夫に嫌悪感を感じて行動出来ない
夫婦関係を修復したいと思っても、相手に対して嫌悪感が強くて行動出来ないと言うことはありませんか?
例えば…
- 夫が何を考えているのか分からないので、近づきたくない
- 話しかけるのが億劫だ
- 別居しているけれど、メールやLineなどでメッセージを伝える気持ちになれない
などのことです。そこで、今回はこう言った相手への嫌悪感を払拭する方法についてお伝えします。
夫に嫌悪感を感じる原因
夫に対して嫌悪感を感じる原因は多岐にわたります。その感情が生まれる背景には、個人の過去の経験、価値観、性格、社会文化的な要因などが影響しているなどのこともあります。これらを全て取り上げることは現実的に不可能なので、ここではその中でも典型的なものを解説します。
嫉妬
嫉妬は、他者が自分にない特定の能力、資質、物、行動などを持っていることを知ると生まれる感情です。例えば、自分は子育てで忙しく、友達とランチにもいけないのに夫は頻繁に飲みに行っているなどのことが挙げられます。
こういう嫉妬心は、自分と他者との比較から生じる劣等感や不満から引き起こされることが多く、その結果、嫌悪感や敵意を感じることがあります。嫉妬は、人間の基本的な感情の1つで夫婦関係のトラブルや自己認識の契機としての側面も持っています。
不快な行動
不快な行動とは、一般的な社会的な期待や慣習に反する行動や態度を指します。例えば、夫が公共の場でマナー違反を平気でする、他者を見下す傲慢な態度をとるなどのことが該当します。これらの行動は、夫婦の円滑なコミュニケーションや共生を難しくするため、多くの人々がこれらの行動に対して嫌悪感を抱くことがあります。
過去の経験
過去の経験は、人々の現在の感情や態度に大きな影響を及ぼすことがあります。特に、過去に誰かから傷つけられた経験がある場合、心に深い傷やトラウマとして残ることがあります。その結果、同じような特徴や行動を持つ夫と接する際に、過去の痛みや恐れが再燃し、自己保護のための防御的な態度を取ったり、無意識のうちにその人に対して嫌悪感を抱くことが起こりえます。
身体的なもの
身体的反応に関して、人々はしばしば、他者の外見、声、匂いなどの感覚的な要素に対して、無意識の生理的な反応を示すことがあります。これは、脳の深い部分、特に扁桃体が感情的な反応を引き起こす役割を果たしているためです。
夫に対して特定の刺激が不快であると感じると、嫌悪感や避けるような行動を取る傾向があります。
夫への嫌悪感を克服する方法
ここでは、行動療法的なアプローチで嫌悪感を克服する方法についてお伝えします。
行動の特定
嫌悪感はしばしば特定のトリガー(引き金)によって引き起こされることが多いです。そのため、そのトリガーを特定することで問題の原因を理解し、それに対応する方法を考えることができます。
例えば、自分の感じている嫌悪感や不快感が強まる瞬間や、それが発生する前後の状況を観察します。日常の中で夫との関わりの中で不快に感じる瞬間はいつか、何をしていたのか、どのような言葉が交わされたのかなどを詳しく思い返してみます。数日間、感じた嫌悪感の度合い、その時の状況、場所、夫の具体的な行動などを記録してきます。これにより、繰り返し発生するパターンやトリガーを明らかにすることができます。
報酬の設定
自分が夫に対して嫌悪感を感じているにもかかわらず、ある程度夫に対して普通に接することができた…ということがあれば、自分に報酬を出すようにします。例えば、大好きな音楽を聞くようにする、などのことです。
報酬は、望ましい行動が行われた後に与えるもので、その行動が再び行われる確率を上げる効果があります。
イメージの力を活用する
イメージを活用することで、嫌悪感を克服できることもあります。
実際、シカゴ大学アパルナ・ラブルー博士は、イメージを活用すれば、嫌悪感に感じる事柄を克服出来るのではないか?ということを考えました。そして、実際にイメージの中で心理的距離を縮めれば、気持ちにも変化が起こるということを実証したのです。そこで博士の実験について、簡単に紹介しておきます。
博士は、まず嫌に思うことの対処として、食べ物として「バッタの缶詰」を用意しました。これであれば、ほとんどの人が嫌悪感を感じるだろうと想定したのです。そして、Aグループには、目を閉じてもらい、このバッタの缶詰が自分に近づいてくるということを繰り返しイメージしてもらいました。
次に、Bグループには、このバッタの缶詰が次第に、自分から遠のいていくというイメージをしてもらいます。そして、イメージを繰り返した後で、それぞれのグループに、バッタの缶詰に対しての好意度と、缶詰の購入にいくらまでなら払っても良いか?ということを評価してもらったのです。
すると、好意度については、Aグループでは、Bグループの約2倍好意的に評価しました。そして、払っても良い値段については、約4.5倍Aグループの方が高く値段を伝えたのです。このように、頭の中で、対象になるものが、自分に近づいてくるというイメージを繰り返していると、実際の現実の世界でも、その対象に対してより好意をもち、心理的距離を縮める事が出来る、ということが判明したのです。
妻が行動をとるときに注意したいこと
ここでは、嫌悪感を感じる夫に対して行動をとるとき、どのような点に気をつけるべきかを解説します。
自分の健康を大切にする
自分の健康を気遣うことは、心身のバランスや日常生活の質を高めるために不可欠です。特にストレス、疲労、ホルモンのバランスの乱れは、感情の安定性やリアクションに大きく影響を与える可能性があるからです。
これらの要因は、不機嫌や過度な反応、さらには抑うつのような状態を引き起こすことがあるため、適切な休息を取る、栄養バランスのとれた食事を摂る、そして定期的に運動をすることで、感情の安定に役立ちます。
サポートを求める
自分一人で問題解決や感情の整理が困難な場合は、外部の助けを求めることをしてください。プロのカウンセラーやセラピストは、専門的な知識や技術を持つ中立的な立場からのアドバイスを提供してくれます。信頼できる第三者とのコミュニケーションを通じて、感情の整理や問題の核心を明らかにすることができ、新しい視点や対処法を提案してもらうことが期待できます。
まとめ
今回は夫への嫌悪感が強くて修復のための行動がとれないということについて解説してきました。その他、夫婦関係修復のためのノウハウは専門ニュースレターで公開しています。今のうちに下記のフォームより無料登録してください。
よくあるご質問
ここでは『夫に嫌悪感を感じて夫婦関係を修復できない!』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
旦那は優しいけど嫌い
【Question】
私の旦那は本当に優しい人です。家事や子育てでも協力的で、私のことを思いやってくれることは日常的に感じています。しかし、どうしても旦那に対する愛情が湧かないと感じてしまいます。ある意味で、旦那のことが「嫌い」とさえ感じることがあります。
これは非常に罪悪感を感じる思いです。旦那が私に対して悪いことをしたわけでもなく、性格に大きな不満があるわけでもありません。しかし、なぜか心の中での違和感や距離を感じてしまいます。この感情の原因や、どう対処すればよいのかを知りたいです。
【Answer】
こんにちは。まず、あなたのお気持ちをお聞きし、非常に難しい状況にあることを理解しています。感じる罪悪感や混乱は、葛藤があるからこそですよね。
ご主人に対する愛情が湧かない原因は一概には言えませんが、長い関係の中での日常的な習慣、あるいは生活のストレスなどが、感情の鈍化や違和感を生むことが考えられます。また、過去の経験や、無意識の中での期待感などが影響していることもあります。
あなたがご主人に対して感じている違和感や「嫌い」という感情は、無意識のうちに持っている期待や思い込み、過去の経験などが現在の感情を作っているのかも知れません。
何から取り組めば良いというのはなかなか断言できませんが、まずは自分の気持ちを深掘りすめためにも、日常の出来事や感じた感情を日記に記録るのはどうでしょうか。特にご主人との関わりについて記録していくのが良いと思います。
旦那がストレスでしかない
【Question】
最近、私の日常の大きなストレス源となっているのが、実は旦那の存在です。これは非常に罪悪感を感じることなのですが、旦那と一緒にいる時間が私にとってのストレスとなってしまっています。
旦那は明らかに私に対して何か悪いことをしているわけではありません。しかし、旦那の日常的な言動や態度、考え方などが、私にとってのプレッシャーやストレスの原因となっています。私たちのコミュニケーションはどこかすれ違っており、心の中で常に緊張感を感じています。
長い間この感情を抱え込んできましたが、もはやこのままでは心身ともに健康を害してしまうのではないかと思います。どのようにこの状況を改善すればよいでしょうか。
【Answer】
ご主人との関係がストレスの原因となることは、非常に辛いものです。
ご主人とのコミュニケーションがすれ違っていると感じることは、お互いの期待や認知の違いが原因だと思われます。このような認識の違いや期待のギャップを解消するには、お互いの価値観や考え方を率直に共有することが重要です。一度「考えがあまりあっていないように思う」ということは伝えても良いと思います。
また、自分自身の感情や考えを整理する時間を持つことも大切です。リラックスできる場所を見つけ、少しでも自分自身の気持ちを整理するようにしてみてください。おすすめは、紙に日記のように気持ちを書くことです。それは結果として夫婦関係を見直すキッカケになります。
まずは上記のことを試してみてください。