何か物事に失敗したらいつも「あなたのせいで失敗した」などのように責任転嫁されていませんか?このように責任を押しつけられてしまうと、妻としては理不尽な思いをしてしまうものです。

そもそも、このような責任転嫁する癖がある夫に対してどのように対応すれば良いのか。ここでは、相手の心理や妻がとるべき対応などについて詳しくお伝えします。

責任転嫁する夫とは?

責任転嫁する夫とは、自分が失敗や間違いを犯しても、その責任を認めず、配偶者や他人のせいにしてしまう男性のことです。責任転嫁は、自分を守りたいという気持ちからそうしがちですが、夫婦関係などにおいては有害になることが多いです。具体的な行動例としては、夫が失敗した際に「このミスは妻のせいだ」のように周囲の人に伝えたり、妻に対して直接責めるような発言をすることがあります。このように責任を押しつけられた妻や周囲の人は夫に対してコミュニケーションの問題、信頼の喪失などを感じてしまいます。
責任をとらない夫

責任転嫁する夫の問題点

ここでは、責任転嫁する夫がとる行動によって、どのような問題が生じるのかについて解説します。

問題点についての図解

補足解説

責任転嫁とは期、本当は自分のせいなのに、それを他人にせいにしてしまうことです。夫婦関係においても、様々な問題点を引き起こします。例えば、信頼を損なってしまうことやコミュニケーションの悪化などが該当します。このような場合には、冷静に話し合ったり、自分の気持ちを率直に伝えるなどのことが必要です。
参考:10 Ways Blame-shifting in Relationship Harms It

妻の不満が蓄積

責任転嫁する夫によって責任を押しつけられた妻は、その不満が蓄積するという問題が生じます。責任を不当に押しつけられるため、妻としては自分が不当に非難され、理不尽な思いをする事になります。結果として、妻の自尊心を損なうことになったり、夫に対しての不信感を感じるようになります。こういったことが繰り返されると、感情的な疲弊やストレスを引き起こす原因となります。

夫婦関係の後退

夫婦関係の悪化も、責任転嫁する夫が原因であることがあります。夫が問題や失敗に対する責任を妻に押し付けることが常態化し、これにより妻は理不尽に感じてしまいます。こういった状態が繰り返されると、次第に妻は夫に対しての不信感や、「関わらない方が良い」などのような気持ちが湧いてきます。結果として、コミュニケーションの断絶、感情的な疎外感などが高まり、夫婦関係はさらに悪化してきます。

共同作業が困難

夫婦が共同作業を行うことが困難になるという問題が生じやすいです。何かを一緒に行っても、失敗や問題が発生した際に、夫がその責任を妻に転嫁してくるからです。妻としては「また何か一緒にやっても、私のせいにされるのではないか」という恐怖心や不安が大きくて、何かを一緒にやろという気持ちが削がれてしまいます。結果として、妻は共同作業を避けます。これは夫婦としての協力関係やチームワークの精神を損ねることになります。

夫が責任転嫁してしまう心理

そもそも責任転嫁をしてくる夫には、どのような心理があるのでしょうか?ここでは、その代表的なものを取りあげ解説します。

心理についての図解

自己防衛

責任転嫁をする夫の心理としては、多くの場合、自己防衛の心理が働いています。夫が失敗や間違いに直面した際、自己の欠点や弱点を認めることが困難に感じり、それに直面することを避けるために他人に責任を転嫁するということです。このような自己防衛には、自分の事を守りたい、自分が傷つきたくないという気持ちもあります。

自尊心が低い

自尊心が弱い傾向にあります。自尊心が低いというのは、自分に対して肯定的な評価や信頼を持てず、自己の価値や能力に対して常に疑問を抱いている状態を指します。夫がこのような状態にあると、自分のしてしまった失敗に直面することは、さらに自己価値の低下を招くため、それが怖くて責任転嫁します。例えば、常に自尊心がなく、自分に自信がないにもかかわらず、次に起きた間違いを「自分のせいだ」と思えば、本人は周囲が思っている以上に落ち込んでしまいます。本人もそれを自覚しているので、自分の責任ではないと伝え、妻などに責任転嫁します。

プライドが高い

先ほどとは正反対に、プライドが高い場合もあります。自分自身に対して過剰な自信を持っているため、自己中心的な見方をし、自分の成功は自分の能力や努力の結果であると考える一方で、失敗や問題は常に外部の要因、つまり他人のせいにする傾向があります。自己の非を認めることを避け、常に自己のイメージを高く保とうとするために責任転嫁がおこります。

夫が責任転嫁してきた場合の対応

ここでは、責任転嫁してくる夫に対しての対応方法をお伝えします。置かれている状況によって具体的なアプローチは変わってきますが、とれることから行動に移していきます。

本人の言い分を聴く

夫が責任転嫁してくる場合、まずはその言い分を聴くことが1つのポイントです。相手の弱さや未熟さを認め「まずは一旦、言い分を聴こう」と思って話を聴きます。相手の考えや気持ちを聴くことで、夫は自分の意見や気持ちが尊重されていると感じ、少しずつ気持ちが落ち着いてくる可能性があります。批判もされず、話を聴いてもらうと、本人が「過剰に言い訳をしたり、周囲の人の責任にしなくても良いか」と思えて、責任転嫁を自分で軌道修正することもできる可能性があります。
話を聞くイメージ

責任の範囲を明確にする

何か物事を始める際に、相手の責任範囲を明確にしてから始めます。例えば、物事がうまくいかなかった場合、その責任が夫にあるということを伝えたり、夫婦2人で関わることであれば、どちらがとのことに対して責任を持っているか?ということを明確にしておきます。このような事前の取り決めができていると、仮に物事が失敗に終わっても、夫が責任転嫁してくる可能性が低くなります。

事実関係を確認

事実関係を確認することで、感情や個人的な解釈から離れ、客観的な立場から状況を評価することができます。例えば「この物事は誰か決定したのか」「だれが関わったのか」「何をしたのか」といったことを明確にすることで、非難や責任転嫁のような事を避けられることがあります。

体験談『他人のせいにする旦那』

ここでは、夫婦やりなおし相談室のスタッフ福井の体験談を紹介します。ご参考になれば幸いです。

他責にする夫に不満

私たち夫婦の関係は、いつも旦那が何か問題を起こしても、他人や私のせいにすることが頻繁でした。例えば、子供が友達と上手くいかず学校の先生に迷惑をかけたときも私のせいですし、旦那が仕事で失敗しても私のせいです。このように一事が万事、いつも、妻である私に責任を押し付けてくるので不満が募っていました。当時、私はもう耐えられなくなり、夫婦やりなおし相談室に相談することにしました。
不満に思う妻

事実の確認をする

相談室では、確かに責任を押し付けられると腹が立つけれども、落ち着いて物事の経緯を旦那と一緒に確認することが重要だとアドバイスを受けました。確かに、事実関係をきちんと本人と一緒にすることが重要かも知れないと思い、私はそのアドバイスに従うことにしはたのです。

妻のせいにするのをやめた旦那

その後、旦那が親戚づきあいの際に恥をかいたという出来事がありました。実際は大したことはないのですが、本人はそれで傷ついたというのです。そして、それが私の責任だとも。私は一瞬「なんて理不尽なだ」と思いましたが、ここは教わったことを試すチャンスだと思い直し、私は冷静になって、2人でその経緯を確認しました。すると、旦那は自分が悪いことを言葉では認めなかったものの、私のせいにすることはやめました。

変化が起こる

このときの経験を通じて、旦那が他人のせいにする性質が少しずつ変化してきたと思います。その後も何度もこのようなことがありましたが、その度に「事実を確認してみよう」と心の中で私が思い、実際にそれを行動に移していったのです。旦那の他人のせいにするというところはまだ完全に解決したわけではありませんが、それでも旦那がそのようにする発言は大幅に減ったと思います。

まとめ

今回は責任転嫁してくる夫について、その心理や問題点、そして妻がとるべき対応などお伝えしてきました。その他、夫婦関係を改善するための方法は専用ニュースレターで公開しています。下記のフォームよりご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『責任転嫁する夫』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

子供のことで夫が責任を押しつける

【Question】
最近、子供の受験失敗を巡って夫と問題が生じています。子供が受験に失敗したことについて、夫がすべて私のせいにしています。夫は、もし私がもっと子供の勉強をサポートしていれば結果が違ったのではないかと言います。

しかし、実際には夫も子供の受験勉強には大きく関わっていましたし、私自身もできる限りのサポートをしてきたつもりです。受験失敗の責任を私だけに押し付けるのは理不尽に思います。本来は夫婦どちらのせいでもなく、さまざまな要因が絡んでいると思うのですが、夫にはそのことが理解できていないようです。どうすれば分かってもらえるでしょうか。

【Answer】
ご相談いただきありがとうございます。まず、夫の言い分を聴くことから始めるのはどうでしょうか?夫がなぜそのように感じるのか、不安や心配を理解することが大切です。受験失敗に対する動揺を落ち着かせ、その上で客観的に状況を見直すことができるかもしれません。もし動揺が収まれば責任転嫁せず、責任転嫁を止めるきっかけになることもあります。
それでも夫が責任転嫁を続ける場合、事実関係の確認に移ることをお勧めします。受験に至るまでの過程を一緒に振り返り、具体的にどのようなサポートを行ったか、夫婦でどのような役割分担をしていたかを明確にしてみてください。

あなたのせいが口癖

【Question】
夫が常に「あなたのせい」と言ってきます。家庭で起こる小さな問題も大きな事も、ほとんどすべてが私の責任であるかのように夫から指摘されます。例えば、子供が学校で問題を起こした時もそうでしたし、常に私に原因があると言われてしまいます。実際には「違うのに」と思ってしまいます。夫がこういう度に私の自信が失われ、ストレスを感じます。次第に私は夫と話をしたくなくなっています。夫のこの「あなたのせい」という言葉の使用をやめさせる方法やできる事はありますでしょうか?

【Answer】
問題についてご相談いただき、ありがとうございます。既に試したのかも知れませんが、まずは夫にその事を率直に指摘するようにしてみてください。静かな時間を選び、夫に対してこの言葉を聴いて自分がどう感じているかを率直に伝えることが重要です。もし、それでも改善がされない場合は、話し合いなどの機会を持つことも重要です。

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