夫婦関係を修復しようと思っても上手くいかない…ということはありませんか?

例えば、夫に好意的に接しても、挨拶をしても、声をかけても頑なな態度をとっていて、全く夫婦関係が前進していかない。むしろ、後退しているのではないかと思える時もあるのではないかと思います。

自分の行動や態度を変えても、夫婦関係が修復出来ていないときには、今日お伝えするこのポイントを確認してみてください。

この記事でわかること
  1. 夫婦関係が修復できなかったり、後退する原因がわかる
  2. どの点に注目して見直せば良いかが判断できる
  3. ラベリングが夫婦関係に及ぼす影響を理解できる

夫婦関係が修復できない原因

夫婦関係を修復しようと思い、さまざまな手を尽くしているのに、うまくいかないということがあります。このように、夫婦関係が修復できない原因というのはどのようなものがあるのでしょうか?ここでは原因を整理したいと思います。

マインドが間違っている

具体的なやり方が良くいないのではなく、マインドが間違っていので夫婦関係が修復できないことがあります。特に夫婦間では、このマインドが相手に伝わるりやすいという特徴があります。

そのため、やり方はおおよそ正しいのだけれど、マインドが間違っているので、結果として逆効果になっていることがあります。
マインドと行動が一致していないイメージ""
参考ページ:夫婦関係を修復するための心構え。どんなマインドで臨めば良いの?

問題が未解決

過去の夫婦間で傷つけ合い、それが未解決のままだと、夫婦関係を修復できない原因になります。なぜなら、過去の傷付いた気持ちが回復しないと不満が積み重なり、ちょっとしたことで怒りや不信感に結びつくからです。

未解決問題が積み重なるイメージ
例えば、夫が以前に妻のことを無視したことがあるとします。その後、夫は無視したことを謝罪しませんでした。すると、妻は夫を信頼しづらくなります。そして、妻は夫に対してちょっとたことで再び不信感を持つようになるなどのことです。

期待の不一致

夫婦双方が相手に異なる期待を持っている場合、夫婦関係の修復が難しい原因になります。理由としては、期待の不一致があると、日々の行動において「そうじゃないのに」と不満を募らせてしまうからです。

例えば、夫が経済的な安定を重視し、長時間労働を選ぶ一方で、妻は家族との時間を重視しているとします。この期待のズレから様々なストレスや不満が生じます。夫は家族との時間は「仕事の足を引っ張っている」と感じますし、妻は「夫が家族を軽視している」のような思いを抱きがちです。

補足解説

夫婦だからといって全ての問題解決ができるなどのように期待しないことも重要です。Love Labの研究では、人間関係におけるおおよそ3分の2の問題は解決されず、このまま残るということが判明しています。結婚相手を選ぶと言うことは同時に、特定の解決できない問題を選ぶということにもなります。完璧を求めすぎないようにしてくださぃ。
参考:The Truth About Expectations in Relationships

ラベリングしている

相手に対して「この人はヘマばかりする人」のようにラベリングしていると、それが夫婦関係修復を妨げる原因になります。自分や他人に対して、自分はこういう人だ、あの人はこういう人だ、という風に1つの特徴的な人物として見なし、実際にそのように変わっていくことをことをラベリング効果と呼んでいます。

ノースウェスタン大学リチャード・ミラー博士は、ラベリング効果に関する次のような実験を行っています。

参考ページ:Attribution Versus Persuasion as a Means for Modifying Behavior

内容を簡略化してお伝えするとこうです。小学校5年生を対象に、担任の先生に子供達への接し方を2週間変えてもらうよう依頼しました。

実験では、生徒がゴミをゴミ箱に入れる率が平均して20%程度のクラスを2つ選びました。そして、1組のクラスの生徒には担任の先生から「みんなとてもきれい好きですね」などのようなフレーズを頻繁に伝え、実際にそのように接するようにしました。
先生が子供たちに接する様子
一方、2組のクラスでは、「どうしてゴミを片付けないといけないのか?」「それはどんな公害につながるのか」「ゴミを片付けることの理由」など、理屈でゴミを片付けることを説得しました。

すると、理屈でゴミをきちんとゴミ箱に入れるように促した2組のクラスでは、20%から45%まで状況が改善しました。しかし、それは実験終了後は効果が下がり、最終的には30%程度まで行動が悪い方向に戻ってしまったのです。

ラベリング効果を活用した1組のクラスでは、20%から80%程度までゴミ箱にゴミを入れるという状態が回復し、さらに、この行動は実験終了後も伸び続け、最終的には86%程度まで改善されたのです。

このように、ラベリングを貼るとそのとおりの行動を相手が取りがちです。夫婦関係でも、相手に悪いラベリングをしてしまうと、表面的な行動を変えても、相手にはその貼ったラベリングのとおりに接してしまうので、夫婦関係が改善しにくいです。

相手の立場に立てていない

関係性を変えていくためには、相手の立場に立つということが重要です。これは言うほど簡単ではありません。どうしても自分に都合の良いように物事を見てしまうからです。

しかし、相手視点で夫婦問題を見直してみることで、ガラリと見えることが異なって、平行線だった夫婦関係が前進していくことが多々あります。

参考ページ:夫婦関係の修復に役立つ「相手の立場に立つ」方法

やり方が間違っている

自分がこれは夫婦関係の修復に役立つハズと思っていても、案外、逆効果であることも多々あります。このような「やり方が違う」という場合、どれだけ努力しても、なかなか成果に結びつきません。

参考ページ:夫婦関係の修復が上手くいかない!それはやり方が間違ってるからかも?

夫婦関係が修復できないときに見直すべきポイント

ここでは、さまざまな方法をとったり、努力をしているにも関わらず夫婦関係の修復が上手くいかないとき、見直すべきポイントを挙げておきます。

オープンなコミュニケーション

夫婦関係が修復できないとき、見直すべきポイントは、お互いに正直な気持ちを伝えているかという点です。オープンな気持ちで会話をすることが大切です。心から思っている気持ちを伝え、2人で共有することで、真の問題点を特定しやすくなり効果的な解決策を見つけることが可能になるからです。
夫婦で会話をしている姿

共有時間の確保

夫婦関係の修復できないとき見直すことの1つは、共有する時間を確保しているかという点です。たとえその期間が短くても非常に重要です。理由としては、共有時間はお互いの感情や考えを共有するための貴重な時間という意味があるからです。これにより、コミュニケーションが促進され、理解が深まります。

ラベルを外す

ラベリングをしてしまっているときは、それを見直すことが重要です。相手に対してラベリングした状態では、どのような言葉も効果もないからです。問題人間と見て接すれば、どんなにあなたの表面的な行動を変えても、相手に伝わるメッセージは「あなたは問題人間だ」というものです。

一方で言葉がそこまで説得力のあるものでなくても、「本来の夫は誠実な人だ」などのようにプラスのラベリングをして、そのようにみて接すれば、相手も実際にそのように変化していやすくなります。言葉を遙かにしのぐ方法は、相手にプラスのラベリングをして、実際にそのように接してみると言う方法です。この方法だと、行動は大きく変わりやすく、かつ効果も継続的ということになります。

体験談『夫婦関係を修復できない原因が分からない』

ここでは、夫婦やりなおし相談室に御相談いただいた方から、ブログ読者さんのために役立てばと言うことで、体験談を送ってもらいました。ぜひ参考にしてください。

夫婦関係は冷え切っている

最近、私たちの夫婦関係は冷え切っていて、何をしてもうまくいかないと感じていました。何度も話し合いを試みましたし、心を込めて手紙を書いてもみました。それでも、関係は改善せず、何が原因なのか全く分かりませんでした。

どうにかしてこの状況を改善したいと思い、私は夫婦やりなおし相談室に相談することにしました。先生はとても親身になって話を聞いてくれました。私たちが抱える問題をチェックリストに基づいて一緒に分析してくれ、どこに問題があるのかがある程度、見通しが立てられるようになりました。

参考ページ:冷めた夫婦とは?注意すべき点や復活できる見込みなど解説

してはいけない行動をとっていた

私はこれまでの行動を振り返ることができました。確かに修復のために良かれと思ってやってきたこともたくさんありましたが、実は逆効果なしてはいけない行動も多かったのです。プラスの行動をいくらとっていても、マイナスの行動が多いと、やはり夫婦関係が悪化していく原因になるようです。

参考ページ:夫婦関係を修復するために「やってはいけないことリスト」とその理由

とるべき行動を整理した

リストを元に私は自分の行動を見直しました。まず、感情的になる前に一呼吸おくことなど、マイナスになっている行動を減らすことに努めました。また、夫との共通の趣味を楽しむことや、愛情を言葉で表現することなど、プラスの行動は続けるようにしました。このように、続けるべき行動とやめるべき行動を区別し、整理したことで、私たちの関係は少しずつ前進し始めました。
行動を整理している姿

まとめ

もしあなたも夫婦関係を修復するためにたくさんの行動をとっていても、全然関係がよくなっていかないと言うときには、自分がまずは相手にマイナスのレッテルを張っていないか?ということを確認してみてください。そのマイナスのレッテルを貼っている以上、表面的にどんな夫婦関係の修復のための行動をとっても、無駄になります。しかし逆に言えば、そのレッテルをプラスの方向に活用することが出来れば、夫婦関係の修復を強力に後押ししてくれることになります。

今回は夫婦関係が修復できない理由やその対策についてお伝えしました。その他、夫婦関係改善のノウハウは専用ニュースレターで公開しています。今なら無料購読できますので、下記のフォームよりご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『夫婦関係の修復ができないときに見直すべきこと』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

手遅れではないかと心配

【Question】
夫との関係がうまくいっていないと感じています。最近はコミュニケーションが減り、お互いに対する関心も薄れているように思います。

最初は小さなすれ違いだったかもしれませんが、それが積み重なって大きな問題に発展してしまいました。お互いの期待や希望が一致しないことが増え、どちらも相手の気持ちを理解しようとする努力が足りないように感じます。もう夫婦関係を修復するのは手遅れなのではないか?と思っています。

【Answer】
気持ちとして「手遅れではないか」と不安になるものもありますよね。ただ、現状、コミュニケーションが減っているということや関心が薄らいでいるということなので、これから修復していくことは、そこまで悲観することはないのではないかとは思います。どちらにしもて、まず大事なのは自分自身のモチベーションです。

じっくりなぜ、夫婦関係を修復したいと思っているのか、その理由を考えてみてください。

参考ページ:もう手遅れ?夫婦関係の修復に遅すぎることはない

関係修復のキッカケが掴めない

【Question】
何度か関係を修復しようと試みましたが、拒絶されるばかりです。どうすれば夫婦関係を修復するキッカケが掴めるでしょぅか?具体的に何をすればいいのかわからず、結局何も変わりませんでした。どこから手を付ければいいのか見当がつかないです。

【Answer】
夫婦関係を修復するためのキッカケが掴めないと思ってしまうがありますよね。できれば小さな事から進めてみてください。大きな事をしようとすると、そんなチャンスは滅多にやってこないので、きっかけが掴みにくいです。ですが、日常の中にある小さな事であれば、できることは増えてきます。

参考ページ:夫婦関係が修復したきっかけは何?種類や体験談、対処法など解説

話し合いをしても平行線

【Question】
私たちは何度も話し合いを試みていますが、いつも行き詰まってしまい、問題が解決しないまま平行線で終わってしまいます。お互い理解し合うことができません。このままだと、夫婦関係はいつまでも修復できないのではないかと心配になります。

【Answer】
話し合いの平行線が続いてしまうと、気持ちも落ち込んでしまいますよね。ただ、まずは話し合いで解決したいことをできる限り絞ったり、ハードルを下げてみてください。例えば、今、10段階中5くらいの難しい問題に取り組んでいるのであれば、それをまずは1とか2とかのレベルに下げることを考えます。そして、平行線ではなく、きちんと解決できるという経験を踏むことも重要です。

参考ページ:夫婦で話し合っても、どうせ平行線?対処法や注意点、体験談などお伝えします