スマホばかりの夫

あなたのパートナーは、スマートフォンの使用時間が長くなり、昼夜逆転の生活を送ったり、精神的に依存してしまいスマホが手元にないとイライラするような状態になっていませんか?

スマートフォンばかりになると、夫婦間のコミュニケーションが途絶え、関係交代の要因になります。その具体的な兆候としては次のようなものがあります。

  • 風呂にもトイレにもスマホを持ち込む
  • 食事中もスマホを見る
  • 起床するとスマホのチェックが最初の行動
  • 自宅内を歩きスマホしている
  • 声をかけてもスマホしか見ていない

夫婦のどちらかがスマホばかりに時間をとってしまうと、夫婦関係に悪影響が生じてしまいますよね。そこで今回は、スマホが原因で会話がなくなってしまった場合の対策について詳しくお伝えします。

ご相談者様ご相談者様

うちの夫もたいてい休日は一日中、ゴロゴロしてスマホをいじっています。夫婦間の会話も減ってきてますね。

スマホばかりになることで生じる家庭内の問題

夫婦のどちらかがスマホに夢中になってしまうと、家庭内に様々な問題が生じます。その一例をここでは紹介します。
スマホによる悪影響

心理学的解説

夫婦で会話をしていても、相手がスマートフォンに夢中になっていたら、話し手は「自分よりもスマホの相手の方が大事なのだ」ということメッセージを受け取ってしまいます。そして、それは夫婦関係に大きな問題を起こすことにつながります。近年、夫婦やりなおし相談室でも、相手がスマホに夢中で夫婦関係に悪影響を及ぼしているという相談も増えています。
参考:How Your Smartphone Might Sabotage Your Relationship

1.夫婦間の会話が減る

スマホばかり夢中になってしまうことで、最初に訪れる問題の1つは夫婦間での会話が減るというものです。場合によっては食事中もずっとスマホをしているということもあるので、会話ができる時間がありません。

スマホをやめるように伝えても、返事だけで一向にやめる様子がなく次第に、相手が不満をため込むようになります。

2.子供が真似する

教育上の問題も大きいです。例えば、食事中に夫がスマホをしていて、それが日常化すれば子供もいずれそれをまねするようになっても不思議ではありません。「お父さんがそうしているのに、どうして自分はスマホをいじっては駄目なのか」と言われれば、親として何とも説明ができないです。

3.家族への無関心

スマホでSNSやゲームに夢中になることで、家族のことに対して注意を向ける時間は減っていきます。次第に、スマホの世界が現実の世界を侵食し、家族から孤立していきます。そうなってくると、家族に対ししての無関心という状況を招きます。

4.育児や家事の負担が偏る

夫がスマホばかりしていると、妻への育児・家事負担が偏ってしまうということかあります。妻は一方的に自分ばかり忙しく動き回らないといけないので、夫に対して怒りを抱えてしまうことになります。こういったことが原因で、夫婦仲が後退したり離婚も大に発展するなどのことも起こりえます。

夫のスマホをやめさせるための対策

夫婦のどちらかがスマホばかりの生活になってしまった場合、夫婦関係を大きく後退させる要因になります。そこで、なんとかやめさせ、会話を取り戻したいところです。

もちろん、深刻な場合は依存症の専門家に助け求めて進めていくことが望ましいです。ただ、状況がまだそこまで深刻化していないのであれば、夫婦間でできることもあると思います。

1.ルールを決める

率直に夫に対してスマホばかりに時間がとられていることを伝え、ルールを決めてスマホを使用するようにして欲しいということを話していきましょう。できれば、スマホを使う「時間と場所」を決めるようにし、それ以外のところでは使用しないということを促していきましょう。

2.スマホに代わるものを用意

「スマホをしたい」という相手の気持ちを制限するということになると、当然、相手は欲求不満を感じてしまいます。単純に言えばスマホをしないことでストレスが溜まります。

欲求不満についての図解
このように我慢ばかりというのは長続きしませんので、スマホに代わるもので、夫婦で楽しめる行動を増やしていきましょう。スポーツでも、音楽でも、スマホよりは健康的なことで、一緒に取り組める物を探してみてください。これは、夫婦のどちらか一方が相手に押しつけるものではなく、一緒に決めると言うことも大切です。

3.ペナルティを課す

スマホに依存している状態から脱するというのは、やってみると分かりますが、なかなか簡単ではありません。時には決めたルールを破られると言うこともあると思います。

このような場合は、ある程度、ペナルティを課すということを進めても良いと思います。もちろん、このペナルティについては、事前にルールを決める際に相手と合意した上で進めていきましょう。例えば「スマホの使用方法を守らない場合は、3日間の使用停止にする」などのことです。

「罰を与えるようなことは効果がないのでは?」と思ってしまいますが、オークランド大学のOverall博士らは、必ずしもそうではないということを伝えています。


出典:Overall et al. (2009)

博士らは相手を変えるための方法として「罰する」といった方法と、「合理的な説明をする」、「ユーモアを交えて説得する」などの方法を比較したところ、12ヶ月後には、「罰する」などの方法をとったほうが相手の行動が変化しているということが分かりました。

もちろん、やり過ぎはよくありませんので、最初のルール設定の時点でペナルティについてもきちんと説明をした上で進めてみてください。

スマホばかりの夫に、妻からの声のかけ方

ここでは、具体的にどう夫に対して声をかければ良いのかということについてお伝えします。いわば、問題解決に向けての最初の一歩にあたる行動です。いくつかパターンがあるため、使えそうなフレーズを使ってみてください。

1.事実を伝える

もっとも議論になりにくい方法の1つは、相手にスマホをどれくらいの時間使用しているのかという事実から伝えるというものです。例えば「最近、1日の中で夕食前と後、そしてそこから就寝までずっとスマホをいじっていると思うんだけれど」のように話しを進めていきます。

2.実害を伝える

このフレーズを伝えるかどうかはケースバイケースですが、夫が自分のスマホによって周囲にどういった迷惑をかけているのかということが自覚出来ていない様子であれば、実害を伝えることがあります。例えば「長時間スマホをすることによって、子供達への対応が私1人担ってしまって大変なんだけど」という具合です。

3.自分の気持ちを伝える

これは実は2と似ています。2については現実に起こっていることを伝え、3は自分が内面でどう相手の行動を捉えているのかを伝えます。例えば「私の家事の負担ばかり多くなってしまい、最近は凄く気持ち的に不快になるんだけれど」という具合です。現実に起こっている被害についてスポットライトを当てて相手に伝えるのか、自分の内面で生じた不満について伝えるかということになります。

4.改善策を伝える

相手にどう行動を変えて欲しいのかを伝えます。「スマホの時間を短縮して欲しい」と伝えることあれば、そこには触れず、「子供をお風呂に入れることだけは自分の担当だと思ってやって欲しい」などのように伝えるなどのことも考えられます。

夫がスマホばかりになっている時の注意点

ここでは、夫がスマホばかりになっているときの注意点についてお伝えします。

反発が大きいときも

夫が依存症的にスマホばかりになっている時は、それをやめさせようとこちらが働きかければ、大きな反発になって返ってくるときもあります。それでも無理に夫のスマホをやめさせようとすれば、夫婦関係を大きく後退させてしまうこともあります。強引にやめさせようとするのではなく、時には本人の話を聴きながら、やめさせられるように進めてください。

非難しない

夫がスマホばかりしていれば、つい文句を言いたくなります。しかし、批判で相手の行動を変えることはできません。また、批判する事で、相手が家族から孤立してしまったり、離婚問題につながるということもあります。夫のスマホを減らすという問題解決も大切ですが、夫婦関係を壊さないよう進めてください。

まとめ

今回は、相手がスマホばかりいじっていて、夫婦間の会話がないという場合の対処方法についてお伝えしてきました。スマホでゲームばかりしている、SNSばかりしているなど状況はそれぞれですが、状況が軽い内に打てる手を打っていきましょう。

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よくあるご質問

ここでは『夫がスマホばかりで夫婦の会話がない』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

話しかけても「うん」だけの返答

【Question】
夫がスマホばかりしていて、話しかけたとしても夫は「うん」とか「はぁ」とか、聞いているのか聞いていないのかよく分からない返事しかしてくれません。どうすれば良いでしょうか?

【Answer】
正攻法で対処するとすれば、まずは本人と一度、スマホの問題について一緒に話し合うということが必要だと思います。その際に、ルール作りやスマホに代わる時間の使い方などまで話しを進めていきましょう。

もちろん、悪習慣として一度身についたことは、簡単にやめさせることができません。ただ、全く変化がないというわけではありませんので、根気よく対応を続けててきましょう。

用件のメッセージも聞き逃される

【Question】
大事な用件を伝えるのですが、いつもスマホをしていて、しっかり聴いていません。後々「そんなことを聞いていない」ということで問題になることが多々あります。どうすれば良いでしょうか?

【Answer】
本人がスマホはよく見ているということなので、まずはLineなどで重要な用件を伝えるようにしてはどうでしようか。記録が残ることなので、相手も「聞いてない」とは言いにくいと思いますので。もちろん、最終的にはスマホばかりする悪習慣をやめてもらうことが大切ですが、すぐのことにはならないと思うので、当面はそのような対応してみてください。

関連記事

ここで夫婦関係の修復に関して関連記事をご紹介します。併せて読んで頂くことで、より知識を深めていただけます。

スマホをやめるよう意見できない

意見できないことについての記事
夫にスマホをやめて欲しいと思っても、その気持ちを伝えることができないということありませんか。例えば「それを言えば、何倍にもなって批判が返ってくるのではないか?」などの心配があるかもしれません。そのような場合の対応についてお伝えします。

参考ページ:夫に言いたいことが言えない

夫がイライラしている

不機嫌についての記事
スマホを止めると、大なり小なり夫がイライラする可能性があります。そのようなとき、相手の気分に振り回されないようにしたいところ。具体的にどうすれば良いのか?詳細は下記よりどうぞ。

参考ページ:夫の不機嫌やイライラに振り回される?

意見して承諾してもらう

承諾をもらうための記事
夫にスマホをやめるように提案しても、それを拒否されると言うこともあると思います。ではどうすれば、こちらの要望を承諾してくれやすくなるのか。その詳細についてお伝えします。

参考ページ:夫に頼みごとを承諾してもらう方法

スマホを繰り返し確認してしまう

スマホチェックについての記事
夫のスマホチェックを繰り返してしまうと言うことはありませんか?浮気や不倫が心配で、ついそうしてしまうと言うことがあると思います。その場合のやめ方について解説します。

参考ページ:旦那のスマホチェックをやめたい人へのアドバイス