夫婦関係が悪くなったことを友人などに相談すると、高い確率で「まずは別居してはどうか」ということを勧められることが多いものです。しかし、別居には、いくつかのデメリットがあるため、安易にそれを進めることはよくありません。デメリットを十分考慮した上で、どうすべきかを判断してください。そこでここでは、別居についてのデメリットを取り上げ解説します。

別居のデメリットを考慮する重要性

別居のデメリットとは、夫婦仲が悪いので、一方が家を出て別々の生活をする事によって生じる問題点や不利益のことです。もし今後別居を考えているのであれば、これらのデメリットを考慮した上で進める必要があります。安易に別居してしまったら、あとで「こんなハズではなかったのに」と思うことになるからです。

重要性についての図

別居によって生じるデメリット

ここでは、実際にどのようなデメリットが生じているのか、具体例を挙げて解説します。

導入

コミュニケーションの減少

コミュニケーションが減少してしまうことは、別居のデメリットです。一緒に暮らしているときは、日常生活の中で自然とコミュニケーションが生まれますが、別居するとその機会が大幅に減少します。その結果、お互いの考えや感情を共有することが難しくなり、誤解や不信感が生じやすくなります。

感情的な距離ができる

別のデメリットとしては、感情的な距離ができる点が挙げられます。別居が始まると、夫婦は物理的に離れるだけでなく、感情的な結びつきも弱まる傾向にあるということです。日々の生活を共にしなくなることで、お互いの気持ちを理解し合う機会が減り、心の距離が広がりやすいです。例えば、別居することによって相手の様子が見られなくなるので、不機嫌なのか、快適にやっているのかと言うことが分からなくなります。また、離婚について考えているのか、前向きに結婚生活を捉え直そうとしているのかなど、何を考えているのか分からないという状態になりがちです。

孤独感

孤独感の増加の別居におけるデメリットの1つです。夫婦が一緒にいることで得られる安心感や支えがなくなると、孤独感が生じやすくなります。特に別居が始まった当初は、その孤独感を強く感じることがあります。この孤独感は、ストレスや不安、うつ症状を引き起こすことがあり、精神的な健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

経済的負担

別居することで、経済的負担が増加するというのは、デメリットの1つです。夫婦が一緒に暮らす場合、家賃や光熱費、食費などにおいて、合理的に節約できます。しかし、別居するとそれぞれが別々の住居を維持するため、余分な費用がかかってしまいます。

子供との関係が希薄

時には、別居することが親子関係に影響を及ぼすこともあります。別居して出ていった親は、日常的に子供と過ごす時間が減少し、子供の成長や日々の変化を直接目にする機会が少なくなるというデメリットが生じます。結果として、親子間の絆が弱まり、子供が感じる安心感や信頼感が低下する事になりがちです。

別居のデメリットを最小限に抑える方法

いくら別居にデメリットがあるとしても、様々な事情から別居せざるを得ない場合もあります。その場合、別居によって生じるデメリットを最小限に抑えたいものです。そこでここでは、その点についていくつかのポイントを取り上げ解説します。

連絡手段の確保

連絡手段の確保することは、別居のデメリットを最小限に抑えるために重要であり、かつもっとも基本的な方法です。別居後、音信不通になってしまうと、誤解や不信感が増大し、関係の修復が困難になります。しかし、定期的な連絡を取り合うことで、いくらかでも相手の様子を知ることができるため、それをとっかかりとして関係修復のために行動をとることができます。

定期的な子供との面会

定期的な子供との面会をすることで、別居によるデメリットを抑えることができます。通常、別居になると親と子供の間の日常的な交流が減少し、関係が希薄身になりがちです。そこで、定期的に面会することで親子関係を維持し、子供の心理的な安定を支えることができます。また、面会をすることを通じて、夫婦関係を修復するキッカケに変えていくことも可能です。

家計の相談

家計の相談を定期的にするようにしてください。別居後、お互いの生活費の管理は別々になり、それぞれがどれくらいの費用を必要とするか予測が難しいためです。定期的に、家計についての話し合いをすることで、お互いの経済的な状況を理解し、必要な支出や予期せぬ出費に対する計画を共有することができます。この家計の相談は別居が始まった初期の時に、あるいは別居前にしっかりしておけば、その後、それほど話し合いをしなくても良いです。しかしそれでも、突然必要になる出費もあるため、相手と「家計については今後も、時々話をするようにしよう」と伝えておく方が無難です。

体験談『別居して初めて分かったデメリット』

ここでは、夫婦やりなおし相談室にご相談いただいた方から、ブログ読者さんに参考になればということで体験談を送ってもらったため、ご紹介しておきます。

友達に夫婦問題を相談

夫婦関係が悪化していることを友達に相談しました。友達は「とりあえず、別居すれば」とアドバイスをしてくれました。その言葉を真に受けてしまったことが、災難の始まりだったと思います。友達はよかれと思っていってくれたのだと思いますが、安易にすべきでなかったと今なら思います。

初めて分かるでデメリット

別居してみると、想像以上に生活費がかさみ、夫婦間の会話も激減しました。しかも、私から別居をしたいと伝えてしまったため、夫は「あなたから別居と言ったのだから、当面解消するつもりはない」と言われ、何も言えなくなりました。別居して初めて、その多くのデメリットに気づいたのですが、このときには手遅れでした。

夫婦関係を少しずつとり戻す

私はどうにかしてこの状況を打開したいと思い、夫婦やり直し相談室に相談しました。そさこで決めたこととしては、夫と定期的な関わりを持つことです。私も同居を急がず、そこから進めて行くしかないと覚悟しました。早速、私は夫と月1回の食事の機会を設け、それを10ヶ月続けました。この頃から、ようやく夫が自宅に寄ることや、同居に戻すことの話ができてきました。

後悔している

振り返ってみると、安易に始めてしまった別居がこんなに大変なことになるとは思いませんでした。もし同居を続けていたら、もっと短い期間で問題を解決できたかもしれません。私が言えることは、別居が関係修復に必要なときもあるとは思うけれど、それでも安易にはしてはいけないということです。私の場合は、相談したこともあり運よく、最終的には関係を修復できましたが、関係が悪化していたらもうどうなっていたことかと思ってしまいます。

まとめ

今回は、別居したことのデメリットについてお伝えしました。別居刷る場合もこれらのデメリットを踏まえて、慎重に検討して進めるようにしてください。その他、別居に関する具体的なノウハウは下記のフォームから登録できるニュースレターを参考にしてください。

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