別居後、相手が独身生活のようなその生活を楽しむということはありませんか?このような場合、本当に同居に戻すことができるのだろうかと心配になります。

そこで、今回は相手が別居を楽しんでいるような状態になっているとき、どう対応するのかということについてお伝えします。

ご相談者様ご相談者様

私も夫の様子からして、いつ同居に戻せるのかと心配になります。

別居が楽しい状態の問題点

自分は別居を解消したいのに相手が別居を楽しんでいるという場合、いくつか問題点が出てきます。ここではその点を解説します。

問題点についての図解

1.別居の長期化

相手が別居生活を楽しんでいるという場合、どうしても同居に戻すという話しが遅れがちになってしまいますす。場合によっては相手が「もうこのまま別居を続けたので良いのではないか」などのように伝えてくることもあります。

2.心理的距離が遠くなる

相手が自分の楽しみを優先してしまうため、心理的距離を縮めていく機会がとれません。一緒に過ごせる時間が減るということです。

3.別居解消の話し合いが進まない

相手は今の別居生活を楽しんでいるという背景があるので、別居解消の話をしたいと伝えても、なかなか話し合いの機会が持てません。話し合いができたとしても、いろいろな理由を付けられて同居になかなか同意してくれない状況に。もちろん「別居生活が楽しいので」などのようにはあまりいわれませんが代わりに「このままの方が良いのではないか」といわれたり、こじつけのようような理由を付けられるということもあります。

別居を楽しむ相手の心理状態

別居生活は、ある意味独身生活に近いものがあります。そのため、時にこの生活を本人が気に入ってしまいダラダラと別居生活を続けて、同居に戻したくないという気持ちが生じます。

仮に夫婦関係が前進しているのに、それでも同居に戻していない場合これは心理学でいう熱い認知の状態になっている可能性があります。本人の考えが「もっとこの楽な生活を続けたい」という感情に大きく影響を受け同居に戻さないという判断をしています。

心理学的解説

熱い認知というのは感情的な支配を受けた意思決定のことです。例えば、弁護士が依頼人に惹かれて証拠を無視するというようなことがあります。逆に「冷たい認知」というのは、論理や批判的分析などを含めた思考の意思決定ということになります。
参考:Hot and Cold Cognition

別居を楽しんでいる相手への対応

このように相手が別居生活を楽しんでいるという場合、どのように対応すれば同居に戻していけるのでしょうか。熱い認知が働いている場合、それを少しずつ冷ます必要があります。こでは熱い認知を冷ますためのとるべき行動を取り上げて解説します。

対策についての図解

1.家族時間をつくる

別居している相手との関係次第ではありますが、家族との関わる時間を少しずつでも増やしていけるよう対応します。家族との関わりが減っていくと、さらに1人時間を優先するという状態が加速するからです。また、家族との時間を作るというのは、一人暮らしで熱い認知になってしまった本人を、現実に引き戻すということにも役立ちます。

またもし「今は夫婦関係として、そのようなことができる状況ではない」という場合は、別のことを考えます。このページ下部にある関連記事などを参考にしてください。

2.同居に意思確認

定期的に同居の意思は確認する必要があります。たとえば「自宅に戻ってくる気持ちはいまどれくらいあるのか?」などのような形で相手に質問していきます。

「聞いたところで、自宅には戻ってきません」と思ってしまうかも知れません。確かにこれだけで「戻ってくる」と返答してくれるのであれば楽なのですが、現実的にはそんなことはあまりないですよね。

ですが、それでもあえて相手に「戻ってくる意思」を確認するようにしてください。そのように尋ねること自体が本人に「自宅に戻ってくることを考えさせる」ということを促せるからです。これも熱い認知の状態を冷ますという事に役立ちます。

3.デメリットの指摘

別居生活を続けることによって、いくらかの問題が生じることがあります。例えば「子供が寂しがる」「生活費が2倍かかる」などのことです。こういったデメリットについて取り上げて話しをするというのは、熱い認知を冷ます際に有効です。

ただし、取り上げ方がまずいとただの批判にしかならないことも多いので注意してください。ここは伝え方がとても重要です。

体験談「別居生活を楽しむ旦那」

ここでは別居後、夫がその生活を楽しんでしまったという体験をお伝えします。ご相談者さんが、ブログを読んでくれている方のために体験談を届けてくれましたので、当方で内容を整理し直させていただき掲載しました。

夫婦喧嘩の繰り返しで別居に

結婚して3年目の主婦です。結婚前は喧嘩をしていても、数日から2-3週間で仲直りできることが多かったです。しかし、結婚後は旦那の暴言も酷くなり喧嘩も数日に1回という頻度で繰り返していました。

夫婦喧嘩の図解
昨年の夏に喧嘩したのをきっかけに、旦那が実家に帰る形で別居が始まりました。私としては、最初は数週間から遅くても1-2ヶ月で戻ってくるかなとは思っていました。ところが、後々義母の話から、旦那の様子があまりにも独身生活を満喫するような姿に次第に不安になっていきました。

義母に様子を尋ねる

別居後、旦那からの連絡があまりなく、こちらから連絡を取っても「スタンプだけ」など簡単な返答しかありませんでした。心配になったので、義母に電話をして様子を尋ねたことがあります。すると「毎日飲みに行き遅い帰宅だし、休日も遊びに行っている様子」とのこと。

別居を楽しむ夫の図
義母からも同居に戻すことを最初は促してくれていたようなのですが、最近は諦めているように思います。夫婦の話題も義理実家ではほとんどされることがなくなったようです。しかし、こちらの自宅では子供はパパがどこに行ったのかということを頻繁に尋ねてくるので「仕事だよ」とは伝えているのですが寂しそうにしているので非常に辛いです。

子供との面会が実現

転機が訪れたのは子供との面会が実現してからです。これも再三夫に頼んでいたのがようやく実現したことです。ですが、幸い子供には普通に接してくれていました。

子供との面会時間の図
そして、私は面会を続けながらも話し合いの機会をずっとうかがっていました。以前教えてもらった「冷たい認知」と「熱い認知」のことがずっと心にあったので、このことを活用して話し合いをしようと思っていたのです。遊びに夢中になっている夫の気持ちを現実に戻したかったのです。

話し合いをする

最終的に、別居に関する話し合いは2回行いました。1回目は主に夫の話を聴いたのが中心です。最初は同居に戻したくないという理由を嫌問いほど聴かされました。私の家事の至らなさやすぐに機嫌を損ねてしまうことなど聞かされ腹も立ったのですが、以前「最初はどうしてもそのような話しが多い」と教えてもらっていたので何とか我慢して話しを聴くことができたのです。

話し合いの図解
2回目は「冷たい認知」と「熱い認知」のことを踏まえて、私から現実的なことをどんどん話していきました。その話し合いの中では同居に戻すことに同意はしてくれなかったのですが、1かげつちょっと経過してから夫が同居に戻すことを話してきたのです。恐らく話し合いが終わった後、私から伝えたことを考えてくれたのだと思います。

まだ同居に戻ってからも夫婦関係が十分良くなったわけではないですが、同居に戻ったことによって私の気持ちも大分、落ち着きこれからまた一歩ずつ関係を縮めていきたいと思っています。

別居を楽しむ相手への注意点

別居を楽しんでいるように見える相手に対して注意すべき事もいくつかあるので確認してください。

お説教にならないようにする

相手が別居生活を楽しんでいるだけのように見えてしまうとき、どうしてもお説教をするということをしてしまいがちです。しかし、そうなってしまうと「自宅に帰ることは苦痛」ということを相手が感じてしまい、益々別居を続けるという選択をしてしまいがちです。

第三者に悪口をいわないようにする

こちらは大変な思いをしているのに、相手が別居生活を楽しんでいるというようなときは、つい誰かに愚痴を言ってしまいがちです。しかし、あまり身内や友人などにそのことは話さないように注意しておきましょう。相手の耳に入ってしまうということがあれば、自分の信頼を失ってしまうことになるからです。

まとめ

今回は、別居後、相手がその生活を楽しんでいることについて解説してきました。対応手順はあくまでもケースバイケースですが、今回の記事を参考にしてください。

また「冷たい認知」や「熱い認知」についての詳細は下記のニュースレターに記載しました。もし夫婦関係を修復したいとお考えなら今のうちに無料登録しておいてください。

よくあるご質問

ここでは『別居が楽しいという相手にどう対応する?問題点や事例を踏まえて解説』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

別居を楽しんでいる夫に怒り

【Question】
夫が別居生活を満喫しており、一向に帰ってくる様子がありません。自分は1人で子供の世話をしなければならず、怒りを感じます。この状態を少しでも相手に分からせたいと思っています。どうすれば良いでしょうか。

【Answer】
自分1人の生活をただ楽しんでいるだけのように見えると腹立たしく感じてしまいますよね。お子さんがいるのであれば、率直に子供のことでは一緒に協力して対応したいということを伝えてみてはどうでしょうか。ご主人が親であることはこの先もずっと変わらないので、きちんと関わる機会をとって欲しいということを伝えても良いと思います。それで何か反発があったりするということもあると思いますが、その場合はまたそのとき対応を検討することになると思います。

お金を使い放題で楽しむ夫

【Question】
別居が始まってから夫は実家に戻りました。すると生活費の負担も減り、自由に使えるお金が増えて楽しんでいるようです。このような場合、どう対応すれば良いでしょうか?

【Answer】
婚姻費はきちんと受け取っているのであれば、残りのお金は本人がどう使おうが…という面はあります。究極、そこはコントロールできないです。ですが、あまりにも無駄遣いをしていると言うことであれば、そのことについてご主人と話し合いをして決めていくことも大切です。

補足解説

仮に別居をしていたとしても、家計については一つのチームであることを話し合うことも必要です。別居をしていても、相手の無駄遣いが多いのであれば、どこまでお金を使って良いのかといったことはきちんと話し合い、制限を設けるなどのことを試みてください。ただし、お金の問題解決を急ぐあまり、夫婦関係を大きく損なわないように注意が必要です。
参考:WHY DOES MY SPOUSE SPEND SO MUCH?

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ここで別居解消に関して関連記事をご紹介します。併せて読んで頂くことで、より知識を深めていただけます。

別居解消に効果がある方法

別居解消法の記事
別居解消に効果的な方法を5つ紹介します。基本事項を丁寧に解説しているので、詳細は下記をご確認ください。

参考ページ:別居解消に役立つ5つの方法

タイミングはいつが良い?

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別居解消に向けて具体的な話しをするのにはいつのタイミングが適切?その詳細は下記の記事に記載しています。

参考ページ:別居解消のタイミング。守勢と攻勢

長期間連絡を取らない

連絡についての記事
別居解消を目指すのであれば、長期間連絡を取らないことはリスクが高いです。そのことについて下記の記事に記載しています。

参考ページ:長期間、別居した夫に連絡を取らない危険性

別居解消の心理学

心理学と別居についての記事
心理学を活用して別居解消に向けて進めていく方法を解説。詳細は下記に記載していますので確認してください。

参考ページ:この心理学を使って「別居解消」を実現

解消のきっかけ

解消するキッカケについての記事
一旦、別居になってしまったけれど、それを解消したい!でもどんなキッカケがあるかな?と悩んでいるのであれば下記の記事を参考にしてください。

参考ページ:別居解消のきっかけを掴む方法!一覧や体験談など踏まえて解説