記事のテーマについて
結婚生活を送っていると、様々な理由で「夫婦仲がもう限界だ」と感じてしまうことがあります。このような場合、勢いで離婚や別居に進めることは適切ではありません。そこで、ここではこのような限界を感じる時の対策や注意点などをお伝えします。

この記事でわかること
  1. 相手が変わらなくても関係性を変えるコツ
  2. 限界を感じたときに最初にやめるべきこと
  3. 日記を書くことの効用

夫婦仲の限界とは?

夫婦仲の限界とは、夫婦関係が維持できないほど悪化し、お互いの信頼や愛情が失われ、これ以上、今の状態を続けていくことが難しいと感じる状態のことです。この状態に達すると、夫婦は別居や離婚を検討することがあります。ただし、どの程度が限界かということについては、個々の夫婦によって異なります。例えば「不貞まではしていないけれど、同僚女性と仲良くしている夫が許せない」と限界を感じることもあれば、「不貞をしても、許してまたやっていこうと思っている」のように感じる人もいます。
限界を感じるイメージ

夫婦仲が限界だと感じる場面

人によって、夫婦仲が限界だと感じる場面はことなります。しかし、典型的なものは次のとおりです。
場面についての図解

会話が成立しない

これはもう夫婦仲も限界だのように感じてしまう場面の1つは、会話が成立しないときです。例えば、夫婦間で会話をしても相手が敵対的な態度を取ったり、反発し合うことで建設的な対話ができない状態のことです。また、共有する話題がほとんどなく、会話の中で長い沈黙が生じる、話しをしてもつまらないなども人によって限界だと感じてしまいます。

参考ページ:夫婦の会話が弾まないときの対処法。理由や注意点などについても解説

不貞が発覚

2つ目の限界だと感じる場面は、不貞行為が発覚するときです。パートナーの不貞が明らかになった時、被害を受けた側は深い裏切り感を抱き、もう一緒にはやっていけないと感じることが一般的です。一方で、不貞行為を行った側も、行為が知られてしまったことで、罪悪感や恥辱感を感じ、これが結果として「もう夫婦仲は限界だ」という思いにつながることがあります。

参考ページ:旦那の過去の浮気が許せない!この気持ちから解放されるには?

大きな夫婦喧嘩

大きな夫婦喧嘩についても、夫婦仲が限界だと感じる場面の1つです。大きな夫婦喧嘩では、双方が相手を激しく非難したり、喧嘩後も怒りやフラストレーションで満ちている状態になりやすいです。喧嘩が激化すると、夫婦仲に大きな亀裂が生じてしまい、夫婦仲に限界を感じるということに繋がります。
夫婦喧嘩をしている姿
参考ページ:夫婦喧嘩ばかりで、もう限界!対応や注意点、体験談などお伝えします

生理的な嫌悪感

生理的な嫌悪感は夫婦仲が限界だと感じる場面の1つです。これは、パートナーの生活様式や衛生習慣、言葉遣いや態度など、様々な要因によって相手に対する生理的な受け入れがたい感情になることです。一度このような感情が生まれると、相手の小さな行動や癖が目についてしまい、不快感を引き起こす原因になります。結果として、夫婦仲がもう限界だのように感じてしまいます。

参考ページ:夫が生理的に無理だと伝えてきた!夫婦関係を修復するには?

夫婦仲に限界を感じたときにできる対策

ここでは、夫婦仲がもう限界だと思ったとき、修復のためにできることをお伝えします。ポイントは次のとおりです。

ノートに日記を書く

最初にできる対策として、日記を書くようにしてください。このアプローチでは、日々の出来事についてノートに書くということを1日数分の時間をとって進めてみてください。限界を感じる気持ちが大きいときは、それを日記に書きますし、逆に「今日はこの点が良かった」とポジティブな側面を書いても良いと思います。こうすることで、自分の気持ちを客観的に見つめ直す機会を得ることができます。また、書き出すことで、感情が整理され、問題点が明確になったり、限界を感じる仲でも良いところに注目できるようになります。

補足解説

テキサス大学のJ W Pennebakerは、15分間、3日間続けて日記を書いてもらうという実験をおこないました。すると、被検者は気持ちがスッキリしてメンタル的な健康が良くなったということが判明しています。また、コツとしては、ポジティブな感情表現を日記に使った方が良いとされています。例えば「綺麗」「楽しい」「ワクワクする」「幸せを感じる」などの表現を使うほど、良い効果になりました。
参考:Forming a story: the health benefits of narrative

今の気持ちを率直に伝える

夫婦仲に限界を感じたときにできる対策の1つは、今の気持ちを率直に伝えることです。これは、自分が感じている不満や悩み、限界だと感じる具体的な点を相手に正直に伝えるということです。
率直に気持ちを伝えている姿
ただ、今の気持ちを伝えただけでは、相手がただの批判と受け取ってしまうこともあります。そのため、限界だと感じている原因を解決し、夫婦仲を改善したいということをセットで伝えるようにしてください。

話し合う

限界だと感じてしまうと「離婚で良い」のように判断してしまうことがあります。しかし、そうなる前に軌道修正できるかもしれません。そこで、次の対策として「話し合う」ことを試みます。お互いの気持ちや考えを率直に共有し、問題点にどう対処するかを検討します。また、話し合うことで、限界だと感じる気持ちがこれ以上エスカレートすることを防ぎ、夫婦仲がさらに悪化しないようにできることもあります。

体験談『もう限界と思った夫婦仲に変化が起こる』

ここでは、夫婦関係に限界を感じていたご相談者様が体験談を送ってくれたのでご紹介します。ブログ読者さんの為に役立てばということなので、ぜひ参考にしてください。

自営の職場でも会話がない

私たちは自営業をしているのですが、職場でもほとんど会話がなく、必要な用件だけを話すだけの関係になっていました。お店には、スタッフもいるのですが、その人達に気を遣わせているようで申し訳なく思っています。
職場でも会話がない様子
家でも同様に、会話が弾むと言うことはなく、ほとんど夫は「うん」とか「別に」などの返答しかありません。かろうじて挨拶の返事があるくらいでしょうか。このような必要最低限の会話しか交わさない状況が続いてました。

参考ページ:自営業者のための夫婦仲改善!できる事や注意点など解説

話し合いを試みたが拒否される

私は関係性を改善したいと思い、何度も話し合いを試みましたが、夫はその度に拒絶されてしまい、話し合いが成立しませんでした。「話しがしたい」と言われても「僕は話すことはない」と言われてしまいます。夫が話し合いに対して逃げ腰で、私はどうして良いのか分からず途方に暮れていました。このまま平行線を続ける訳にもいかないので、最終的に夫婦やりなおし相談室に相談することを決意したのです。

参考ページ:夫が話し合いを拒絶!逃げる場合はどうすれば良い?

他人は変わらない

相談室では「他人の性格や性質はすぐには変わらない」ということを伝えられました。まずは自分の気持ちを充電し、精神的な健康を取り戻すことが第一だとアドバイスされました。余裕ができたら、相手に対しての見方を変えることを促されました。夫の問題点や欠点よりも、良いところに目を向けることが大切だと言われました。

私の実践したこと

私はまず自分の充電時間をしっかりとり、自分を大切にするように心がけました。そして、次に夫の良いところを1日1つ見つけて、それをノートに記録するようにしました。例えば、ついでかもしれませんが、それでも夫がコーヒーを淹れてくれたときや、忙しい中でも手伝ってくれたときなど、小さなことでも感謝の気持ちを忘れないようにしました。

相手への見方を変えて結婚生活の幸福度が向上

この習慣を続けていると、次第に結婚生活についての満足感が向上していくのを実感しました。夫が変わったわけではありませんが、自分の見方が変わると、関係性や結婚生活に対する幸福感も変わっていくことに気づきました。私の努力と見方の変化が、夫婦関係の改善に大きな影響を与えることを実感しました。

心理学的解説

ウォータールー大学のMurray, Sandra Lらは、60組の夫婦、11組の同棲中のカップル、11組の婚約中のカップルを集め、パートナーの評価をしてもらいました。その後、関係性に対しての満足度も同時に確認したのです。すると、相手のことをよりよく見ている人ほど、関係性に満足しているということが判明しています。
参考:The benefits of positive illusions

夫婦仲に限界を感じたときの注意点

ここでは、夫婦仲に限界を感じたとき、どのような点に注意すべきかを解説します。次の点を守って対応を進めるようにしてください。

気持ちを落ち着ける

夫婦仲に限界を感じてしまうと、「もう別居でよい」とか「離婚する」と感情の勢いのまま決断してしまうことがあります。そのため、感情を落ち着けるための気分転換やリラックスできる時間を取るようにしてください。このような時間を設けることで、感情的な反応や衝動的な行動を避け、今後、冷静に対応できるということに繋がります。具体的には、散歩、瞑想、趣味の時間、友人との会話など、自分にとって「これならできる」というものを選ぶことが大切です。

自分を許す

自分を許すことも、夫婦仲に限界を感じたときの注意点として挙げられます。人はしばしば、自分が感じる限界に対して罪悪感や自己責任を感じることがあります。例えば「もっと我慢すべきだったかもしれない」といったようにです。しかし、自分が感じる限界はそう感情として感じたのですから、それを認めることが大切です。このように感じる自分を許すことで、自己批判から解放され、自己理解が深まります。そしてそれは、関係改善のための重要なステップとなります。

まとめ

ここでは、夫婦仲に限界を感じると言うことをテーマに解説しました。さまざまな場面で「もう限界だ」と感じてしまうことがあると思いますが、この記事を参考に修復に向けて進めてください。その他、夫婦仲を改善するためのノウハウは専用ニュースレターで公開しています。下記のフォームからご登録ください。

よくあるご質問

ここでは『夫婦仲が限界』について、よくある質問をQ&A形式でお答えしていきます。

夫婦仲にストレスを感じる

【Question】
夫婦仲があまり良くなく、ストレスを感じる日々が続いています。私たちの会話はほとんど続かず、家でも必要最低限のことしか話しません。特に最近は、夫といるのが苦痛に感じるようになりました。

私はこのままではいけないと思い、一緒に過ごす時間をとろうとしますが、ほぼ無言で過ごすことも多くどうして良いのか分からず、非常に悩んでいます。

【Answer】
一緒にいることでストレスに感じるというのは、辛いものがありますよね。このような時は無理に共有時間をとらなくても良いとは思います。むしろ、自分一人の時間をつくり、その時間を気分良く過ごせるようにしてみてください。自分の気分が良ければ、周囲にも同じような感情が伝染していきます。そこが出発点だと思って取り組んでみてください。

参考ページ:夫婦仲が悪いのでストレスになる!対処方法や体験談、注意点など解説

家庭の雰囲気が悪くて限界を感じる

【Question】
家庭の雰囲気が悪く、限界だと感じています。夫はいつもイライラしており、私たちが一緒に過ごす時間はとても重たい空気に包まれています。特に食事の時間は、会話もほとんどなく、ただ無言で食べるだけの状況が続いています。私はこの状況に限界を感じ、別居しようかと思ったりもしますが、子供もいるので思いとどまっています。私はどうすればいいでしょうか?

【Answer】
空気が重たいと言うことだと、しんどいですよね。限界を感じてしまうのも無理がないと思います。ご主人がイライラしているということですが、その原因というのは、何か心当たりがあるのでしょうか。例えば、仕事が負担になっているということもあれば、結婚生活に対しての不満が溜まっているなどのこともあるかもしれません。もし、理由が分からない場合は、一度、本人に率直に尋ねてみても良いかなとは思います。そして、対策は推測でも良いので、それを元に進めることになると思います。

参考ページ:家庭が息苦しい!事例や改善のためにできる事など解説