旦那と喧嘩をすると、嫌な気持ちを引きずってしまうことはありませんか?あるいは、夫婦間の会話が、翌日以降も険悪になってしまうというあこともあるかも知れません。このような場合、どう対応すれば良いのでしょうか。今回は、なぜ夫婦喧嘩のネガティブな感情を引きずってしまうのか、そしてどうすれば払拭できるのかなどについて詳しく解説します。
- 夫婦喧嘩でイライラを引きずる
- 旦那に対して不満が蓄積している
- 翌日以降も喧嘩を引きずる
旦那との喧嘩がもたらすストレス
旦那との喧嘩によって、3つのストレスが生じます。1つ目は、理解されない苦しみ。2つ目は、理不尽な発言で傷つくこと。3つ目は、相手のことを許せない気持ちが続くことです。それぞれ1つずつ詳しくお伝えします。
理解されない苦しみ
夫婦喧嘩がもたらすストレスの1つは、理解されない苦しみです。妻が自分の気持ちや考えを夫に伝えようとしても、それが受け入れられなかったり無視されると、「自分の存在が否定された」と感じることがあります。夫婦関係は最も親密であるべき関係ですが、そこで理解されていないと感じることは孤独感や疎外感を生み出し、心理的な痛みが伴います。もちろん、一度や二度、このような経験はどの夫婦でもあることですが、これが繰り返されると満たされないと不満やストレスが蓄積していきます。
旦那の理不尽な発言で傷つく
旦那との喧嘩で、理不尽な発言によって傷つくことがあり、これが大きなストレスになります。喧嘩の最中に旦那から人格や性格を否定するような暴言、あるいは妻の家族(両親など)に対する批判をされると、その言葉は非常に深く心に刺さり、長期間にわたって引きずることが多いです。こうした発言は、夫婦喧嘩の最終のことであるとはいえ、妻にとっては自分の価値を否定されたと感じてしまいます。言葉の暴力は、身体的な暴力と同様に精神的なダメージを与えるものです。
過去の事の積み重ね
夫婦喧嘩を重ねると、次第に過去の不満が蓄積され、相手委のことを許せないという気持ちが大きくなります。「いつも自分ばかり我慢をしいられる」「いつも旦那の理不尽な要求をのまされる」など「いつもこうだ」という考えが多くなります。こうした蓄積された不満は、解消されないで長引くので、1つの喧嘩をしても、それを引きずることが多くなります。「あのときもこうだった」などのように考えてしまうからです。
喧嘩したことを、翌日以降も引きずる理由
本能的に人は、ネガティブな状況から身を守ろうと考えます。そのため、警戒心が高くなり、そのことを忘れまいと脳や心に強く刻み込まれます。ここでは、旦那さんと喧嘩したことを、忘れることができず、翌日以降も引きずってしまう理由についてお伝えします。
感情的な強さ
夫婦喧嘩などのネガティブな出来事は、大きく感情が乱れます。そして、このような感情が大きく動いた出来事については、脳の扁桃体が活性化し、長期記憶として保存されやすくなります。結果として、翌日以降も喧嘩したことを引きずってしまいます。
反すう思考
脳はネガティブな出来事を反すうしがちです。何度も繰り返しその事を思い出すことで、感情の整理や問題解決を試みようと脳が頑張っているからです。しかし、そのことでかえって記憶が強化されてしまいます。そのため、喧嘩したことをいつまでも引きずってしまいます。
引きずった気持ちを回復させる方法
ここでは、夫婦喧嘩で引きずってしまった気持ちをどう回復させるのかということについてお伝えします。できることを1つでも多く実践するようにしてください。
自分が感じていることを認める
引きずった気持ちを回復させるための1つ目の方法は、自分が感じていることを認めるることです。怒りや恨み、理不尽さといったネガティブな感情を無理に抑え込まず、まずはそれらの感情をありのまま受け入れることで、心の中に溜まったモヤモヤを解消しやすくなります。この段階で、自分がどんな感情を抱いているのかを冷静に観察し、心理状態を客観的に分析することがポイントです。
例えば自分の気持ちを第三者的に書き留めるなどのことをします。例えば「彼女は、夫の言葉に酷く同様し、深い悲しみを感じたのです」というようにです。こうした第三者的な自己認識をおこなえば、感情が少しずっ整理され、怒りや悲しみがトーンダウンする感覚を得られます。
喧嘩したことの捉え方を変える
次の段階として、旦那と喧嘩したことについてて、捉え直すように進めます。捉え直すというのは、夫婦喧嘩の悪い側面ばかりに注目するのではなく、少しでも良かった点に注目するということです。例えば、「夫は自分の考えを理解してくれなかったけれど、それでも自己主張はできた」と考えたり、「言い方は酷かったけれど、いくらか本人の本音を理解することはできた」などのようにです。
リフレッシュさせる
捉え方を変えた後は、気分を変えるための積極的な行動にでます。例えば、歌を歌う、友達とランチに行く、軽い運動をするなど何でもかまいません。自分が気持ちを切替えるのに適していると思うことを進めます。ただし、前述の2つの行動もとりいれるようにしてください。リフレッシュさせるための行動だけでは、引きずった気持ちを切替えることができないこともあるからです。
思い出したら別の行動をとる
ここまでのステップを踏んでも、やはり腹立たしさや不快な気持ちを思い出すことがあります。そのときは、別の行動をとるようにしてください。
「The Behavior Gap」の著者でファイナンシャルプランナーでもあるCarlRichards(カールリチャーズ)氏は、この皮肉過程理論を活用して、悪習慣を断ちきることに成功したと伝えています。
リチャーズの友人は、衝動が生じる度に「耐えるんだ」ということを頭の中で何度も繰り返していました。しかし、どう頑張っても悪習慣を断ちきることが出来ません。そこで、友人は衝動が浮かべば「水を飲む」という方法で対処したのです。そうする事で、今までよりも衝動が軽減していったというのです。
リチャーズ氏は、衝動が生じたとき「このことを考えないぞ」と抵抗するよりも、「何か別の事に置き換えた方が良い」と伝えています。
夫婦喧嘩を引きずった時、してはいけないこと
ここでは、夫婦喧嘩を引きずった時に、してはいけないことをお伝えします。よくやりがちなので気をつけてください。
旦那に怒りをぶつける
夫婦喧嘩を引きずった際に、旦那に怒りをぶつけることは、夫婦関係に悪影響を与えるため、避けなければいけません。感情的にイライラしている時に、旦那にその怒りを言葉でぶつけると、状況がさらに悪化し、冷静な話し合いが難しくなります。旦那も自己防衛的になり、さらに衝突が生じる可能性が高まるため、夫婦関係が後退する原因になります。
愚痴を言うこと
引きずった時に愚痴を言うことは、一時的には気持ちがスッキリするかもしれませんが、長期的には夫婦関係に悪影響を及ぼします。愚痴を繰り返すことで、心の中で旦那を「悪者」として捉える感覚が強まり、そのネガティブな感情が蓄積されるからです。
無理に考えないようにすること
気持ちを引きずってしまうとき、してはいけないことがあります。それは「もう喧嘩のことについては考えないようにするぞ」と考えることです。
例えば「ダイエットのためにお菓子を我慢しよう」と思うえば思うほど、お菓子のことが気になってしまい、手が伸びてしまうということはありませんか?
このように「何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなってしまう」ということを皮肉過程理論と言います。アメリカの心理学者ダニエル・ウェグナー氏が提唱したもので、氏は次のような実験を行いました。A/B/Cの3つのグループにシロクマについての映像を見てもらいます。
その後、Aグループには「シロクマのことを覚えておくように」と伝えます。Bグループには「シロクマのことだけは考えないでください」と伝えます。Cグループは「シロクマのことは考えても良いし、考えなくても良い」と伝えます。
出典:Paradoxical effects of thought suppression
そして、一定期間経過後、それぞれのグループにシロクマの映像について覚えているか?ということを尋ねました。すると、もっともシロクマのことを覚えていたのは、「絶対にシロクマのことを考えないでください」と言われたBグループだったのです。
これはつまり「シロクマのことについて考えないようにするぞ」と、何度も反復することによってかえって、シロクマの事ばかりを考える結果になったということです。
まとめ
今回は、夫婦喧嘩で気持ちを引きずってしまうことについてお伝えしました。相手が酷い言動をとった時など、どうしてもネガティブな気持ちを引きずってしまいます。今回の方法を参考にその気持ちを払拭してください。その他、具体的なノウハウについては下記のニュースレターに登録してください。
よくあるご質問
ここでは『旦那と喧嘩した』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
離婚と言われ、ショック
【Question】
先日、夫と激しい喧嘩をしました。喧嘩の原因は些細なことで始まったのですが、口論がエスカレートし、感情的になった夫が突然「もう離婚したい」と言い放ちました。これまで喧嘩をしたことは何度かありましたが、今回のように「離婚」という言葉を使われたのは初めてで、とてもショックを受けました。
喧嘩が収まった後も、その言葉が頭から離れず、夫が本気でそう思っているのか、ただの勢いで言ったのか分からないまま、不安な気持ちで過ごしています。どうすれば良いでしょうか。
【Answer】
このような発言があるとショックを受けてしまいますよね。ただ、あくまでも喧嘩の勢いで伝えて来たという面も大いにあるのではないでしょうか。もし繰り返し今後も、離婚という言葉が出てくるのであれば、その事について率直に話し合う事が必要かも知れませんが、一度出てきた、しかも喧嘩の時にということであれば、しばらく様子見でも良いと思います。
参考ページ:夫婦喧嘩で離婚と言われた!理由や対処法、注意点などについて解説
夫婦喧嘩後、ギクシャクして仲直りできない
【Question】
最近、夫と喧嘩をしてしまい、何とか仲直りしたいと思っているのですが、険悪な雰囲気を引きずっていて、うまく関係を修復できずに悩んでいます。
喧嘩自体は些細なことで、最初はお互い冷静だったのですが、言い合いがエスカレートしてしまい、今では家の中に重苦しい雰囲気が漂っています。ギクシャクしていて大変、居心地が悪いです。歩み寄りたい気持ちはあるように思うのですが、素直になれず…。どうすればいいでしょうか?
【Answer】
夫婦喧嘩を翌日以降も、引きずってしまうことがありますよね。できるアプローチは色々ありますが、1つの方法は勇気を出して率直に「仲直りしたい」ということを伝えることです。もちろん、直ぐに承諾してくれるとは限りませんが、これで解決できることもあるので、一度、試しに伝えてみてください。