夫婦の会話のコツとは?

夫婦の会話のコツとは、夫婦間のコミュニケーションを円滑にし、互いの理解を深めるためのポイントのことです。普段、夫婦間で会話をしていると「夫と何を話したら良いか分からない」、「どんな言葉をかければ、夫と関係改善しますか」、「話し合いでどんなメッセージを伝えると離婚の考えを変えてくれるか?」といった疑問がよく出てくるのではないでしょうか。そこで今回は、夫婦の会話のコツについてお伝えします。

会話のコツは言葉以外にある

人は、言葉の内容以外で、多くの情報をやりとりしています。

例えば表情や声色です。「いいですよ」と相手が言っていても、眉間にしわを寄せて、その声のトーンが投げやり的な態度で発しているなら、表面上「良いです」という意味であっても、真意は「良くない」ということですよね?

このように、声のトーンや表情には、時には言葉を超えたメッセージが含まれており、それを正しく認識出来るかどうか?ということが、夫婦間のコミュニケーションのコツです。

実際、次の2つの実験でも言葉以外の要素(表情や声のトーンなど)が会話の質を変えているということが証明されています。

実証その1

それを裏付けているのが、アメリカのベロイト大学ジョン・カートン博士の実験です。彼の実験では、大学生60名を対象に顔の表情や声のトーンなどから、相手の感情を読み取ってもらうテストを行いました。すると、表情や声のトーンから相手の気持ちを読み取る事が出来るほど、人間関係の幸福度・満足度は高かったという結果が出ています。

論文1

出典:AmericanPsychologicalAssociation

実証その2

また、夫婦関係でも類似の結果を導き出している研究結果があります。イリノイ大学ジョン・ガットマンの博士の研究では、41組の夫婦について調べ、結婚満足度が高い要因についてい調べました。すると、満足度の高い夫婦では、「相手の非言語的メッセージを読み取っている」ということが判明したのです。

論文2
出典:AmericanPsychologicalAssociation

これら2つの研究結果からも分かるように、言葉の内容以外から、どう相手のメッセージを読み取るか?あるいは反対に、言葉以外のメッセージが相手にどう伝わるのか?ということが、夫婦間の会話のコツです。

スグに使える会話のコツ

相手の言葉以外のメッセージを読み取るのは、コツが分かれば難しくありません。言葉だけに注意を向けるのではなく、相手の体全体を観察する姿勢で会話をしていきます。

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例えば、笑顔でニコニコしていたり、前のめりで会話をしているなどの反応があれば、相手の気分はポジティブなのだと感じることができます。そういうサインが見えれば、会話を積極的に続けていきましょう。

また、相手が腕を組んでいたり、手に力が入っている様子であれば、会話は慎重に進めた方が良いです。ややストレスを感じ始めているからです。あるいは、眉間にしわを寄せていたり、目を合せてくれない状態だったり、のけぞったりしているなどのことがあれば、完全に赤信号です。この場合は、会話を早々に切り上げた方が良さそうですよね。

図解「慎重に進める」
このように、相手の体全体に目をやめるように意識すれば、意外に多くのメッセージを受け取ることができます。そして、そのメッセージから会話を積極的に続けるのか?慎重になった方が良いのか。あるいは、話題を変えたり、早めに退散した方が良いのか?などを判別していくことも出来ます。

ぜひ、夫婦問題の話し合いの際や日常会話をするときに、注意してみてください。

まとめ

今回は、夫婦の会話のコツについてお伝えしました。会話を上手く弾ませようと思えば、発言内容(メッセージ)ばかりに注目していては、限界があります。発言内容以外に、多くのメッセージが含まれているので、そちらに注目するようにしてみてください。具体的には下記のようなものが一例として挙げられます。

  • 前のめりで会話しているのなら積極的に会話を進める
  • 腕を組んで話をしているのなら慎重に
  • のけぞっているなら、早めに話題を変えるか会話をやめる

このように会話のメッセージ内容以外に目を向けることで、もっと相手の気持ちを読み取る事が出来るようになります。そしてそれは、会話を弾ませていく上で大いに役立つハズです。その他、会話のコツについては夫婦関係修復ニュースレターで詳しく取り上げています。下記のフォームより無料登録しておいてください。

よくあるご質問

ここでは『夫婦の会話にはコツがある!』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

会話を続けるコツは?

【Question】
最近、夫との会話がすぐに途切れてしまい、何を話していいのかわからなってきました。以前はもっとスムーズに会話ができていたのに、なぜか今は続かないのです。

例えば、夫が仕事から帰ってきたときに話を振っても、夫は簡単な返答をしてその話題が終わってしまいます。何か面白い話題を提供しようと試みても夫の関心を引くことができず、一方的な会話になりすぐに終わってしまいます。私は夫ともっと会話をしたいと思っているのですが、難しいです。何かコツはありませんか?

【Answer】
結婚年数が経過すると、夫婦で会話が続かないという悩みを持つことがあります。「最近会話が続かないな」と思ったら、解決へ向けた行動をとるようにしていきましょう。

ご主人との会話を継続するためのコツとしては、ご主人の興味を持っていることに自分も興味を持ち、相手の感情に対して共感していくことがポイントです。また、会話の際にはオープンエンドの質問(yes/noでは答えられない、文章での返答を目指した質問)を使い、少しでも相手から発言をうながかようにしてみてください。

また、発言内容も重要ですが、同時にお互いにリラックスできるタイミングや環境も大切です。こうしたことを考慮して会話を始めるとより自然で充実したコミュニケーションができるようになります。

会話がないので夫婦の行く末が心配

【Question】
以前は仕事の話や日常の些細な出来事など、様々な話題で盛り上がったものです。しかし今は、夕食時もほとんど無言で、お互いに何を考えているのかさえわからないほどです。この状況が続くことで、例えば老後などは、どういう状態になるのだろうかと行く末が心配です。会話不足はただの通過点なのか、それとも将来はこの状態がさらに悪くなるのかと今から不安です。

【Answer】
ご相談をいただきありがとうございます。会話の不足が続くというのは、夫婦関係において不安を感じる原因にもなりますよね。会話は夫婦関係を育む上での鍵にもなります。そのため、会話のない食事や共有時間が増えているのであれば、何かアクションをとった方が妥当です。ただ、今の状況を絶望的だと考える必要はありません。むしろ、改善に向けての行動をとる合図だと思って取り組みましょう。

具体的には「仕事が休みの時に共有時間をとりたい」と伝えるのも良いですし、「共通の趣味を見つけて取り組む」といったアクションでもかまいません。どちらにしても、共有時間があることで、そこから話題が拡がっていくということが考えられます。小さな一歩が大きな変化を生むこともありますので、これからできる事を1つずつ増やしていきましょう。

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会話がない

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