夫の完璧主義

掃除がきちんとできている、できていない。子育てをちゃんとやっている、やっていない。そういう感覚の違いによって、家庭内別居に次第になっていくということがあります。たとえば、ご主人は完璧主義で掃除も100点じゃなければ許せないということがあっても、自分は80点もあれば十分でしょう?と思ってしまうというようなことです。

相手がこのように完ぺき主義だったりして、極端な性格だと、対応に困ってしまいますよね。このような場合どう対処をすればよいでしょうか?

完璧主義を本人が克服する気持ちはある?

実際問題、決まった対処方法はありませんが、ご主人が「夫婦関係を上手くやっていきたい」という気持ちがあれば、十分、改善を図ることが可能です。

完ぺき主義などの極端な性格というのは、ある程度、本人の努力とトレーニングで改善することが今は出来るかららです。そのトレーニングも特に専門家の指導が必要というものでもありません。自宅でしっかり取り組めば、変えていくことが出来ます。

ただ、問題は本人が改善する気がない、という場合です。

人は変われる

ハーバード大学のブライアンリトル氏によると、人の性格というのは、固定的なものではなく、ある程度状況に合わせて変えていくことが出来る『自由特性理論』というものを提唱しています。例えば、元々内向的な人でも、子供のためにPTAの役員を引き受けて活躍するなどのことは、その例となります。

ブライアン・リトル博士のWebサイト
出典:Dr.BraianR.Little
同様に、極端な性格であっても本人が変わる意思がある、あるいは「自分が変わってでも、結婚生活を続けたい」という意思があるのであれば、改善を図ることは十分可能だと夫婦やりなおし相談室でも考えています。

完璧主義を直すつもりがない場合の対応

本人が極端な性格を変える気がない。そのような場合、どう対応すれば良いのでしょうか?これはもう、基本的には話し合いになります。ただし、話し合う内容が大事です。「掃除を完ぺきにするのか?しないのか?」という個々の問題について話し合うのではありません。それを話し合っていても、おそらく解決は難しいです。

それよりも「夫婦関係を上手くやっていくためには、極端な部分を少しでも変える必要があり、それを変えるつもりがあるのか?」ということについて話しをすることになります。このように「掃除をきちんとするか?しないか?」などの話し合いよりも、一段、深い話しをすることになります。

こう言った話し合いを通して、本人の「自分の性質を変えていく意思」について確認をとることから始めてみてください。

まとめ

旦那の完璧主義が酷いと、周囲の人はそれを負担に感じてしまうことがあります。今回の対応を思い出して粘り強く進めてみてください。また、その他解決策は夫婦やりなおし相談室が発行するニュースレターで詳しく解説しています。下記のフォームよりご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『夫の完璧主義で家庭内の雰囲気が悪くなる』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

夫の意識改革はどう取り組む?

【Question】
私は最近、夫の完璧主義の性格にとても悩んでおり、どのように対処すればいいのかアドバイスをいただきたくて相談させていただきます。

夫は優しいのですが一方で、仕事も家庭も完璧にこなそうとします。しかし、その完璧主義が行き過ぎで、家事一つ取っても小さなミスも許せない様子です。そして、私にたいしてものすごく怒ります。例えば、私が洗い物をした後、少し洗い物の水が散っているとすぐに不機嫌になり、私は怒られます。

「やめて欲しい」とは伝えているのですがなかなか改善することもないです。我慢できないようです。このままでは私自身も疲れ切ってしまいそうです。どうすれば良いでしょうか?

【Answer】
心の中に溜まっている思いを打ち明けてくださり、ありがとうございます。夫の完璧主義によって、日常生活において精神的な重圧を感じてしまうことは、とてもストレスフルな状況であることに深く共感します。

確かに、完璧主義で物事を進められると、周囲にいる人達は少し負担に感じることがありますよね。ただ、夫としては、完璧を求めるその心は、彼なりの「ベストを尽くしたい」という強い意志の表れかもしれません。

また、完璧主義は時として、不完全を恐れる心から来るものです。完璧でないと、全てが台無しになってしまったような気持ちになることがあります。もんろん、現実的にはそのようなことはないのですが、本人にとってはそう思えてしまいます。

こういった完璧主義の意識改革は簡単ではないですが、自分ができることとしては「完璧」を求める代わりに「最善」を尽くすことに焦点を当ててもらうことを提案してみてください。

たとえば「水滴が少し残っていることは気に掛かるかも知れないけれど、その代わりに私は家族で過ごす時間をもっと多く確保し、気分良く過ごせることを大切にしたいと思っている」などのような形です。

もちろん、そう伝えても「両方できるはずだ」のように完璧主義を貫いてくるかも知れませんが。一度にすぐ解決できることはなくても、少しずつ完璧主義の考え方を別の考えに置き換えられるように促してみてください。

相手の性質的な部分を変えていくことは簡単ではありませんが一歩ずつ、小さな変化から大きな変化を信じて、無理のない範囲で進めていきましょう。

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