夫と離婚問題になったとき、無責任な言動をとられることがあります。例えば「離婚条件以外の話し合いはしない」とか「一方的に家を出て行く」などのことです。こういった言動をとられたとき、どのような対応をすればいいのでしょうか。相手の心理や対応策などについて詳しく解説します。

無責任な離婚とは?

無責任な離婚とは、夫が配偶者や家族に対する責任をほとんど考慮せず、自己中心的な動機や一時的な衝動や感情に基づいて離婚に突き進もうとすることです。夫は無理に離婚を進めようとするあまり、結婚生活の問題を解決しようとする努力を放棄したり、配偶者や子どもが直面する精神的、経済的な影響を無視する傾向があります。個人の利益を優先した行動のため、家族や妻は軽んられたと感じてしまいます。
無責任な態度のイメージ

離婚問題でみられる無責任な行動

ここでは離婚問題になったとき、よくみられる無責任な行動をとりあげ解説します。こういった行動は、夫婦どちらにとってもメリットのあることではありません。

補足解説

無責任な夫の行動には、いくつかの特徴があります。例えば、家族や妻と約束したことを平気で守らないというのはその1つです。もちろん、1回約束を破ったからと言って無責任とは言えないかも知れませんが、それが繰り返されるようなことがあれば、それは無責任な夫といえます。また、家事や育児に対して関与しない態度をとったり、お金を無計画に使う、何かと他人に依存するなどのことが挙げられます。
参考:6 signs your husband is irresponsible

夫が話し合いに応じない

離婚問題になったとき無責任な行動の1つは話し合いに応じないというものです。夫が離婚を考えていても、妻とその事について話し合おうとせず、一方的に離婚に同意するように求めてきます。直接の話し合いに応じず、文章だけで離婚を決めようと伝えて来たり、離婚に応じないのであれば調停・裁判に進むなどのことを駆け引き的に伝えてきます。
話し合いを拒否するイメージ

離婚条件しか伝えてこない

直接の対話には応じるものの、夫が離婚条件しか伝えてこないこともあります。離婚に同意したことを前提に話しを進めようとするので、無責任な行動といえます。自分の要求や条件を一方的に伝え、妻の意見や感情を聞くことを拒みます。この無責任な行動は、適切な解決を阻むものです。

子供の気持ちを考慮しない

子供の気持ちを考慮せず、自分の離婚したいという思いだけを伝えてくるのは、無責任な行動といえます。夫が自分の要求や希望を優先し、子供の感情、生活の安定などを無視しています。万が一離婚になれば、子供は大きな影響を伴います。そういった点を配慮しはないことは、無責任といえます。

生活費を支払わない

離婚問題において「生活費を渡さない」という無責任な行動は、経済的な圧力を利用して妻を離婚に追い込もうとする手法です。この場合、夫は意図的に生活費の支払いを拒否または遅延させ、妻が経済的に困難な状況に陥ることで、離婚に応じるよう仕向けます。このような行動は、妻に対する経済的虐待の一形態と見なされ、法的にも道徳的にも許されない行為です。生活費を渡さないことで、妻と子供たちは日常生活に必要な基本的なニーズを満たすことが困難になり、精神的なストレスや不安が増大します。このような状況に直面した場合、法的な助言を求めることが重要であり、裁判所は適切な生活費の支払いを命じることができます。

夫が家出する

夫が家出をしてしまうことは無責任な行動てせす。これがおこるのは離婚問題が平行線になるようなときに生じやすいです。夫が直面ししているストレスや、自分の言い分が通らないことに対しての不満から家出するという行為に発展しがちです。これは、今後の問題解決に向けての道のりを阻むことになり、誰にとっても良い事にはなりません。

参考ページ:旦那が家出という無責任な行動をとる!心理や兆候、対処方法など解説

無責任な夫の心理

ここでは、夫が無責任な行動をとる心理について解説します。心理は複雑ですが下記のものが代表的なものとなります。

離婚に対しての過度な期待

離婚に対して夫が過大な期待を抱いているということがあります。夫が抱えているストレスや個人的な問題に対して、離婚することが唯一の解決策とみなし、「離婚さえすれば、自分は幸せになれる」「すべてのストレスや問題から解放される」などの過度の期待を抱きます。しかし、これは現実的な考えではなく、夫が都合良く考えすぎている側面があります。
過度な期待をする夫

不安や恐れ

無責任な行動の背景には、夫の不安や恐れがある事もあります。例えば、妻が離婚に反対すると、どう返答していいのか分からないなどの気持ちから不安が高まり、無責任な行動につながります。あるいは、夫が離婚の理由について何か隠している場合、その事実が明らかになることへの恐れが大きく、結果として無責任な行動に繋がることがあります。例えば「多額の借金があるけれど、これが明るみに出れば自分は周囲に責められることになるのではないか。だから言えない」などのことです。

怒り

これまでの結婚生活で不満やストレスが蓄積され、それが怒りとして表れることがあります。怒りのあまり無責任な行動をとるけれど、「今まで我慢してきたのだから、これくらいは許される」と感じてしまいます。例えば、離婚の過程で相手に対して攻撃的な態度をとったり、離婚に伴うお金の問題や子供のことについては一切関与しないなど、極端な行動に繋がることがあります。

無責任な離婚要求への対応策

無責任な夫に対してどう離婚回避すれば良いのかについて解説します。方法は通常、複数とる必要がありますが、自分の置かれている環境に合わせて、どのような具体策を選択するか決める事が肝心です。

責任ある行動を促す

夫に対して責任を自覚してもらい、それに基づいて対応るよう伝えることは肝心です。無責任な行動をとれば、それはお互いにとって中長期的にマイナスにしかならないことを理解してもらうことが目的です。もちろん、相手が感情的になっている時は、こちらのそのような言い分を聴いてくれることは少ないですが、時間をかけて伝えていくようにしてください。

夫の言い分を聴く

夫が離婚理由として無責任なことを伝えていたとしても、それを聞くことが大切です。「理不尽だ」とか「無責任だ」と相手のことを責めてしまうと、余計事態が悪化します。相手が無理な言い分を主張していたとしても、その話に耳を傾けていくことで、相手の気持ちが落ち着き、少しずつ意見を調整できるようになるからです。

どのような結果になるかを指摘

無責任な行動を続けると、近い将来どのような結果が生じるかを客観的な視点で伝えることも重要です。通常、無責任な行動をとる夫は我を忘れて、衝動的になっていることが多いものです。そのため、投げやりな態度をとったりします。しかし、そのような言動を続けることで、どのような結果を招くのか、本人が自覚できていない事が多いので、その点を指摘する事は本人の衝動を落ち着かせるためにも必要なときがあります。

体験談『無責任な行動をとる夫』

ここでは、夫婦やりなおし相談室のご相談者さんが、ブログ読者さんの為に体験談を送ってくれたので紹介させて頂きます。無責任な離婚要求を夫が続けている場合、参考にしてください。

夫が突然の離婚要求

夫が突然「離婚したい」と言い出し、私は青天の霹靂といえるほど動揺しました。私が理由を尋ねると、夫は過去の小さな不満を次々と挙げました。例えば「3年前の親戚の集まりで私の対応が不充分」など、そんなこと離婚理由にならないのではないか?と思うような点ばかりです。私には到底納得できない理由なので「応じられない」と言うと、後日、夫何も言わずに家を出て行ってしまいました。

連絡手段の確保

その後、私は不安で1人では対応できないと思い、夫婦やりなおし相談室に相談しました。そこで、まずは夫との連絡手段を確保することから始めました。何度かの試みの末、夫はようやくLineのブロックを解除してくれ、連絡が取れるようになりました。

話し合いの拒絶

しかし、夫は話し合いを拒絶してスムーズには進みませんでした。夫は離婚条件の話しはするけれど、離婚を前提とした話しかしてくれません。私は夫の無責任な態度に傷つきましたが、諦めずに相談室のアドバイスを受けながら、夫を説得し続けました。そしてついに、夫がビデオ通話であれば、話し合いに応じてくれることになりました。

参考ページ:夫が話し合いを拒絶!逃げる場合はどうすれば良い?

責任の自覚を促す

この話し合いでは、離婚回避を目指すのではなく、夫に結婚生活に対する責任を自覚してもらうことを目的としました。もちろん、最終的に離婚回避したいのですが、それをビデオ通話の話し合いだけで進めることは現実的ではないということを、相談室で言われ、私もそう思ったからです。夫には電話で「今の無責任な対応を続ければ、誰のためにもならない結果を招く」ということをできる限り相手のことを責めず、客観的な視点で伝えました。そのため徐々に夫も自分の責任を感じ始め、自分の行動が何のメリットもないと言うことを分かってくれたように思います。

対話を続ける

今でも修復の可能性を含め、ビデオ通話での話し合いが続いています。修復への道のりはまだ長いと感じていますが、夫が生活費をきちんと払うようになりましたし、話し合いにも継続的に応じるようになったことから、少しずつ前進していると感じています。これからも、一歩一歩、進んでいきます。

まとめ

夫が無責任な態度で離婚を進めようとすると、妻としては大変理不尽な思いを感じてしまうと思います。今回の内容を踏まえて対応を1つずつ進めていきましょう。その他、具体的なノウハウについては専用ニュースレターを無料購読してください。

よくあるご質問

ここでは『夫が無責任な態度で離婚を要求』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

全部、妻のせいと言い切る夫

【Question】
最近、夫との間で離婚の話が持ち上がっているのですが、夫はその原因をすべて私のせいにしています。夫は「離婚になるのは、全部お前のせいだ」と言い、私の行動や過去の出来事を非難してきます。もちろん、自分にも非があることは認めますが、夫もよくなかった点は多々あると思い、お互い様じやないかと考えてしまいます。夫のこのような無責任な態度で、私たちの関係は悪化しており、話し合いには応じてくれますが、一方的な言い分過ぎて、問題解決にならない状態です。夫と建設的な対話を行いたいのですが、どのように対応すればよいのか困っています。

【Answer】
ご相談いただきありがとうございます。確かに相手の主張が理不尽で、無責任だと感じてしまいますよね。このように思えるときは、相手に反論したくもなってしまいます。ただ、ここでお互いが批判合戦になるというのは避けたいところです。

なので、大変難しい局面ですが、こういった相手がおかしなことを言っていると感じてるときこそ、夫の言い分をしっかりと聞くこともまた重要です。

その言い分に必ずしも賛成する必要はありませんが、なぜそのように考えるのか、夫の気持ちを理解しようとすることで、相手が気持ち的に落ち着く可能性がありますし、一見すると理不尽な主張の中にある程度、理解できる要素があるかもしれません。

相手の理不尽な意見に反論から始めてしまったら、中身のある会話はその時点で寸断されてしまい、あとは批判合戦になってしまいますよね。ですので、少なくとも最初の時点は、自分の意見や感情を一時的に横に置いておき、先に相手のことを理解するように努めてみてください。

仮に自分が反論するとしても、まずは相手の意見をよく理解してからの方が効果的にメッセージを伝えることが出来ます。

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