別居の生活費とは?

別居の生活費は通称「婚姻費」と呼ばれ、別居になる際に夫婦2人の収入を分け合う必要があります。この生活費には、住居費、食費、光熱費、通信費、交通費などが含まれ、家計を分けた後も、それぞれが生活を維持できるだけの金額を確保する必要があります。特に、子供がいる場合は、子供の養育費や教育費も考慮して決める必要があります。

話し合いで決めるのが理想

婚姻費は極力、夫婦2人で話し合って決めるのが理想的です。なぜなら、もっともスピーディでかつ、禍根を残すことなく生活費について決めることができる可能性が高いからです。また、この話し合いを通して、意見を出し合い合意に至ることは、将来、夫婦関係を修復していく上での土台になもなります。いずれ同居に戻し、夫婦関係を修復したいと望むのであれば、この生活費について話し合って合意に至れたという経験が生きてきます。一度でもこのような成功体験があれば、次回の話し合いでも、同じように話をうまく進められる自信につながります。
話し合いのイメージ

話し合うタイミング

では、そもそも別居の生活費について話し合うタイミングは、何時が最適でしょうか?

それは、別居前になります。通常、相手が別居したいという意思を伝えて来た場合の頃は、別居をするのか?しないのか?という話が中心になると思います。しかし、相手の意思が固い場合、別居するかしないかという話から一歩進め、別居後の生活について具体的に話し合う必要があります。そのタイミングで話し合っておかないとそのまま何も決まらず強行突破で別居になることがあるからです。

こうなってしまうと、婚姻費についての調停をしなければいけないなど、後々面倒なことになります。そして、調停になれば、関係性も後退する可能性があるので離婚リスクを高めてしまいます。こういった後手後手の対応にならないようにしてください。
タイミングについて

別居後の生活費について話し合う方法

実際に別居後の生活費について話し合うには、いくつかの重要ポイントがあります。そこでここでは、その点をとりあげ解説します。

1ヶ月の家計を明確にする

婚姻費について話し合う際、毎月かかる出費額を事前に整理しておくことが重要です。具体的な数字を紙にまとめることで、話し合いがスムーズに進み、双方が納得できる解決策を見つけやすくなります。この点が明確でなければ「大体、これくらい必要」などのざっくりとした話しかできません。そして、根拠を示すことができないので、相手からすれば「どうして、そんなに大金が必要なのだ」ということになって、話し合いが平行線になりがちです。そのため、抽象的な話ではなく、具体的な数字をもとにして進めることが、話し合いをスムーズに進めるために必要です。

短期集中で進める

話し合う際には、できる限り1-2回で終えるようにしたいところです。というのも、お金に関する話し合いは感情的になりがちで、対立を引き起こす可能性があるからです。無駄にダラダラ進めてしまうと、相手もしびれを切らして「もう胃お金を渡さない」など、極端な意見を主張するなどのことに発展してもよくありません。そのため、事前に十分な準備をして進めるようにしてください。

金額・期日など整理

いよいよ話し合いで婚姻費について合意できた場合、必要に応じて決まったことを目も程度で良いので紙に書いて起きます。具体的には金額・振り込みの期日などです。あまり仰々しくやってしまうと印象が悪いのであくまでも確認程度にすることがポイントです。このように一度で良いので文書化することで、後々のトラブルを避けることができ、双方が合意した内容を明確に確認しあえます。

体験談『婚姻費について話し合っても平行線』

ここでは、夫婦やりなおし相談室にご相談いただいている方から婚姻費のことについて、体験談を送ってもらいました。ブログ読者さんのお役に立てればと言うことなので、ここで紹介させていただきます。

突然、別居したいと言われる

夫から突然「別居したい」と言われたときは、正直、どうすればいいのかわかりませんでした。別居するかどうかで揉めてしまい、日に日に夫婦関係は後退していきました。夫は「もう自宅に帰ってくるのも苦痛だ」といい、今すぐにでも出ていきそうな勢いです。私は「子供もいるのに、勝手なことを言わないでほしい」といい平行線が続いていました。

方向性を再検討

そんな中、私は夫婦やりなおし相談室に相談しました。相談室では、夫の意思が固いのであれば、別居するかどうかよりも、具体的な婚姻費や子供との面会などについて考えてみてはどうかというアドバイスをいただきました。さらに、話し合いを進める上でのポイントも教えてもらい、少しずつ私もその方向で進めた方が良いと判断するようになったのです。

話し合う内容を変える

さまざまなアドバイスを受けて、私は思い切って夫との話し合いの内容を変えました。別居するかどうかではなく、婚姻費や子供との面会など具体的なことに焦点を当てたのです。それでもお互いが感情的になってしまう時もありましたが、結果として、婚姻費についてはきちんと合意に至ることができました。対立ばかりだったので、このように合意に至れたことは、別居になったとは言え少し嬉しかったです。

同居に向けて意欲を燃やす

別居にはなりましたが、事前にしっかりと婚姻費のことなどを決めておいたおかげで、思ったほどの不都合は生じませんでした。今はお互いのメンタルを回復させることに重点を置く時期だと思っています。今回、婚姻費について話し合いを通してきちんと決められたため、この調子でいつか同居に向けて話し合いができると思っています。話し合いが上手くいかず平行線をたどっていたときは不安でいっぱいでしたが、今は話し合いを通して問題をいつ解決できるという自信が出てきました。今回の婚姻費の話し合いは、問題解決に向けての土台とったと思います。

話し合いで注意すべきこと

ここでは、婚姻費について話し合いをする際の注意点を挙げて解説します。下記の点を守って対応を進めてください。

別居後に生活費を決めるのは困難

最初の注意点としては、タイミングが挙げられます。つまり、別居後に生活費を決めてください。なぜなら、別居した相手がすでに自分の新しい生活を始めてしまっているため、自分の利益や都合を優先して生活費を決めることが多くなるからです。別居前だと、こういった傾向がそこまで高くないので、話し合いをしても金額面で折り合いが付けやすいです。

必要な生活費が変わった時の対応

一定期間、別居生活を続けていると、時には必要な生活費が変わることがあります。このような場合、最初に決めた金額にこだわらず柔軟に対応し、その都度話し合いをすることが大切です。例えば、子供の進学やマンションの更新費用など、予期せぬ大きな出費が発生することは珍しくありません。これらのことが発生したときは、再び話し合い、どういう割合でお互いが負担すべきかを決める必要があります。このように、生活の変化に伴って必要な金額が変わることも念頭に置いておく必要があります。

まとめ

今回は、別居後の生活費、つまり婚姻費についてどう話し合いを進めるかと言うことを中心にお伝えしました。お金の問題はお互いナーバスになりがちなので、慎重に進めてください。また、別居二冠する具体的なノウハウは夫婦関係修復ニュースレターで公開しています。今のうちに無料登録してみてください。問題解決のための方法やマインド、手順など、必要な情報を徹底的にお伝えします。

よくあるご質問

ここでは『別居の生活費について話し合い』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

平行線になった場合の対応

【Question】
私たちは最近、夫婦間のいくつかの問題から一時的な別居を決意しました。その中で、婚姻費の取り決めに関して夫との間で大きな意見対立が生じてしまい、どのように解決すればよいか悩んでおります。

結婚当初から、双方の家計の透明性を保つために共有の口座を使用してきました。しかし、夫が最近「別居の婚姻費」を提案し、できる限り払わない姿勢を見せています。私はこれまでの方式が公平であると感じているため、夫の提案には納得できません。

夫の主張としては、自身の婚姻費を可能な限り節約したいとの意向です。

【Answer】
「婚姻費」に関する問題は、多くの夫婦にとって難解ですよね。話し合っても平行線と言うことであれば、ある程度客観的な視点で決めていく必要があります。

1つは「現在の収入」です。具体的な数字をもとに婚姻費の負担割合を決めていくことができます。例えば、一方が10万円の収入。もう一方が5万円なら、10万円の方が2万5千円の婚姻費を払うということで7万5千円ずつと分けることができるかもしれません。

また2つ目として「子供に対しての評価」が可能です。これは 家事や子育てなど、金銭的な評価が難しいことも考慮に入れることで、より公平な取り決めができるものです。現在の収入に決めることに加えて、子供の負担をする方がより多くの生活費を受け取るというものです。

ただ、どちらにして定期的な見直しは必要です。いつも計画通りで生活費がまかなえるわけではありません。状況に応じて、婚姻費の取り決めを見直すようにしてください。

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