来ない原因の3つ目は「自分の失言」です。

話し合いをしていると、つい相手に対して腹が立ってしまい「あなたと結婚しなければ良かった」などの暴言を言ってしまうことです。こういった失言があると、相手は「それこそ、あなたの本音だ!」というように、上げ足取りのように言ってきます。

ただ、100%失言をしない、ということはなかなか出来ることではありません。つい、会話の流れで、余計なことを言ってしまうということありますよね?

そこで、3つ目に出来ることとしては、自分の失言等によって相手を不可にさせる、あるいは不安等を感じさせてしまった場合、謝罪という形をとっていきます。

具体的にどう実践するのか?

例えば、

「ごめんなさい。先ほど私の言い方が悪かった。あんな伝え方だと、あなたも自分が責められているような気持ちになってとても不快に感じたよね。私はあのような言い方をすべきではなかったね」

などのような形です。謝罪をしなければいけないような場面は、通常、こちらに「非がある」ということを伝えるものですから、下手をすれば「離婚に向けての話し」に流れていきそうになります。しかし、適切な謝罪を行えば、ピンチをチャンスに変えて、復縁に向けて話しを進めることも出来るのです。

逆に言えば、こちらに非があるのが明確なのに「謝罪をしない」という対応をしてしまうと、相手が不満を募らせ、そのことについていつまでも非難が続くことにもなってしまいます。

まとめ

以上、話し合いをしていると、ご主人がこちらの真意を誤解したり、話し合いの目的が相手を攻撃することにすり替わってしまったりなどのことが多々あり、緊迫した状態を招きがちです。

そういうときは、無理に本題について話を続けようとするのではなく、「コントラスト化」「目的の確認」「謝罪」という3つの方法を使って、安心感を満たすことに時間を使ってみてください。

3つの技法の図解
安心感が満たされれば、再び話し合いについて再開して別居の解消や復縁の実現に一歩近づくことが出来ます。

話し合いのピンチを切り抜け夫との復縁をするためには、今回ご紹介した3つの方法以外にもさらにとっておきの方法があります。そのことについて、下記のニュースレターで無料公開していますので、興味があれば今の内に無料登録しておいてくださいね。

よくあるご質問

ここでは別居からの復縁について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

離婚の意思が固い夫にどう対応?

【Question】
別居中の夫と話し合いを繰り返しています。しかし、夫は離婚の意思が固いです。そのためずっと何ヶ月も、平行線を続けています。どうすれば良いでしょうか?

【Answer】
別居から復縁するための方法は、必ずしも話し合いだけではありません。ですので、本来は話し合いだけで無理にアプローチしないということも頭に入れておいてください。しかし、あえて話し合いで出来ることを上げるとすれば、話し合いの目標をもっと下げるということを検討してください。

「離婚しないように説得する」のように思って話し合いに臨むので平行線が続いてしまいます。残念ながら今はまだ、話し合いで、そこまでの問題を解決出来る力は育っていないと考えてみてください。なので、今は、そのことよりももっとハードルを下げたことについて、合意出来ることを目指します。

例えば、離婚問題の解決は出来なくても、「今後も継続して2人で話し合いを続ける」ということに合意出来れば、まずは良しと考えます。合意出来る点が1つでも生まれれば、問題を完全に解決出来なくても、一歩前進させることは出来ます。

それに「小さな事でも良いので合意出来た」という経験が積み重なると、やがて離婚問題のような大きなことでも合意しやすいという土台が出来ていきます。なので、まずはその点を考えてみてください。

別居期間が長いけれど話し合いは有効?

【Question】
夫とは既に2年近く別居しています。このような場合でも、やはり話し合いは効果があるでしょうか。

【Answer】
別居期間が長くなり、もう今更話し合いをしても無駄なのではないか…と思ってしまいますよね。確かに、時間が経過しているので、話し合いのとっかかりをつくるのが難しいという面はあるかもしれません。

しかし、話し合いは別居を解消し復縁していく上で欠かせません。そして、それは別居期間が短い、長いと言うことには関係がありません。「別居期間が長いから、もう話し合いはしなくても良いだろう「ということにはならないですよね。

それに、別居期間が短い場合よりも、長い方が話し合いで修復に向けて上手く進められる可能性が高いので、ぜひ話し合いを活用した方が良いと思います。続きは音声でどうぞ。

別居から復縁に向けた話し合いを拒絶

【Question】
私は夫と別居を解消して、復縁するための話し合いをしたいと思っています。しかし、夫がそれを拒絶します。どうすれば話し合いの機会を持つことができますか?

【Answer】
基本的には相手が話し合いを拒絶する場合は、無理にその機会をつくらなくても良いかなとは思います。仮に相手が話し合い対して気力がないのに、それを進めても話し合いの態度が悪かったり、少なくとも前向きな話にはならないですよね。なので、話し合いに無理にでも参加してもらうという方針はとらないほうが妥当です。

心理学的解説

感情的に耐えられなくなり、話し合いの途中で会話を一時停止するというのは、適切な方法の1つです。しかし、それとは違って、完全に話し合いやコミュニケーションを拒絶するというのは、夫婦2人にとってプラスになりません。こういった拒絶は離婚リスクを高めることになるので注意してください。
参考:Stonewalling – GoodTherapy

話し合いで第三者の介入はOK?

【Question】
別居を解消して復縁をしたいと思っています。そこで話し合いをしたいのですが、2人だとどうしても喧嘩になりがちです。そこで、第三者に間に入ってもらい話し合いを進めたいと思っていますがどうでしょうか?

【Answer】
理想としては2人で話し合いをして解決していくことが大切です。理由としては、「話し合いをして問題解決できる」という経験を踏まないと、この先も結婚生活でさまざまな問題が生じたとき、その度に誰かに入ってもらうということが必要になるからです。それは現実的ではないですよね?

ただ、緊急処置的にピンポイントで話し合いに第三者を入れるということは検討の余地があります。実際に進めるときには慎重に進めてください。対応が悪いと、離婚に向けて加速してしまうということにもなりかねないからです。事前に第三者の人と入念な打ち合わせが必要です。

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