家庭内別居になってしまったけれど、部屋がなくて困っているということはありませんか?別々の部屋で過ごせれば良いのですが、それができない場合、急激にストレスが大きくなってしまいます。そこでここでは、家庭内別居で部屋がないときの対応策や注意点などについて解説します。

家庭内別居で部屋がないとは?

家庭内別居で部屋がないという状況は、夫婦関係が悪化し、実質的に別居状態にあるにもかかわらず、住宅の空間的な制約から、別々の部屋を持つことができない状態を指します。一般的な家庭内別居では、夫婦それぞれが自分のプライバシーを保ちつつ独立した生活を送るものですが、それが叶いません。そのため、様々な負担やストレスが生じることになります。
ストレスを感じているイメージ

部屋がないことのデメリット

ここでは、家庭内別居をしているにもかかわらず、部屋がないことで生じるデメリットを取り上げ解説します。

デメリットについての図解

同じ空間で過ごすストレス

家庭内別居をしている状態にもかかわらず、部屋がなく同じ空間で過ごす必要がある状況は、ストレスの原因となります。このような環境では、夫婦間の緊張が高まり、常に相手の存在を意識しないといけないためリラックスできません。また、無言で過ごすことで、孤立感や疎外感、気まずさが増し、精神的な苦痛を生じさせることになります。

時間が長く感じる

夫婦仲が後退しているにもかかわらず、部屋がないので一緒に過ごさないといけないので、時間が異常に長く感じられることがあります。安心やリラックスできる場所ではなくなり、どう時間を過ごせば良いのか分からなくなってしまいます。一分一秒が長く感じられるため、気持ち的に行きづまりを感じることもあるかもしれません。

外で時間を過ごすことが増える

あまりにも自宅で過ごすことが苦痛に感じられるようになると、夫婦のどちらかが避難所として別記の場所で過ごすようになります。過去の夫婦カウンセリングの中では、漫画喫茶、友達の家、会社などが例として挙げられます。このようになると、外で時間を過ごすことが多いパートナーは、自宅に寝るためだけに帰ってくるなどの状況を招きます。

家庭内別居で部屋がないときの対処法

家庭内別居をしているけれど、部屋がないという場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。考えられる方法について解説します。

対処法についての図解

生活リズムを分ける

根本的な解決策というわけではなく、あくまでも一時的な対処方法としては、生活リズムを分けるというものがあります。例えば妻が朝型の生活をし、夫が夜型の生活をすることで、お互いの生活時間帯をずらします。こうすることで、同じ限られた空間を共有しながらも、お互いが顔をあわせることなく過ごすことができます。この方法は、対処療法的ですが、自分の精神的な負担を減らすことができます。しかし、この方法はあくまでも応急処置であり、根本的な解決策にはならない点に気をつけてください。

完全な別居の提案

中途半端に家庭内別居をするのであれば、思い切って完全な別居にしてしまうという方法もあります。部屋がないことで、家庭内別居が苦痛な状況になっているのなら、それはけっしてプラスになりません。そのため、思い切って完全な別居をして、一時的にでもお互いのストレスを減らすようにします。別居はマイナス面だけでなく、関係修復を目指す場合の冷却期間としてのプラスの意味もあります。そのため、別居できる状況なら、それを検討してみてください。

家庭内別居解消の話し合い

根本的な解決を試みる場合は、家庭内別居解消の話し合いを進めます。夫婦が直接、現在の家庭内別居についてとりあげ、今後どうしていくのかについて話しを進めていきます。一気に夫婦仲を改善できる可能性は低くても、家庭内別居を解消するという話に限定すれば、実現できる可能性があります。

家庭内別居で部屋がないときの注意点

ここでは、部屋がない場合の家庭内別居について注意点を取り上げ解説します。

注意点についての図解

メンタルケア

お互いのメンタルケアが非常に重要です。家庭内別居が続いている場合、日々のストレスや緊張が積み重なりやすく、それが両者の精神的健康に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、過度にストレスを抱え込まないように、定期的な気分転換の時間を設けるようにしてください。趣味や運動、友人との交流などが考えられます。

夫婦仲改善の模索

さまざまな対応をしつつも、家庭内別居で部屋がない状態を長く続けることは、現実的ではありません。通常、大きな精神的負担となるからです。このような場合、現状維持だけを考えるのではなく、夫婦関係の改善をどう進めるのかを模索することが重要です。このように根本的な解決策をとることを諦めず、粘り強く方法を模索するようにしてください。

補足解説

結婚生活にストレスが伴うのであれば、手遅れになる前に対応することも必要です。不満な結婚生活を続けることは、健康状態の悪化などを招くこともあるからです。また、結婚生活を改善するには対話が必要ですが、多くの場合、相手がその話をじっくり聴いていない事も多いです。そのため、話し合いでの解決が困難な場合は、専門家の力を借りることも必要です。
参考:Signs of an Unhealthy Marriage

まとめ

今回は、家庭内別居で部屋がない場合の対処方法についてお伝えしました。本来別々の環境で過ごせれば、まだストレスの負担もそこまで大きくはありませんが、部屋がない場合は非常に息苦しくなります。そのため、できる限り複数の対応をとるようにしてください。その他、具体的なノウハウについては専用ニュースレターで公開しています。下記のフォームよりご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『家庭内別居で部屋がないときの対処法』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

お互いリビングで過ごして気まずい

【Question】
私たちは現在家庭内別居の状態にありますが、家には別々に過ごせる部屋がないため、自宅にいる間大半をリビングで過ごしています。この状況が非常に気まずく、ストレスを感じています。

夫とは話すこともほとんどなく、同じ部屋にいるだけで緊張感があります。リビングは共有スペースであるため、どちらかが退去するわけにもいきません。このような状況下で、お互いがこの気まずさを少しでも軽減するための対処法はあるでしょうか?

【Answer】
家庭内別居は、多くのストレスと緊張を伴います。特に、別々の部屋で過ごすことができないので、しんどいものがありますよね。

このようにしんどい環境は、一刻も早く解決したいところです。根本的な解決策としては、家庭内別居を解消するためのルールを設定できないか検討してみてください。例えば「何度から何時までは妻がリビングを使う。それ以外の時間は夫が使う」などのようにです。おかれている環境によって、適切なルールは異なりますが、工夫することで実現可能かもしれません。

それも難しい場合は、本格的に部居を開始するか、家庭内別居解消に向けて取り組むのかなどの対応を検討しましょう。どちらにしても今の環境をずっと続けていくことは現実的に厳しいものと思います。

家に帰らなくなった

【Question】
前から家庭内別居をしていたのですが、最近になって夫が徐々に家に帰るのを避けるようになりました。ほぼ自宅には寝に帰ってきているようなものです。

夫と顔をあわせることがなくなり、コミュニケーションも難しくなっており、関係を修復するための方法を見つけるのが困難です。どうすれば夫との関係を改善したり、家庭内別居の状況を解決できるでしょうか?

【Answer】
家庭内別居の状態が続き、夫が家に帰ることを避けるようになったとのこと。確かにいろいろ心配ですよね。

ただ、このままの状態が続くと、離婚問題に発展する可能性がありますので、早めに対処することが重要です。夫と話し合いをすることも検討してみてください。夫の今の気持ちや考えを聴くことが第一歩です。これは容易なことではありませんが、お互いの感情をオープンにし、誠実に話し合うことが、関係を修復するための鍵となります。夫が家に帰らなくなった理由、感じている不満やストレスなどを理解することで、問題の根本的な原因を把握し、解決策を見つける手がかりになります。

補足解説

夫が家に帰ってこないことの理由として、本人がただ1人の時間を必要としていたからということもありえます。例えば、夫が自分のための時間をこれまでとってこなかったり、自分のニーズや欲求を無視して時間を過ごしていたので、その不満からに帰らなくなるなどのことです。このような場合、自宅に戻ってくるよう促すだけでは十分ではないかもしれません。どちらにしても、まずは夫に連絡を取るようにしてみてください。その際は極力電話を使うことを考えましょう。Lineやメールなどのテキストでは、ニュアンスなどが正しく伝わらないためです。
参考:What to do When Your Husband Doesn’t Come Home

マンションで部屋がない

【Question】
夫とマンションで家庭内別居をしています。狭いマンションのため別の部屋に引きこもるわけにもいかず、結果として夫とリビングで共に時間を過ごすことになっています。この状況が非常にしんどく、ストレスがたまる一方です。

いずれ夫婦関係を改善する必要はあると思いますが、今は自分の安息を優先したいです。夫婦問題に立ち向かっていくだけのエネルギーがありません。このような状況で、どのようにすれば良いでしょうか。

【Answer】
ご相談いただきありがとうございます。まず最も重要なのは、ご自身の精神的健康を優先することです。現在の状況では、夫婦問題に直面するエネルギーがないとのことで、自己ケアを最優先に考え、自分自身の安息を確保ていきましょう。

どうしても夫とリビングで時間を共有しなければならない場合は、いくらかでも自分の意識を夫から別のことに向けるために、本を読むなど、一人で集中してできる活動をあらかじめ決めておくことが有効です。これにより、物理的な距離は近くとも、精神的な距離を保つことができます。

また、リビングで一緒に過ごす必要がない場合は、可能な限りその場を離れることも大切です。たとえば、散歩に出かける、近くのカフェで読書をする、友人と外で会うなど、外出を通じてリフレッシュする時間を設けるようにしてみてください。

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