夫婦で話し合いをする際、その内容を記録として紙に書くということがあります。これをしながら進めることで、結果として問題解決がスムーズになることがあります。そこでここでは、紙に書き出す内容や、メリット、注意点などについて解説します。これから夫婦で、話し合いに取り組もうと思っているのならぜひ参考にしてください。

話し合いを紙に書くとは?

話し合いを紙に書くとは、夫婦間で話し合いをした際の内容を記録しておくことを指します。紙に書くことによって、何について話をしたか詳細を後から確かめることができます。紙に書くことで、話し合いの内容を整理することができるので、スムーズに進めるための方法としても活用されます。

話し合いを紙に書くメリット

ここでは、話し合いの内容を紙に書くことで、どのようなメリットが生じるのかについて解説します。
メリットについての図解

内容を整理できる

話し合いの内容を紙に書くことで内容を整理できるというメリットがあります。どのようなやりとりを相手としたか、またどのような発言があったのかといったことを紙に書くことで、一目内容を確かめられます。

また、話し合い中に整理することで、自分の考えを整理できるということもあります。口頭での会話では、感情が高ぶりやすく、また話の流れによって重要なポイントを見失いがちです。しかし、紙に書くことによって、各点を順序立てて考えることができ、焦点を絞りやすくなります。

記録が残る

記録が残るという点も、紙に書くメリットの1つです。特に相手があとで「そんなことを言っていない」などのことを言われるのを防ぐことができます。紙に記録された内容は、時間が経過しても変わらずに参照できるため、過去の話し合いや合意した点を思い出す際にも役立ちます。

冷静さを保つことができる

話し合いの内容を紙に書くことによつて冷静さを保つことができます。通常、話し合いは感情が高ぶりやすいですが、紙に書くことで、論理的な思考を働かせやすいので、冷静さを保ちやすいです。また、相手からしても、発言内容が記録をとられているということで、冷静さを保ってくれることが多くなります。

紙に書き込む内容

ここでは、実際にどのようなものを紙に書いていけば良いのかについて解説します。

書き込む内容についての図解

相手の発言内容

夫婦で話し合いをしているときに相手の発言内容を紙に書くことがあります。こうすることで、相手の発言内容をよく理解できたり、誤解を防ぐことにもつながります。特に相手が強調しているポイントや話し合いの主要なテーマに直接関連する発言は、その重要性からも記録に残しておくと良いでしょう。相手の発言を紙に書くことで、自分も相手の話しをしっかり聴こうという気持ちになりやすいという点でも利点です。

自分の主張

自分が主張したことを紙に書くようにしてください。相手から後に「そのようなことは言われていない」という反論を避けるためにも役立ちます。自分の主張や意見、要求、期待を紙に書くことで、話し合いの中で伝えた内容を確認できますし、次回の話し合いの際にも参考になるからです。

合意事項

合意事項を紙に書くことは、夫婦間で話し合いを紙に書く際に重要なポイントです。合意事項とは、夫婦間の話し合いで両者が納得して決めた事柄のことです。たとえは「これからは挨拶をしっかりする」などのことです。夫婦の話し合いでは、こういった合意を目指す事が1つの目標なので、紙に書く内容として重要度が高いです。また、このように合意事項を記録しておくことによって、認識の不一致を防ぐことにも繋がります。

話し合いを紙に書く際の注意点

ここでは、夫婦で話し合った内容を紙に書く際の注意点を取り上げ解説します。

注意点についての図解

対応が不自然にならいなようにする

紙に書くということに意識を向けすぎて、会話が不自然にならないように注意が必要です。紙に書く行為が話し合いの中心になってしまうと、相手が発言為にくくなるからです。あくまでも、口頭での会話が中心であり、記録はその補助としてするようにしてください。目的は記録をとることではなく、問題を解決することです。

発言のまま記録

夫婦で話し合いをして、その内容を紙に書く際には自分や相手の発言を記録する事があります。その際には、表現を変えず、そのまま書くようにしてください。この原則を守ることで、相手の言葉の意図やニュアンスを正確に捉え、誤解や歪曲を防ぐことができます。話し合いの時には「この発言は、こういう意味だ」と思っていても、それが正しいとは限りません。なので、発言内容をそのまま記録にとることで、後で見返すときに役立ちます。特に、デリケートな話題や感情が絡む話し合いでは、相手の言葉を忠実に記録するようにしてください。

求められれば提示

話し合いの内容を書き留めたものについて、相手からもとめられれば提示するようにしてください。これを隠してしまうと、「何を書いたのだろうか」と相手から不審に思われるからです。記録を取る目的は、お互いの発言を正確に記録し、後で確認できるようにすることです。そして、それは相手にとってのメリットにもならなければいけません。

まとめ

今回は、夫婦で話し合いをした際、紙に書くということについてお伝えしました。内容をきちんと記録しておくことで、後で問題解決に役立つ事が多いです。可能であれば、記録をとってみてください。その他、夫婦関係修復のノウハウは専用ニュースレターで公開しています。下記のフォームより無料登録してください。

よくあるご質問

ここでは『夫婦で話し合いした内容を紙に書く』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

夫が紙に書くなと伝えてきた

【Question】
夫と話し合いをする際、内容を紙に書き留めるようにしたいと思っています。しかし、これをしようとしたところ、夫から「記録なんか取るな」と反対されてしまいました。

私の考えとしては、話し合いの内容を紙に記録することで、お互いの意見を正確に理解し、後で振り返ることができると考えています。「言った、言わない」の問題に発展することも防げると思っています。しかし、夫はこの方法に不快感を感じて、記録を取ること自体を拒否しています。どうすれば良いでしょうか?

【Answer】
夫婦問題について相談してくださり、ありがとうございます。

お話しいただいた状況を考慮すると、もし夫が話し合いの内容を書き留めることに不快感を示しているならば、その方法を強行するのは避けた方がよいです。コミュニケーションの中で最も大切なのは、相互の信頼と理解です。記録はあくまで話し合いを補助する手段であり、それが逆に関係にストレスの原因になるのは本末転倒です。

ただし、おっしゃる通り「言った、言わない」の問題を避けるためには、何らかの形で合意内容を確認することは重要です。そのために、話し合いの最後に「最終的に決まったこと」のみを簡潔にまとめ、それを記録することを提案してみるのはいかがでしょうか。夫には「話し合った内容に対して、今後の誤解を防ぐため」という目的をセットで伝えて見ると合意しやすいかなとは思います。

話し合いの内容を録音しても良いか

【Question】
夫との話し合いで、内容を明確に記録するためにも紙に書こうかと思いましたが、これだと注意力が散漫になってしまいます。そこで、音声で録音したいと思っています。私の考えでは、録音することで、お互いの発言を正確に記録し、後で確認できると思っています。これにより、誤解や忘れてしまうことを防ぐことができると考えています。このように進めるのは良いでしょうか?

【Answer】
大切なご相談をいただき、ありがとうございます。

音声録音は、お話しいただいたように、お互いの発言を正確に記録し、後で確認するための効果的な方法です。しかし、このようなアプローチを取る際には、夫に事前に録音の意図と目的を説明し、同意を得ることは必要です。許可なく録音して、後で録音したことがバレてしまったら、相手からの信頼を失うことに繋がるからです。

また、夫が録音することに反対の意思を伝えて来た場合は、無理に進めることは避けた方が良いです。その場合は、他の記録方法を模索するか、記録することは諦めて話し合いを進めるようにしてください。

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