夫婦仲が悪化し、家庭内別居になることがあります。自営業を営んでいると、この家庭内別居が仕事に影響してしまうことがあります。そこでここでは、夫婦仲の悪化が事業に及ぼす影響を最小限に抑えるためにも、どのようなことに取り組めば良いのか詳しくお伝えします。

家庭内別居が自営業に与える影響

ここでは家庭内別居をしていると、様々な影響が出ます。その中の1つが自営業の仕事に関すことです。夫婦で仕事を一緒にしていることが多いため、どうしても影響を避けられません。そこでここでは、困ることを一通り取り上げ解説します。
自営業への影響

業務の中断

家庭内別居になることによって、業務に中断が生じることがあります。夫婦で一緒に事業をしている場合、家庭内別居後に一方が業務を放棄したり、仕事に対する意欲を失ったりすると、業務が中断され一時的に運営に混乱が生じます。具体的には、日々の業務、顧客対応、経理などに支障をきたします。

顧客に対して影響

顧客に対する影響が生じることもあります。例えば、一方が職場に来なくなったり、夫婦間のギクシャクした関係がお店の雰囲気を悪化させるなどのことです。顧客はサービスの質や商品だけでなく、店の雰囲気やスタッフの態度にも敏感です。その際、夫婦の不和があると、それを敏感に感じ取られてしまうことがあります。
影響についてのイメージ

先行き不透明

仕事の先行き不透明になることもあります。これは、家庭内別居後になり今後、離婚になるかもしれないという不安が生じるため、事業を継続できるのかどうか分からなくなってしまう状況を指します。このような不安定感は、事業の運営や計画に影響を及ぼします。

家庭内別居中、自営業への対応

前述したとおり、家庭内別居をしていると自営業の仕事にさまざまな影響を及ぼします。そこでここでは、自営業の仕事にどう対応すれば良いかについて解説します。

仕事での協力を提案

たとえ家庭内別居をしていたとしても、仕事中は協力し合いたいことを伝えることが肝心です。もちろん、離婚危機にあるような場合は、簡単にこの提案をできないこともありますが、それでも可能な限り仕事中は互いに協力し合いたいことを伝えてみてください。これは事業を守るという意味でも重要ですし、夫婦仲を改善させるという意味でも大切です。

サポート体制を強化

サポート体制の強化も検討してください。これは、夫婦仲の問題が仕事に影響を及ぼす可能性を最小限に留めるためにおこないます。例えば、仕事を安定して続けるために、スタッフの増員、仕事量の増加、外注でき練ることを増やすなどの対応をおこないます。こうすることで業務の滞りを防ぎ、仕事を継続させることができます。但し、過剰にスタッフを増やすなどのことをおこなえば、夫婦の一方を仕事から追い出している印象を与えてしまうので、そうならないように配慮してください。

業務の縮小

業務の縮小を検討しなければいけないときもあります。夫婦間の問題で仕事に悪影響した場合、品質の悪いサービスをお客さんに提供するのではなく、一時的に業務時間を絞るなどして質を担保した上で対応を検討します。具体的には、営業時間の短縮、一部のサービスを停止する、新規プロジェクトの延期などの方法が考えられます。

体験談『家庭内別居が自営の仕事に悪影響』

家庭内別居になったご相談者さんが、ブログ読者さんのために少しでも役に立てればということで送ってもらった体験談をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

介護で仕事に出られない

私たちはこれまで、夫婦で自営業を営んできました。しかし、妻が「母の介護が必要になったので当面仕事は出られない」と言ってきました。実際、妻が仕事にほとんど出られなくなり、私たちの関係は悪化してしいました。私も妻が仕事場に来る事が減りこれまでの業務が滞り、今後の事業存続に不安が生じたのでイライラしていたのもあります。私は義母を施設に預けるべきだと考えていましたが、妻は自分でみたいと言うので、この意見がずっと平行線でした。

お客さんにも迷惑がかかる

夫婦関係が悪化し家庭内別居になり、妻は完全に仕事に来なくなりました。次第にお客さんにも迷惑をかけ、不安ばかりが増していきます。そんな時に夫婦やりなおし相談室に相談しました。自分1人ではもう冷静に判断できなかったのでこのタイミングで相談できたことは良かったです。そこでは、一時的にお店の開店時間を短くすることと、一方で同時に夫婦仲を改善することを提案されました。

夫婦関係修復のための行動

私はその提案を受け入れ、お店の営業時間を短縮しました。そして、妻と真剣に話し合うことにしました。私も相談室で自分の気持ちを整理できてきたので、妻の状況も理解し、母親の介護についてもヘルパーを入れたり、自分も手伝うことなどいくつかの具体策を申し出ました。そうすることで、妻も自営業の仕事を継続して手伝うことに同意してくれました。営業時間は短縮したままですが、それでもお店はまた以前のように少しずつ活気を取り戻しつつあります。

自営業の仕事で注意すべき点

家庭内別居になった場合、自営業の仕事に関してどのようなことを注意しておけばいいでしようか。ここではその点を取り上げ詳しく解説します。

メンタルケア

注意すべき点の1つはメンタルケアです。精神的な健康を崩してしまうと、夫婦関係も後退しがちになることや、仕事に影響を及ぼすからです。ストレスや不安、感情的な問題は、判断力や集中力、仕事の効率性に悪影響を与えます。そのため、定期的な休息や運動、趣味などに時間を割くことで、ストレスを軽減するようにしてください。

計画的に取り組む

家庭内別居になった場合、注意すべき点として計画的に取り組むことが挙げられます。仕事での業務の滞りを避けるためには、日々のタスクや目標を明確にし、時間管理を徹底することがいつも以上に必要です。先々間のスケジュールも把握して、先手で仕事を進めてください。また、夫婦仲を改善することが根本的な解決策であるため、このための計画も同様に重要です。

まとめ

今回は、自営業を営んでいて、家庭内別居になった場合の対応を中心に解説してきました。業務が滞ってしまうと、事業の存続にも関わります。また、夫婦仲を改善する事が何より根本的な解決策になるので、この点を軸に行動をとってください。その他、夫婦仲を改善するための具体策は専用ニュースレターで公開しています。

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