離婚回避カウンセリングとは?
離婚回避カウンセリングというのは、離婚危機にある夫婦がその状態を脱することを主な目的としたものです。例えば下記のような相談に対応することが多くなります。
- 夫から離婚だといわれる
- 連日、メール/Lineなどで急かされている
- 自ら離婚を言うような状況に追い込まれる
主には上記の様に離婚危機が高い状態を脱するためのカウンセリングを行っていきます。
そこで今回は離婚回避カウンセリングを受ける上での活用方法や注意点について解説します。
私も連日、離婚のことを言われるので頭が痛いです。カウンセラーに相談したいと思っていますが、どういう点に気を付けておけば良いでしょうか?
離婚回避カウンセリングでよく受ける相談
一般的な夫婦相談は「会話が出来るようになりたい」「どのようにスキンシップを増やせば良いですか」などの相談も多いですが、離婚回避カウンセリングはもっと離婚に直結したことが多くなります。
そこで、まずは離婚回避カウンセリングでよく受ける相談について整理しておきます。
1.連日離婚要求がある
離婚回避カウンセリングの中でも、非常に多いのがこの連日離婚を求められるというものです。顔を合せる度に言われると言うこともあるのですが、たいていはメール/Lineなどを通して、このように要求されます。
修復したい人にとっては、非常に憂鬱なことの1つでもあります。
2.無視される
無視されるというのも良くある相談の1つです。相手が無視をすることで、こちらから離婚と言わせたいなどの意図があることもあります。
ただ、ここで無理に会話を求めても、結局「離婚したい」としか言われなかったりもします。
3.話し合いが成立しない
折角、離婚以外の選択肢を考えてもらうために話し合いに臨んでも相手と、うまく会話ができないということがあります。例えば、結論ばかりをぶつけてきたり、こちらの意見に耳を傾けなかったりします。
このような状態が続くと、話し合いをしようとすればするほど夫婦関係が後退するなどということもあります。
また、話し合いを強く拒まれると言うこともあります。「話し合いをしたい」と言われても「話すことはない」という感じで、それ以上前進できません。
4.離婚用紙を渡される
相手が一方的に離婚を進めてくるという相談もよくあることの1つです。その場合、自分の署名などを済ませた離婚用紙を渡されることもあります。
このようなことがあると、非常にショックも大きいものです。ある日、机の上に置かれていたということもあれば、話し合いなどをした時に、直接相手から渡されるなどのこともあります。
離婚回避カウンセリングを受ける重要性
離婚に突き進む前にそれを回避するためのカウンセリングを受けることは重要です。そこで、ここでは、その重要な理由を取り上げ解説します。
離婚を回避して、夫婦関係が修復できないかを考える際、カウンセリングが役立ちます。カウンセリングを受けることによって「本当に離婚をする必要があるのか確認できる」「相手と話し、理解するための機会が得られる」「子供のよりよい未来を確保できる」などの利点があります。
参考:5 Benefits and Reasons of Marriage Counseling Before Divorce – marriage.com
新しい視点の獲得
夫婦2人で話をしていると、どうしても視野に限界が生じてしまい、会話が堂々巡りになってしまうということがあります。しかし、第三者のカウンセラーを交えて話をする事で、新しい視点出物ごとを見ることができる可能性があります。そうすると、必ずしも離婚するということが正しいわけではないと実感できることがあります。
コミュニケーションの改善
どうしても当事者同士で話しをしていると、言い合いになったり、相手を非難する言葉が増えていきます。しかし、第三者のカウンセラーがそこに介入することで、そういった発言を抑制することができます。結果としてコミュニケーションが潤滑になることが多々あります。
感情の理解が進む
「夫はきっとこのように感じているに違いない」と思ってしまいがちですが、カウンセラーを介することによって「実は別の気持ちを持っていたんだ」と気づくことができます。このように、相手の気持ちや感情帯しての理解が進むことが多くなります。
離婚回避カウンセリングを活かすには?
離婚回避カウンセリングを実際に活かすには、いくつかの重要なポイントがあります。特に、他のカウセリングとは違ってスピードが求められるというのが大きな特徴の1つです。その点についてお伝えします。
1.次にとるべき行動を確認
離婚危機が迫っているため、しっかり「次に何をすべきか?」ということを確認するようにしていきましょう。あれこれ自分でどうしようかな?と考えつつ進めると言うことも大切なのですが、緊急時はやはり極力、カウンセラーの話を聴いた上で問題がないと判断したら、次々と行動に移してもらった方が良いと思います。
2.リソースを整理
離婚危機が迫っているというとき、全く新しい事をするというのは、時間も手間もかかってしまいます。そこで、極力、今既にある「離婚回避に役立つもの(リソース)」に注目していきましょう。既にあるものを活かした方が、スピーディに対応出来ることが多くなります。
離婚回避カウンセリングの注意点
離婚回避カウンセリングは、スピードが求められますが、同時に慎重さも求められるというと側面があります。どちらが欠けても上手くいきません。対処が早いだけで逆効果になるだけのこともありますし、逆に慎重過ぎて、タイミングを逃すと言うこともあります。
この両方のバランスの上に成り立っています。では、離婚回避カウンセリングの注意点について解説します。
1.離婚リスクが高すぎないか
いくら「良さそうな方法」に思えても、それをすることで結果として自分の信頼を失ったり、離婚リスクを高めてしまうと言うこともあり得ます。
緊急で焦ってしまう部分もあるとは思いますが、ここは冷静な判断が求められます。
2.相手の欠点や弱点に依存してないか?
相手の問題点や弱点を取り上げて、責めて、結果として離婚を回避しようという方法はどれも上手くいきません。
相手が悪い行動をとってている証拠を掴んで、それを突きつければ離婚回避できるだろうという対処方法は、ただただ、夫婦問題を悪化させるだけになります。
「あなたが悪い」「いいや、そちらこそ問題だ」ということの言い合いをすることは離婚回避につながらないので注意してください。
まとめ
今回は「離婚回避カウンセリング」についてのポイントや注意点をお伝えしてきました。緊急で対処する必要があるため、焦りもあるとは思いますが、適切な助言を得て、この危機を回避できるように進めていきましょう。
また、離婚回避についての具体的なノウハウや、メールで一度相談してみたいという場合、下記のフォームよりご登録下さい。日刊で『夫婦関係修復ニュスーレター』を今なら無料購読できる上、メールでご相談して頂く事もできます。
よくあるご質問
ここでは『離婚回避カウンセリング!活用方法や注意点について解説』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。
1人で参加するのは意味があるか?
【Question】
カウンセリングを受けたいと思っているのですが、夫がんかしてくれません。このような場合1人で参加しても良いのでしょうか。
【Answer】
それは全く問題ありません。2人で参加すれば、それも理想的ですが必ずしもみんながそうできるわけではありません。相手が「離婚一択で、もう話す余地はない」などまような考えているとカウンセリングを2人で受けることは難しいです。そのため、その場合は、1人で始めることが大切です。そして、カウンセリングで得たことを踏まえて自宅で行動をするようにしてみてください。それでも、十分回復できる見込みはあります。
カップルセラピーやカウンセリングなどで、一人で参加することにも意味はあります。なぜなら、新しい行動や自分の感情、態度などが変わっていけば、それは夫婦関係に影響を与えることが大いにあるからです。このように、夫婦2人で参加できないとしても、セラピーやカウンセリングに単独参加することは、重要なアクションです。
参考:Why Going to Couples Therapy by Yourself Can Still Help
離婚回避カウンセリングの期間は?
【Question】
離婚回避のためのカウンセリングを受けたいと思っています。どれくらいの期間を想定しておけば良いでしょうか。もちろん、かかる期間は人によって異なると思いますし、一概に言えないとは思うのですが。
【Answer】
おっしゃる通り、どれくらいの期間がかかると言うことは一概に言えません。ただ、American Association for Marriage and Family Therapyが報告しているところによると、65.6%近くが20セッション以内に、87.9%が50セッション以内に終了していると言われています。平均すると12セッションと言うことなので、それくらいを想定しておけば良いのかなとは思います。
参考ページ:About Marriage and Family Therapists
関連記事
離婚を回避するためには、スピードも大切ですが、正確さも求められます。不適切な対処をしてしまうと離婚リスクを高めるだけになるので注意して進めていきましょう。また、離婚回避について関連記事をご紹介します。併せて読んで頂くことで、知識を深めて頂くことが出来ます。
離婚回避できた人が取り組んだこと
離婚回避を出来た人が実際にどのような事に取り組んだのか?とても気になることだと思いますので、詳しくは下記の記事をご確認ください。
参考ページ:離婚を回避できた人が取り組んだこと
NGな行動
離婚を回避するためにやってはいけない行動というものもあります。この点には注意して慎重に進めていきましょう。詳細は下記よりどうぞ。
参考ページ:離婚回避のためにやってはいけないこと
手紙の書き方
離婚を回避するために手紙を書きたいと言うこともあると思います。その場合、どう書くのが適切なのでしょうか?詳細は下記よりどうぞ。
参考ページ:離婚を回避するための手紙
どうやって離婚を回避する?
離婚を回避する方法を一通り把握しておきたい。全体像を知っておきたいという場合、下記の記事がお役に立ちます。詳細は下記よりどうぞ。
参考ページ:離婚を回避する方法について解説
話し合い
心理学的に正しい話し合い方法を紹介。離婚回避に向けて話し合いをしないといけないという場面も多いと思いますので、参考にして下さい。